どもども~(^^)v
白くかわいらしい苞を持つユーフォルビア・コロラータ(Euphorbia corollata)についてになります。
種まきから3年やりましたのでだいたい把握できました。
育て方はもちろん耐暑性や耐寒性についても発芽率についてもまとめました。
発芽率は控えめに言っても悪いです。
画像とデータ
- 学名:Euphorbia corollata
- 別名:
- 分類:トウダイグサ科
- 原産:アメリカ
- 形態:耐寒性多年草
- 耐寒性:USDA 3b(-35℃前後)
- 花期:夏
一見するとカスミソウのように見えるユーフォルビアです。
国内だと馴染みないのではないかと思います。
草丈は最大で1m、株張りですが60cmを目安にしてください。
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ユーフォルビア・コロラータとの出会い
始まりはメッセンジャー
ユーフォルビア・コロラタって栽培できる?種って手に入る?
っという内容のメッセージが突然送られてきた2016年の7月。
送り主は彦根クリスマスローズ展示即売会のまーちゃんこと上田政子さんです。
っと、Euphorbia Colorata(ユーフォルビア・コロラタ)というポンセチアの小さいヤツっぽいのが真っ先に頭の中に浮かんだのですが、ガーデニング素材が好きな上田政子さんがなんでそんなものを?と思い画像(Euphorbia Colorata)を送ると
これじゃない!白花だって!
ユーフォルビアで白花・・・・?
・・・・もちろん日本語サイトでは見つけられず、
なんだろ・・・と思い当たる「コロラタ」のアルファベットをいろいろLの部分をRに変えたりイロイロ変更させてみたところ、
Google先生が
もしかして「Euphorbia corollata?」
と教えてくださりようやく判明。
というかユーフォルビア・コロラタと言われEuphorbia Colorataが浮かんだ自分にもビックリしましたが。
こういうよくわかってないモノにはとりあえず手を出したくなる性分なのですぐに海外の種サイトやすい情報サイトを物色。
事前情報として
日本国内でも育ってる、という話を上田政子さんが言われていたので、原産地の検索をすると北米ということがわかりアメリカ農務省(USDA)のサイトからユーフォルビア・コロラータの分布画像をチェック。
僕はアメリカにまだ行ったことがありませんが、ものすごい寒いと言われている五大湖からけっこう暑いであろうフロリダ州まで分布しているのがわかり
と思いさっそく発注。
余談ですが、USDAはアメリカで確認されている出来る限りの原産種・外来種の各植物を上のような分布図としてサイト上で公開しています。
アメリカ原産の植物について知りたいことがある場合は、僕はたいていこのサイトを参考にします。
発芽率や発芽条件などその他のことも念入りに収集しました。
USDA Plant Hardiness Zone Map へ
育て方
種まき
一年目
2016年の9月に記念すべき1回目のユーフォルビア・コロラータの種まき。
翌月の10月に1つ発芽。
事前に「発芽率はよくない」とわかっていたので、1つだけでも芽が出ただけでも一安心でした。
がしかし冬季は完全に地上部をなくすタイプ(キパリッシアス系やダルキス系、あとポリクロマなど)で、
いわゆる「落葉性のユーフォルビア」というのは調べていて事前にこの性質は把握していましたが、この発芽したての苗も
「もうすこししたら地上部が枯れる・・・こんな小さいのにちゃんと宿根するのか」
と心配しつつも地上部がなくなり翌春に芽が出てくるのを期待。
しかしというかやはり予想通りに4月になり暖かくなっても芽が出てこず・・・・
そして保険として春に播こうと思い残しておいた種を2017年の2月に播いたもののこちらは1つも発芽せず・・・・・
次は地上部が枯れる前に株にそれなりに体力をつけさせるために少し早めに8月に播こうと。
初年度は確か150粒を播き芽が出たのは「たったの3つ」だったため、種が良くなかった可能性もあり一回目とは違う別の会社のモノを手配。
ということで僕にとっての「ユーフォルビア・コロラータの初年度」が終了。
二年目
2017年8月某日、前回の教訓を生かし早播きをしてみると今回もやはり発芽率が悪い。わかってはいましたが。
今回は勝負をかけるために一気に70粒を播いてみたところ、6つ発芽。
上の画像のように芽が出てからは案外生育スピードは速いものの
と心配になりつつも冬はやってきて自然に6ポットすべての地上部がなくなり・・・・・
年が明け地上部が無くなったユーフォルビア・コロラータのいるポットに何も動きがないまま数か月、
2018年の2月の某日にテンションが上がる出来事が。
「土が入ってるだけの状態のポット」に小さな緑色の物体が!!!!
ひとまず安心。よかったぁ~っと一人で真冬の温室で安堵 笑。
しかしながらその後芽が出てきた株は3つしかなく、一気に半分に。
それでもこれでもう大丈夫だろうっと思いつつも・・・・元の株は地上部が育ってたととても言えない状態だったため、「注視する」状態へ。
この時はとにかく水やりに気を付けました。
ココに注意
ユーフォルビアに限らず冬から春にかけて芽が地中から現れる植物って水腐れすることが多いので。
芽吹きを確認し一カ月経ってもまったく動いているような状態でなく・・・・こういった場合は意外と死んでる場合が多いもののそういう感じではなく3月へ。
ちなみに2018年の3月というのは、
春本番の気候と真冬の気候が二日や三日という短いスパンで交代するという、
栽培する側としては「水切れにも水のやりすぎにも気を付けないいけない」という、近年まれに見る難易度の高さでした。
とてもやりづらい気候でそもそもが「地上部が育ってたととても言えない状態」だったということもあり少し不安が。
そのため昨年春播きで失敗していたものの、このタイミングでもう一度種を発注。
この時も発注先の会社を変え、今度は採取地である国も変えました。
そして不安が悪い方に見事に的中。3月の下旬に3ポットとも茶色くなりドロっとなり「すべて死亡確認」。
チーン。
生き残りの3ポットが枯死した原因を考察してみると、毎日のように気候や気温が変わったことと
「土の中の水分量と保水力だろう」
という結論に。
枯れかたが水分過多っぽく、経験則から新芽が茶色くなって柔らかくなるのはたいてい水が多いであろう、と。
なので、次に発芽したユーフォルビア・コロラータには普段の培養土に多孔質で空気を土中に入れるゼオライトを混ぜることに。
僕はゼオライト教の信者です。
三年目(3回目)
まだ二回目の株が生きているにのにも関わらず発注をした種が思いの外早く到着し、すぐに播種。
2018年の3月中旬。
前回の春播きは全滅だったものの、「なんとか春に苗を作り苗をしっかり育ててから冬を迎える必要がある」と確信したための二回目の春播き。
そして今回も70粒。
結果は・・・上の画像の通りです。
発芽したモノで枯れた株はないですが、2018年8月の時点で7ポットです。
ポットの色やサイズや材質が違うのは土の配合を変えたりして生育の状態を見るためです。
7月上旬からの連日の40℃超えの異常高温も屁とも思わず、温室内気温が45℃付近でも問題なく生育しております。
フロリダに行ったことないですが、想像したとおりに暑さはまったく問題ないです。
尾張地方特有の高湿度の夏もまったく問題なかったです。
しかしデローンとお行儀悪くうなだれていますが、本来はシャキっと直立しているはずなんだけど・・・・草丈だって最大で1mになると言われていますし・・・・。
年数をかけないとそうはならないのかな、と思いますが。
念のため興味がある方はGoogle先生の画像一覧を。
耐暑性と耐寒性
上記の「種まき」についてのところでさんざん書きましたので、もうお分かりだと思いますがユーフォルビア・コロラータは耐暑性も耐寒性もかなり優れています。
実際にわかっているのは45℃の気温でも問題なく生育します。
寒さについてはオンタリオ湖近くのトロントの気温を見てみると、以前体感温度が-44℃という時もあったようでそんなところででも宿根しているらしいので寒さはもちろん、降雪量も35cmあるので雪が降る地域でも水はけが良い土や場所でしたらおそらく問題ないでしょう。
まとめ
簡単にまとめてみます。
ユーフォルビア・コロラータをまとめると
- 耐暑性と耐寒性はかなり凄い
- 発芽率は発狂しそうなほど悪い
- 約3年で210粒播いてもモノになりそうなのは7ポット
- 倒れずシャキっとした株には年数をかけないといけない可能性が高い
- 宿根したからと言って安心してはいけない
といったところでしょうか。
個人的には確信したのは
こうも発芽率が悪いと、そりゃ誰も生産しないわなー1苗にかかるコストがすごいもん。
育ってもすぐに倒れるしこんな見た目では市場で叩かれて終了。
といった印象です。
苞なので落ちることもなく長いこと白色を楽しめて人気が出そうなビジュアルをしてるのに、栽培にこうも手を焼きますので・・・・流通には乗らないだろうな・・・・残念ながら。
このユーフォルビアをこっそり人知れず試験栽培して辞めた人、多いんじゃないかなー。
というわけで今日はユーフォルビア・コロラタでした~
ではでは~(^^)v