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耐寒性は問題ない気温なのに植物が枯れる原因は?寒さだけではない可能性が高いです。

2019年1月8日

どもども~

植物を育てる中で

注意ポイント

  • どれくらい大きくなるか
  • いつ開花するか
  • 日当たりはどうか

といったように「ちゃんと育つかどうか」のような気になる、もしくは気にしている項目は誰でも持っていることだと思います。

さらにはその中でおそらくもっとも多くの人が「この苗(植物)は寒さに対してはどうか?」ということを最重要視されているのではないかと思います。

 

つまり耐寒性ですね。

 

苗や鉢物に付いているラベルや説明書きなどにはあまりしっかり書かれていない場合が多くというかしっかり書けるだけのスペースがないですが、

予め雑誌で調べたり今では売り場でスマホ片手にって感じの人が「この植物はだいたい●℃くらいまでなら問題なく育つかな」っと苗や株を買う際にめぼしを付けられているのではないでしょうか。

 

一昔前に比べけっこう具体的な耐寒温度を記載しているサイトなどを見かける機会が増えてきた気もしますが、

 

どうして?

耐寒性が-10℃って書かれてるのに-5℃で枯れてしまったんですけど・・・

 

っという経験をされた人は少なくはないでしょう。

さらにはそこに疑問を持たれ、納得できる答えを見つけられた人は決して多くはないのではないでしょうか

そのためここでは明らかに

 

「この程度の気温なら問題なく冬越しできるはずなのになんで?

 

っと室内・室外の植物が冬越しができなかった理由をできる限り考えてみました。

なお、このサイトでの耐寒性の定義ですがこちらに。

この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

もう少し詳しいプロフィールはこちら

耐寒性のある植物が冬に枯れる理由

根腐れ

梅雨など雨が頻繁に降る夏のように降雨量も頻度も多い時期のある日本の気候では、植物によっては土の中の水分が多すぎたり土中の水はけが悪い事が原因で枯れることがよくありますね。

水が滴りそうなほど柔らかく触るとハリがない根になり枯れることが多い、よく「根腐れ」と言われる現象です。土の中に根がありつつも水の中に長く浸っている、ような状態が引き起こします。

 

ココがポイント

この現象は冬でも起こります。

 

冬の根腐れは2種類あります。

根が冷える

モンステラやパキラなど観葉植物は基本的に10℃を下回ると活動が超緩慢になります。

0℃前後まで下がると個体によっては寒さが直接的な原因で、葉が黒くなるなど株の所々が見てわかるくらい不具合を起こし枯れます。

 

それとは別に寒さに対して決して強いとは言えない観葉植物に水やりを夏の生育期のように同じように行うと、

夜の内に土の中に残った水分が冷えて根を冷やし、これが原因で株の根元がグチャグチャ溶けたような状態になり枯れます。

 

根が冷えたことによる根腐れは室内置きの植物(インドアプランツ)に起こりやすい現象です。

 

室内置きの植物の多くは亜熱帯や熱帯地域の一年中暖かい地域のモノがほとんどで、

そのため気温の低い冬の時期はほとんど活動しないため一、二ヵ月くらい水をやらず「断水」しても案外問題ないことが多いです。

 

根を冷やして枯らすリスクと水切れで枯らすリスクですと、根を冷やして枯らすリスクの方が冬の間は間違いなく高いです。

冬季の水やりについて

1

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根が窒息する

本題というか「耐寒性があるのに枯れた場合」からするとこちらの方が該当します。

湿度が低くく例年乾燥注意報が良く出される地域や雪の少ない地域ですとあまり起こりませんが、

 

数か月雪が積もったままの地域や雪はそれほど降らないけど雨が降る地域などでは、冬の間も土中の水分過多による根腐れのリスクがあります

 

つまり夏と同じように、

土の中の水分が多すぎることが原因で根が呼吸できず窒息死する

ことがよくあります。

 

 

どの植物が該当するか、というのは答えづらいですが僕は以前6号サイズの黄金葉品種のアカンサス・モリスが根腐れして冬越しできず枯れたことがあります・・・・温暖な地域、と呼ばれる愛知県で、です

 

アカンサス・モリスは一般的に関東以西の平地でしたら特別なことをしなくても冬越しできる植物ですが、高地でもない愛知県西部で冬越しできなかったのには驚きました。

枯れた感じは根がブヨブヨになり柔らかく生気がない見た目でした。

しっかり乾かし気温が上がってきたら芽吹くかと期待しましたが、ダメでしたね。

 

その年は雪はそれほど降りませんでしたが10cmくらいの積雪が3回程度、最低気温-8℃が3日続き-5℃前後が10日続くという感じの気候で、雪ではなく雨が例年に比べよく降りました。

地植えされている株は問題なく越冬していたのでショック。

 

気温の高い時期だと水分が蒸発しやすくまた水分を欲しがるため水切れを起こしやすいための「鉢植え」にしましたが、

地植えのようにレンガなどに水分が染み逃げて行く場所がない鉢の中で水分が留まってしまった、ということが逆に仇となりましたね。

枯れたアカンサスについて

アカンサス ホーランドゴールド1

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根が凍る

土木や建築屋さんがよく使われる用語で「凍結深度」というものがあります。

読んで字のごとく地面の中がどれくらいの深さまで凍ったかという意味です。

標高が1000m前後を超える土地や東北、北海道では日常的に使用される言葉のようです。

 

植物にとっては決して多くない、むしろ少ないと呼べる土中の水分の量であっても土は凍ります。

 

地面の中が凍る=植物の根も凍る訳なので「根を冷やし窒息させられる」という避けたい2つの状態が、おそらく冬の間ずっと続いている可能性が高いと考えられます。

 

そして春になると根が腐って育たないという、せっかく秋植えしたのに関わらず半年後残念なことに、という状況に陥ります。

 

それではどの植物が根が凍ることに対して強いの?

 

となると国内では愛知県と神奈川県と東京都でしか僕は生活をしたことがないため、何が良いか?なんてことは断定ができません。

そのためそれこそ北海道や東北のガーデンで堀り上げずに年中植えっぱなしの植物を参考にさせてもらうのが一番手っ取り早いです。

例えばアメリカやカナダの五大湖付近のお庭を検索し見てみるのも良いと思います。

 

いまフッと思ったのはこのあたりの「五大湖付近のお庭で植栽されていたり自生している植物一覧」という記事を作ってみても良いかもですね。

株が若い

単純に大きく何年も育った太い株と発芽したての小さな株と、どちらが丈夫か?っという事ですね。

いくら耐寒性に優れた植物であっても、若々しい新芽や葉ばかりの植物は強烈な霜や雪に当たると葉が痛み気温が上がってから生育活動ができずに枯れます。

同じように若い株は根も若いので、根が冷えたり凍るなどすると再起不能になることが多いです。

 

ユーカリのポポラスやグニーなどそこそこ寒さに強い常緑樹の3号ポット苗を秋や冬に買われた場合は、気温が上がるまでは冷たい風や霜などにあたらないように防寒して養生し春になったら本格的に植えるなどを行なった方が良いでしょう。

急激な温度差

瞬発力のある気温差は多くの生き物にとって負担がかかります。

 

参考

余談ですが僕は最低気温が4℃の地域から飛行機を使い6時間後に最高気温が40℃の地域に移動したことがありますが、

現地に到着後数時間で体調を崩したという経験があります。

ここは一言で言いますと、このような話です。

 

秋が長く11月、12月中旬あたりまでものすごい良い気候が続いて「いったいいつ寒くなるんだろう?」と不思議に思っていたら、

そこそこの寒波がやってきて一気に気温が下がり・・・・っという時は多くの植物にとってはけっこう要注意です。

 

一気に3~5℃下がる、例えばそれまでは最低気温が2℃前後までしか下がっていなかったのが-3℃まで下がる、のような場合です。

 

もちろん

-3℃くらいまでしか下がってないのに-7℃まで下がる

という場合も含みます。

 

夏の急な気温上昇で暑さに強いと言われる植物も調子が狂うのと同じ状況と考えて良いと思います。

学問的に根拠があるわけではなく以前耳にした話ですが、

 

某男性

寒さを迎える準備が不十分な状態で急に冷えた二酸化炭素が気孔を通じて体内に入ってきたことで、本来なら耐えられる寒さに組織が耐えられず凍り枯れる

 

ということを聞いたことがあります。

凍らないために多くの植物が行う株内の糖分の濃度を上げるなどの準備が間に合わなかった、ということですかね。

対処方法

耐寒性がある植物が寒さが直接的な原因でなく枯れる理由(根を冷やす、根が窒息する、急激な温度変化)について書いてきましたが、これらに対して解決策がいくつかあります。

 

step
1
根を冷やす

「根を冷やす」ことに関しては重複しますが水やりを控える、というかしないこと

 

step
2
根が窒息する

「根の窒息」に対しては豪雪地方ではこの方法では対処できない可能性があると思いますが、根腐れ防止剤と言われる多孔質のゼオライトを多めに入れて植えることで土の中に空気が入るスペースを作られるので根の窒息の予防が期待できます。

 

「ゼオライトが~」とかそんなことに期待するより冬になる前に枯らしたくない植物を掘り上げて鉢にいれて春になったら元に戻す、ということを行う人もいるようですね。

これが一番安全な方法だと思います。

土の中の凍結の具合についてはお住まいの地域の凍結深度を正確に把握し、お住まいよりも寒い所で植栽されている植物を見つけること、をおすすめします。

 

step
3
急激な温度変化

「急激な温度変化」につきましては天気予報を注意深くチェックしているとだいたい「Xデー」がわかりますので、月並みですが鉢植えのモノでしたらいったん防寒できる場所に移動させるのがベストですね。

庭植えのモノの場合は寒牡丹を藁や稲などで編んだ防寒傘で覆うような形が作れればベストですが、けっこう大がかりになってしまうので寒冷紗や不織布で対象の植物の上に覆うだけでも効果はあります。

最悪ビニール傘でもOKです。

最後に

ざっと「耐寒性がある植物が寒さが直接的な原因でなく枯れる理由と考えられるその対処方法」について列挙してみましたが、

まったく的外れではないとは思いますがあくまで想定した事項が多いです。

 

絶対にこれが正しいです!ということはないので、参考程度にしてもらえると助かります。

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ではでは~

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巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から園芸業界へ。 知識、経験、資金、人脈もほぼ0の状態から始めた元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。 ⇒もう少し詳しいプロフィールはこちら

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