echium nervosum blooming

淡い青色。

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エキウム ネルボスム (Echium nervosum) の育て方。 卵型で水色の花。

2021年6月28日

どもども~(^^)v

エキウム・ネルボスム(Echium nervosum)の育て方についてです。

認知度のとても低い木立性エキウムの一種類です。

木立性エキウムの多くは空に向かって円錐型の花序(円錐花序)の種類が多いです、エキウム・ネルボスムは卵型で円錐型にはなりません。

花色は水色です。

実生から6年ほど育てたのでまとめました。

この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

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画像とデータ

echium nervosum blooming

たまご型の花序です。尖ってない。

  • 学名:Echium nervosum
  • 別名:
  • 分類:ムラサキ
  • 原産:マデイラ諸島(ポルトガル)
  • 形態:非耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 10b(1℃前後)
  • 花期:春

原産地はポルトガル領のマデイラ諸島。

マデイラ諸島はポルトガルとは言え大西洋上の島で、位置的に首都のリスボンよりも北アフリカのモロッコや西サハラの方が距離的に近いという場所です。

マデイラ諸島の位置はこちら

種小名のネルボスム(nervosum)ですが、「葉脈がある」や「縞模様がある」という意味です。

確かに葉にはくっきりと葉脈があります。

草丈は120cm、株張りは2mを目安にしてください。

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特徴

echium nervosum blooming

淡い青色。

本はもちろんインターネット上にもエキウム・ネルボスムについての情報がほぼなく、

育てられるかどうかまったくわかりませんでした。

日本語サイトで見つからなくてもたいていの場合は英語で検索すると見つかるのですが、

このエキウムは初めて播種した2018年時点でWikipedia程度からしか情報が得られず苦戦するかなと思いました。

ですがなんとなく、

たぶん育てられるかも

  1. 画像検索をし見た感じで木立性エキウムであろう
  2. 原産地域はマデイラ諸島なので同じ木立性のエキウム・カンディカンスと似ているであろう

っと漠然と思い種播きを開始。

実生特有の個体差もあり10苗あっても5苗ほどはどうも違う種類ではないのか?と疑問に思うほど見た目が違うモノが現れたということもあり、

花を見るまでこのエキウムが何者なのかわからず数年育ててました。

余談ですが木立性のエキウムって交雑しやすいのか実生での個体差が現れやすいのか、

花色は同じでも葉の形や大きさが違ったり、逆に花色の濃淡が株ごとで差があるなどの印象があります。

echium nervosum

自然仕立ての状態。

それで結局すべての苗にほぼ同じ形状の花が咲いたのでこれがエキウム・ネルボスムかと判断できたのですが、

外観がちょっとエキウム・カンディカンスと似ている点があるので違いとネルボスムの特徴を比べてみました。

ポイント

木立性エキウムがどういう物か知っている人やエキウム・カンディカンスを生で見たことがある人でも、花が無い状態のネルボスムとの見分けはちょっと難しいと感じると思います。

葉が短く幅広

エキウム ネルボスムの葉

幅広で短い。

個体差はありますが一般的にエキウム・ネルボスムの葉は幅広で短いです。

魚の形のような葉の中心にやや膨らみがある葉です。

ですが、

エキウムの苗。

5号ポットサイズの状態。

発芽し5号ポットサイズほどの大きさの苗に育つまで、エキウム・カンディカンスと見分けがつかないほど似ています。

正直エキウム・カンディカンスとかなり似ているので、種の提供元が間違えて種を送ったのでは?疑いました。

ある程度の大きさに育つまでは見分けは難しいです。

エキウムの葉の違い

左:ネルボスム 右:カンディカンス

ネルボスムは葉の中央部が膨らみ、先端と付け根(葉腋)に向けて細長くなります(ややくびれます)。

カンディカンスは先は細く尖っていて膨らみはなく葉の幅はほぼ同じで細長いです。

どちらも葉の中心の葉脈が白く色づきます。

またどちらも開花する少し前から葉がやや銀色がかりシルバーブルーのような葉色になります。

葉の形は原産地では丸っこくより幅広な株も多いようです。

下記の画像ページを見てもらうとわかりますが、扁平と言うのかのっぺりした感じの葉の個体もあるみたいです。

iNaturalistへエキウム・ネルボスムの画像ページへ(やや重いページです)。

花の形

エキウムのカンディカンスとネルボスム

今度は左がカンディカンス、右がネルボスム

花の形はわかりやすいです。

たまご型の花序のネルボスムと円錐型のカンディカンスです。

カンディカンスは大株になると花序だけで1m近くの長さになるので、明らかな違いが花の形で判断できます。

その他

幹の皮が剥がれる植物

けっこう上の方まで皮が剥がれます。

茎の皮がけっこう高い位置まで剥がれます。

カンディカンスも茎肌が剥がれますが、このように株の半分以上の位置の茎までは剥がれません。

病気とかではなく木立性のエキウムはこのように茎肌が剥がれる種類が多いです。

育て方

卵形の花序

しべが伸びまくってます。

欧州本土に分布しているエキウム・ルシカムなどは寒さに強いですが、北アフリカに近いマデイラ諸島やカナリア諸島に分布している種類のエキウムは基本的に温暖な気候を好みます。

そのため0℃以下の気温や地中が凍結しするような寒さや雪、霜に強くない種類が多いです。

エキウム・ネルボスムはマデイラ諸島では海岸部に近い所に主に分布しているようで、

Googleの画像検索を見てみると海岸と言っても砂浜ではなく岸壁や法面に自生していることが多いとわかります。

案外塩害に強いのかもしれませんね。

温暖な地域では海岸部の植栽に使用できるかもしれません。

耐暑性

しべはやや赤みがかる。

温暖な気候を好みますが、決して高温多湿の環境が苦手という訳ではありません。

関東以西の太平洋側の夏の気候、35℃以上の高温で80%を超える多湿な気候下でも育ちます。

ただ高湿度でも生育には問題ないですが、決して高湿度の環境を好む訳ではありません。

湿度は低い方が生育は良いです。

それと気温が上がるとけっこう簡単に水切れするので注意してください。

鉢植えでの管理が基本となると思いますので、夏の時期は水切れに要注意。

耐寒性

耐寒性は手持ちの株の数が少ないので「年中屋外で放置」ということを行っていませんが、

マデイラ諸島の山間部ではなく海岸部に分布しているということから、強い霜や雪は避けた方が良いのは間違いないです。

だいたい-3℃ほどの耐寒性のエキウム・カンディカンスよりも耐寒性は持ち合わせていないと見なして良いです。

株に余裕ができ屋外放置をし終わりましたら追記しますね。

その他

土は水はけさえよければなんでも良いかなっと思います。

一般的な培養土に水はけを良くする目的でパーライトなどを1割ほど混ぜてもらえれば良いです。

剪定

エキウムの剪定の仕方

見ずらいですが赤い丸の位置で切りました。

剪定は基本的に花が咲き終わってからで。邪魔だと感じる茎を中心に。

位置としては花が咲き終わり黒くなった花序から下の部分をどこでも良いです。

花が咲き終わり黒くなった花序を切り落とすと、

木立性エキウムの剪定。

茎からたくさん芽が吹いてきます。

このように来年咲くであろう花芽候補がたくさん出てきます。

ちなみに切らなくても花が咲き終わった花序は何かの拍子で朽ち果てて落ちますが、

咲き終わった古い茎を切り落とすことで、新しい茎を芽吹かせるように促進する効果があります。

ただし夏以降に茎を切ると来年の花芽を切ることになるため、新しく脇芽が出てきてもその茎は花芽にならない場合があるので注意してください。

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最後にこのサイトの他のエキウム記事はこちらから。

というわけで今日はエキウム・ネルボスムでした~

ではでは~(^^)v

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