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熟した果実と若い青い果実。

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カレーリーフの完璧な育て方! 種まきから開花までの3年の様子です。

2019年9月12日

どもども~(^^)v

カレーリーフ(Curry leaf)、カレーの木、ナンヨウザンショウ(南洋山椒)、オオバゲッキツ(大葉月橘)、カラピンチャなどなど色々な名称で呼ばれている密かに人気のあるインド原産の常緑樹です。

種を発芽させ、苗にして、花を咲かせて、種を収穫し、また発芽させて苗を作りました。

密かなる人気のある理由は、その名の通りに葉に独特でエスニックな香りがありインドやスリランカの料理(カレーですが)には欠かせない、というものです。

育て方や栽培は簡単です。

気温が高い時期に成長するのでこの時期に植え替えや肥料をやりましょう。

しかし1点だけ気を付けましょう。寒さが苦手です。

それでも気を付けることは低温の時期の水やりに気をつけましょう、程度で良いです。

カレーリーフは常緑樹ですが、気温が下がってきて寒くなると葉が落ちます。

また「発芽率が良くない」という認識をされてしまっているカレーリーフですが2つの条件が揃っていれば簡単に出ます。

尚、種まきのことを詳しく知りたい方は下↓の  このような内容になっています 【見てみる】  を押し「種まき」をさらに押すと内容にジャンプできます。

ここでは剪定や切り戻し、冬越しの方法、発芽した種からたくさん芽が出た、などの育て方や栽培方法を中心に種まきのことをまとめました。

この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

もう少し詳しいプロフィールはこちら

画像とデータ

カレーリーフの花。白いです。

白花です。香があります。

  • 学名:Murraya koenigii
  • 別名:カラピンチャ、オオバゲッキツ
  • 分類:ミカン
  • 原産:インド
  • 形態:常緑樹
  • 耐寒性:USDA 10b(0℃前後)
  • 花期:四季咲き

原産地はインドですが、インド移民によりタイやオーストラリア、レユニオン、南アフリカに持ち込まれ自生しています。

それくらいインド料理には欠かせない食材です。特に南インドでは頻繁に使用されています。

余談ですがカレー粉だけで作ったカレーでは風味が足りず、カレーリーフ(とターメリック)を加えることで本物のカレーの風味を味わえる、とインド人の知り合いに語られたことがあります。

原産地では樹高が4~6m、幹は40cmほどで収まっているようです。ちなみに低木です。

花は5枚に咲けている花弁で構成させていて、香りがあります。

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育て方

熟していない種になる前のカレーリーフ

この状態から二ヶ月ほどで黒くなります。

カレーリーフは高温の環境を好み、寒い時期はほとんど活動しません。

そのため国内で育てられる場合にはほとんどの人が鉢に植えて育てることになると思います。

たぶん国内で地植えで育てられる地域は沖縄と九州の一部離島、伊豆半島の先端地域など、ブーゲンビレアやプルメリアなどの植物を一年中露地に置いても育つ環境になるでしょう。

日当たりですがカレーリーフは直射日光が1日4時間ほど当たれば十分に育ちます。

直射日光が当たらなくても反射光で明るい半日陰のような明るさの場所でも問題ありません。

耐暑性

カラピンチャのつぼみ。

細長い筒のようなつぼみと花。

とにかく気温が高い時期に大きく育ちます。

原産地の一部地域では最高気温が47℃を観測したことがあるような土地です。

体感的には最高気温が25℃以上の時期によくつぼみが出来、花が咲きます。

花が咲く、ということは種ができる、というなので夏日や猛暑日と連日天気予報で言われる時期によく種が収穫できます。

耐寒性

冬の時期のカレーリーフの状態

黄色くなります。

カレーリーフは常緑樹ですが、気温が低くなり冬になると葉を黄色くし場合によっては落葉樹のように葉をすべて落として越冬します。

だいたい最高気温が15℃を下回ってくる時期になると濃い緑色の葉色は薄くなり始めます。

その後霜が降りだすと画像のように「ほぼ黄色」の葉になり、ポロポロ落ちます。

越冬するために寒さに当たる面積を減らす、という現象なので寒くなって葉を落とすことは自然現象です。

葉は最高気温が18℃を上回る時期になるとまた現れます。

冬越しは、霜、雪、風、この3点から守れる場所に置いておけば良いです。

基本的には室内に取り込み越冬ですね

あと理想としてはカーテン越しでも良いので日光が数時間当たる場所が良いです。

それと防寒してある場所でしたら-2℃ほどまででしたら枯れません。

画像の株は無加温の温室にて2回冬を越していますが、一番低い温度で-2.2℃という温度を経験している株です。

夏のような高温の時期が一年で絶好調な植物です。

そのため気温が低い時期は生育が緩慢になります。ほとんど水を吸い上げません。

人間も同じですが夏は水分をたくさん摂りますが、冬は摂らないですよね。

カレーリーフも同じです。夏のように水やりを冬に行うと根が腐りますので注意してください。

ちなみに個人的な感想ですが、黄色の葉は特有の香りが弱く料理に使っても効果は薄いです。

植え替え

「植え替えはこれから気温が上がりますよっ!」という時期から「今が一番暑い時期です」までの間に行うと良いです。

具体的には5月末から8月末の間ですと良いかなっと思います。

ポイント

ミカン科だからかカレーリーフは植え替えの際にあまり根は崩さない方がその後の生育が良いです。

カレーリーフを株分けしたことがありますが、根をいじったせいか普段ならグングン大きく育つ時期にも関わらずジッとしたままで「育ってきた」と感じるまで二ヵ月ほど経過していたという経験があります。

スキミアや山椒(サンショウ)がそうですが、ミカン科の根は細かい根(細根)が少なく根の張りが弱いため、

根を崩すと葉を落とし枯れるなどデメリットの方向に影響が出やすいです。

尚、植え替えする目安ですが1年に一回か2年に一回で良いです。

植え替える時の土は特別な配合や培養土には気を付けなくて良いです。

剪定

種まきから約1年経過したカレーレーフの苗。

種まきから約1年ほどの苗はまだ剪定しなくて良いです。

いつ切っても良いですが剪定は気温が上がり始め、生育時期に入る春に行うと良いです。

春に剪定するとだいたい3週間ほどで切った箇所付近から脇芽が現れます。

秋や冬に切っても問題ないですが、脇芽が出てきても寒さで育たずその芽が黒く溶けることがあります。

幹から生えている細く貧祖な枝や邪魔な枝はいつ切っても問題ありません。

害虫

カレーリーフに付く白い粉っぽい害虫 

赤い丸印の中の白いのがミカンコナカイガラムシです。

害虫ですが、ミカン科なためかミカンコナカイガラムシが付きます。花の付近に特にたくさん繁殖します。

文字通り全体が白く粉のような卵型の比較的によく動くカイガラムシです。

カイガラムシに有効な薬剤はありますが、注意しなければならないことがあります。

ココに注意

食用としてカレーレーフを育てる場合に、使用可能な薬剤はありません。

要するに、カレーレーフを食用として販売するための株には農薬を使用できない、ということです。

この件について愛知県農業総合試験場 農業改良普及課 に確認をしたところ、カレーリーフに使用できる農薬や薬剤はありません、と回答を頂いています。

残留農薬検査がまだされてなく、その結果と各薬剤の安全性が立証されていないからですね。

ハーブなどの目新しい食材にはよくあることです。

こういった理由で必然的に販売されているカレーレーフはすべて農薬不使用(無農薬)となります。

そのため、食用として栽培される場合にコナカイガラムシ等が見つけたら手でこするなりして落としたり、潰したり、雨がしっかり当たる場所で管理するなど対処するしかありません。

種まき

園芸店やホームセンターなどでは苗が販売されている機会の少ないカレーリーフ。

楽天などでも出品数は多くはないのではないでしょうか。

それなら種から育ててみるか、と思われ実際にネットショップなどから取り寄せたことのある人もいると思います。

しかし

カレーリーフは発芽率が良くない

という情報も多く、実際に

何度播いても発芽しない!

という意見を僕ももらったことがありますし、「ひょっとして元々発芽率が良くない植物???」と思ったことがあります。

ですが、今では「カレーリーフの発芽方法ははっきり言って楽」という扱いです。

高温処理や低温処理、スモーク処理などの休眠打破を行う必要がありませんし、カレーリーフの発芽はある条件が2つ揃っていればほぼ芽が出ます。

それではそのある2つの条件について解説いたします。

発芽させる方法

熟したカラピンチャの種になる果実

黒くなったら熟してます。

発芽に必要な2つの条件ですが、

ポイント

  1. 種が新しい
  2. 温度が25℃以上ある環境

この2点が揃っていれば「10粒播いても8粒は芽が出ます」。

新しい種の入手方法

新鮮なカレーリーフの種

採り播きが最強です。

では、どうやってカレーリーフの新しい種を見つけるかについて。

ホームセンターや園芸店では手に入れることがほぼ不可能な種です。そのためインターネットにて販売先を見つけ入手することになります。

数年前でしたら「カレーリーフ 種」と検索しても2~3サイトしかありませんでしたが、最近はヤフ〇クなどでも見つけられます。

そこで販売元が新しい種を扱っているかどうかですが、

単純に質問すれば良いです。「採種時期はいつですか?」と。

新鮮な種を販売している人でしたら、確実に答えてくれると思いますよ。

カラピンチャの種

新鮮な種は緑色です。

あと、これも重要。

新鮮な種は緑色です。

黒くなっていたり茶色がかっている種は古いです。

こういう言い方はしたくないですが、輸入されたカレーリーフの種は黒い場合が多いです。というかほとんど黒いです。

古い種は高確率で芽が出ません。

知り合いの農家さんが昨年インドから種苗会社経由で1000粒輸入し、ほとんど黒ずんでいて1粒も発芽しなかった、と言われていました。

そのため質問される際は「種の色」も併せて尋ねてみると良いかと思います。

もし黒い熟した皮を被った完全な「果実」のまま送られてきた場合は、中の白いヌルヌルした「果肉」の部分を取り緑色の種の部分をしっかり洗いましょう。

果肉は発芽を抑制する効果がありますので。

発芽温度

発芽したカレーリーフ。

上の網に入った画像の種が発芽しました。

発芽温度ですが、僕の経験則で最高気温が25℃以上あるとよく発芽してくれます。

極端な話で温度が高ければ高いほど発芽するのが早い印象があります。

発芽した苗の画像ですが上の新しい種の入手方法の画像の「網に入った種」です。

それらを9/1に播き、9/7の早朝の状況になります。

発芽にバラつきがありますが、1ケース24粒播き、すべて発芽しました。

発芽率100%です。

海外サイトを見ると17℃以上、21℃以上、と書いてあるのを見つけましたが、個人的には25℃以上ある時期が一番良いと思っています。

発芽方法

カレーリーフの種の播き方

土に種が半分隠れる程度に土で覆う。

このやり方が良い方法かどうかはわかりませんが色々試行錯誤した結果、僕はカレーリーフの種のベストな播き方はこの方法に落ち着きました。

ココに注意

種が土に半分隠れるほど埋め、半分は日光に当たるように埋めない

種を半分しか土に埋めないのは特に理由はないですが、アボカドやハヤトウリ、ドングリなど、

土に全部埋めるよりも半分日光に当てた方が発芽率が良い種ってあったよな

と思いついたのがきっかけです。

カレーリーフの種は半分日光に当てた方が良い。

見よ、この差。

数年前ですが、以前新鮮な種を播いた際に下の3つは半分だけ埋め、上の4つはしっかり埋めました。

偶然かもしれませんが参考の画像です。

種への水やりですが、

播く前にしっかり土に水を含ませてそれからは「なんとなく表面が乾いたら軽く湿らす」程度でOKです。

おすすめしないやり方

水に浸したティッシュやキッチンペーパーに包み何かで密閉させ発芽させる方法がありますが個人的には正直に言いますがおすすめしません。

ココに注意

理由はカビが発生しやすいからです。

高温の状況下で発芽しやすく、そこに水分が加わると・・・・もうわかりますよね。

一度このやり方を試しましたが、種が腐って全滅しました。

根が出てもそこがカビたりします。

1つの種からたくさん芽が出てきた

1つの種から2つ以上の芽が出てきた場合は

1つの種から2つ芽が出てきて育ってます。

カレーリーフの種は多胚種子という1つの種から複数の芽が出てくる機能を持っている種です。

ミカン科特有の性質ですね。余談ですがミカンは1粒で15芽以上現れることがあります。

カレーリーフの種は20粒くらい播くと感覚的に7,8ポットは複数芽で発芽します。

カレーリーフの種を播いたら1つの種からたくさん芽が出てきたのですが、どうしたら良いですか?

っという質問をたびたびもらいますが、

そのまま育てれば良いです。

複数も芽が必要がなかったらしばらく育てて、5cm~10cmほどの大きさになったら一番育っている芽以外は刈り取ると良いです。

上記の植え替えの項目でも書きましたが、株分けのように芽をバラバラにするのはあまりおすすめしません。

5~10cmほどの高さの株になるころには1芽か2芽だけ残りあとは枯れることが多いです。

まれに1つも枯れずに発芽したモノすべてがうまく育っていくことがありますが、その際も元気な芽を1つ残し刈り取るのをおすすめします。

株分けされる場合はすべて枯れる可能性を考慮し、夏の暑い時期に株分けをすると良いです。

というわけで今日はカレーリーフについてでした~

最後にカレーリーフの3号苗のお求めは当サイトのこちらのショップで!

ではでは~(^^)v

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