どもども~(^^)v
今日は植物の水やりについてです。主に頻度とかタイミングについてです。
水やりってね簡単そうで難しい、とよく言われますよね。
ある人が
園芸をしている人が植物を枯らす原因の8割は水のやりすぎ
と言われていました。
僕は植物をまったく知らない状況で園芸を始めた頃に、
「水やりなんて覚えてしまえば問題ないじゃん」
と思ってました。
でも不思議な事に年々水やりは難しいな・・・と感じるようになってきています。
各植物によりけっこう綿密に水の量を調整しないといけなかったり、水やりをして良い時期や絶対にこの期間は水を切らないといけない時期とか、湿度や天候も考えないといけなかったりと、
ここ数年はこの「水やり」が引き起こした根腐れのおかげで、大事な植物を枯らした決定的な要因になったと思ったことが何度もあります。
それでも「たいていの植物にあてはめられる基本的な水やり方法」はあります。
今日はその「水やり」のテクニック的なことや「どれくらい水やりをしなくて良いか」などの実例を含めてまとめようかと思います。
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「表土が乾いたら水やりしましょう」に疑問
1:水やりは表土が乾いたら
先に言いいます。
否定をするつもりはまったくないですが、なんでもかんでも「水やりは表土が乾いたら」の説明は僕は園芸を始めた頃から「?」でした。
確かに便利で伝わりやすい説明ですが、
と素人ながら思ってました。
例えば、
サルビア 'ブルーヒル' のポット苗ですがちょうど水持ちの良い土に植えてあったので良い例が作れるなと思い写真を取りました。表土はしっかり乾いてますね。
タイミング的には水やりをして良いでしょう。
ですが、ポットから抜くと
しっかり土には水を持ってます。
潤ってます。水気十分です。
スノーヒルは比較的に水やりが多くても根腐れを起こすことが少ないですが、このような「表土が乾いたら」のタイミングを続けていたら根腐れしてしまうんじゃないかと思います。
赤玉の水はけって良いか?
多肉系の植物やサボテンなどにはよく化粧砂として小粒の赤玉を表土に使われていることがあります。
気を付けて!
これ、注意した方が良いです。
というのは季節にもよりますが
、目視できる位置にある赤玉は乾燥しやすいですが土の中に入ってる部分の赤玉はなかなか水分が抜けません。
まさしく上の画像のブルーヒルのポット苗のような状態になります。
赤玉を使った人は経験あるかと思いますが、
赤玉の袋を破った時に水気がまったくない粒と水分を吸って黒っぽくなってる粒の両方があるのを見たことがありますよね?
蒸発しやすい位置にある赤玉は水分を保ってなく、目に見えない部分にある赤玉は案外水分を保ち潤っている場合が多いです。
水やりの頻度が少なくて管理が楽!という言われている赤玉で表土が覆われた多肉植物などを「表土が乾いたら」のタイミングで水やりを行っていたら・・・・
結果はもうわかりますよね。
何を隠そう、僕も見た目が良いからということで以前は多肉系植物は表土には赤玉を化粧砂として敷いてました。
ですが、控えながらも「水やりは表土が乾いたら」のタイミングで水やりを行いとある植物を枯らしました・・・・
見事に根腐れです・・・・
しかもその植物は、当時かなり高価だったサンセベリア・ピングイグラでした・・・
もう~ショックでショックで・・・
しかも株の丈が30cmもあった巨株・・・・いまでもあまり見かけることがない大型サイズ。
それ以来化粧砂として赤玉は使わなくなりましたし、けっして赤玉は水はけが良い物として認識はしなくなりました。
ちなみにそのピングイグラは、根腐れを起こしたものの完全に死んだ訳ではなかったのでバラバラに解体して
もうね、せっかく某国から輸入して子株をせっせと外して増殖してっとやっていた親株でしたからね~それはそれは未だかつてないくらいの意地でそれぞれ葉挿しで増やしましたよ!!
もちろん土は赤玉は使わずヤシガラとゼオライトを混ぜた水はけに特化したブレンドで。
この作業は2011年に行ってました。
2:暗くなってから
水やりの時間についてですが、お客さんの多くが言われ疑問に思ったのが
◯才女性
水やりは夕方がいいんでしょ?!
というこの定型文。
いまだに頻繁に言われます。
「なんで水やりは夕方が良いんだろう・・・」と正直不思議に思ってます。
さらに
「なんで水やりは夕方良いと確認に似た自信を持ち質問をしてくるんだろ・・・」
とも思ってます。
園芸学や植物学的にちゃんとした理由があるかどうかわかりませんが、
いくらなんでも「明日はこの冬一番の寒気が~」と言われているのに夕方からホースやジョウロを持って鉢植えや花壇に水やりをする
のはたぶん問題があるんじゃないかと思います。
たぶんではなくマジで問題あると思う。
しかも毎年必ず何回かその光景を目にします。
昨日(翌朝の最低気温2℃予報)もその光景に出くわしました。ホントに。
ヘタしたら土中に残った水分が冷えて一緒に根も冷やして植物本体に何かしら悪影響を与える可能性も否めないんじゃないかと思います。
なので、一律に「植物の水やりは夕方ごろから良い」訳ではないと思うのです。
それでどうして「夕方の水やり」が良いのか?という理由を考えてみたところ、
気温の高い夏の真昼間に水やりをしたら植物の根が熱せられて株が傷むから
ということかもしれません。
真夏の真昼間に水が切れて葉がチリチリになり株がヘタッて今にも水切れで死にそうなのに、
「根が熱せられるから水やりは涼しくなる夕方」
が良い訳がないと思います。
これってあまり良い例えではないですが、
「水を飲むと体が重くなって動けなくなるから水を飲むな」
的な都市伝説を体現化したような軍隊的指導だった昭和時代の学校の部活を連想します。ちなみに僕は「練習中は水を飲むな指導」の経験者ですが 笑。
猛暑と言われていた真夏のグランドでも水を一滴も飲ませてもらえなかったもんな・・・・。今思い返すと80人くらい部員がいたのによく誰も死ななかったと思います。
植物も水分を失いやすい気温の高い時期は水が欲しくなったらいつでも水を補給すれば良いと思ってます。
気温が高く見た目が明らかに水切れしてしてる!となったら真昼間だろうと関係なく水やりをすれば良いです。
季節ごとの水やりを
それと単純な話ですが、
はてな
あなたは気温の低い冬の時期に無意識に毎日500mlペットボトルを1本以上飲んでますか?
お酒などのアルコールなどを除いて、気温が10℃を下回ってくると意識的にしか水分を取ってないんじゃないでしょうか。
逆に気温の高い夏は無意識でも1日に何リットルもの水分を取ってますよね?!
これって大部分の植物にも当てはまると思うんです。
もちろんメセンなど夏眠する植物が寝てる間に水やりをすると根腐れを起こすリスクがあるので水やりはしない、などの例外は存在しますが
季節により水やりの頻度を変える、その植物の年間の生育サイクルに合わせた水やりをすることが必要なんじゃないかなっと思います。
その植物の生態を知っておくこと、が大切です。夏に休むモノや冬に休むといった感じです。
生態に伴った水やりをするべきだと思います。
例えば10月から12月に流通するポインセチア。
10月ならともかく12月に入ってから夕方にたっぷり水やりをすると、そのポインセチアはけっこうな確率で近い将来(数日以来)で天に召されるでしょう。
12月の夕方にポイン10鉢にたっぷり水やりをしたらたぶん8鉢は枯れるんじゃないかな。
というのも、元々ポインセチアは亜熱帯から熱帯地方に自生し、葉を赤くし花を咲かせる時期は生育が緩慢(あまり成長しない)になります。
もう一度言います。ポインセチアは熱帯系の植物です。
観葉植物など他の熱帯出身の植物は冬の寒い間は水やりを控えるように言われるのはほとんど生育しないために水が必要なく、これは人間も同じようなことが言えます。
人間も寒くなると動きが鈍くなりますよね。
そんな時にポインセチアにガッツリ水やりしたら・・・・・
想像できますよね。
水やりのタイミング
ここまで読まれた人の多くは
水やりムズっ!
と感じる人が多いかと思いますが、大概の植物が「水をください・水やりしてください」と訴えている一番わかりやすいサインがあります。
それは
ココがポイント
葉がしおれたら
です。
葉がしおれた=喉が渇いた
という認識でとりあえずは良いです。
実例 花壇苗
ややブレてますが1年草フロックスのドラモンティー 'ムーディーブルース' と 'クリームブリュレ' になります。
草丈20cmほどの株たちですが、水切れをして見事に株がヘタっています。
でもこの程度まで水切れさせても問題ないです。
この状態から水やりをして数時間もしない内に、
水やり後に復活しすぎてどこから撮ったかわからないほどの戻り方をしてますが、すべて水切れしたフロックスと同じ株たちです。
よく見ると水やりが遅く暑さにやられてチリチリになり焼けた状態の葉がいくつかありますが。
実例 多肉植物
続いての実験台は斑入り花月(カゲツ)です。
斑入りがキレイな多肉植物で金のなる木と呼ばれるアレです。
それを約10カ月もの間一切水やりせずに放置すると・・・・
こうなります 。
置き場所は当温室で一番日当りの良い朝陽から夕陽までしっかり浴びることのできる特等席です。
10カ月も水やりせず放置するなよ・・・・というお声を頂戴しそうですが、
以前8カ月くらいセネシオの銀月を放置したことがあり、それでも生きてたのでなんとなくカゲツの方が強いんじゃないかなっということでやってみました。
それでこのカゲツに水やりを行うと・・・
10か月ぶりの水やり後たったの9日間でこれくらいまで状態が回復しました。
気温の高い生育期ならもっと良い状態に戻っていたことでしょう。
10カ月もの間、一切水やりをしなかったため水を吸ったり貯蔵する器官や機能が失われていないか、やや心配になりましたが問題なさそうです。
以上の例は極端ですが、多肉植物など水分の貯蔵に優れた植物はちょっとやそっとの水切れでは枯れることはないのでご安心ください。
目安として多肉植物なども
ココがポイント
葉が萎れてから・プリプリの葉が平ぺったくなりシワシワになってきてから
水やりをしてもぜんぜん問題ない、ということです。
葉が萎れてても水やりをしてはいけない場合
葉がナヨっと萎れたら水やりのサイン!
とタイプの違う2種類の植物で例を出しましたが、
逆に
「葉が萎れてても水やりをしてはいけない場合」
もあります。
それは
明らかに土に水分があり潤ってる場合
です。
見分け方として例えば鉢植えの場合は、葉が萎れている植物が植えてある鉢を持ち上げて
「明らかに鉢が軽い場合」と「そうでない場合」。
- 明らかに鉢が軽い場合 ➡ 水やりしてOK。
- 鉢が重い場合 ➡ もちろん水やりをしない
鉢を持ってみて軽かった場合の説明は必要がないと思います。
問題は葉は萎れてるのに鉢を持ってみて重かった場合です。
この場合は植物やその時の気候など様々な要因が考えられますが、
- 根が溶けて根腐れをすでに起こしている
- ネキリムシやテッポウムシなどの害虫による食害や病気にかかってしまっていた
- 寒さで葉が萎れた
だいたいこの3つが該当するんじゃないかと思います。
たいてい土に水分があるのに葉が萎れる時って
「昨日まではピンピンしてたのになんで????」
というくらい突然起こるんですよねー。
そして程度にもよりますが回復する見込みがあるのは「3つめの寒さで葉が萎れた場合」くらいです。
3の寒さが原因の場合は、例えばシクラメンですと
昨夜までは元気だった室内に置いてある株が翌朝見たら下の画像のように水切れを起こしたようにグシャっとなってた!
という光景を見たことがある人は案外多いんじゃないかなっと思います。12月~2月くらいの間にしばしば起こりますね。
このような状態になっているのを見てすぐに「水が切れた!」と思って慌てて水やりするのは、
ある意味、拷問です。
株を触ってみると葉がものすごく冷たく、土は湿気っている場合がほとんどなのでとりあえずは日光浴をさせたりするなどをして株を温めましょう。もちろん室内で、です。
「鉢を持って重いが葉が萎れている状態」が起こるのはほとんどが「寒い時期の冬」に多い気がします。
逆に気温が高い時期は、根腐れか害虫や病気などの外的要因がほとんどな印象があります。当たり前ですが。
1と2は庭植えや地植えをしている植物にも当てはまるので、土に水気はあるのに葉が萎れている場合はまずは土と根の状態を確認すると良いです。
たいてい根に何かしらの問題が起こってる可能性が高いです。
まとめ
では水やりまとめですが、
メモ
- 表土が乾いていても土全体は乾いていないことがある
- 水やりは夕方や夜が良い訳ではない
- 季節により、植物により水やりを変えること
- 水やりしたらよいわかりやすいサインは「葉が萎れたら」
- 葉が萎れても土に水気がある場合は注意!
と、こんなところです。
途中で書きましたが、
その植物の生態を知っておくこと
もかなり大切です。
それでは今日は水やりについてでした~
ではでは~(^^)v