どもども~(^^)v
「ゴールデンクラッカー」という名称で2月下旬ごろから販売される黄色の花の
ユリオプス・ヴィルギネウス ’ゴールデンクラッカー’(Euryops virgineus 'Golden Cracker')
の育て方についてです。
いつもの通りに夏も冬も春も秋も1年中屋外放置で、高温多湿など耐暑性、雪や霜など耐寒性がどれほどのものか様子を見てみました。
画像とデータ
- 学名:Euryops virgineus 'Golden Cracker'
- 別名:
- 分類:キク科
- 原産:南アフリカ
- 形態:常緑樹
- 耐寒性:USDA 9b(-6℃前後)
- 花期:早春
原種であるユリオプス・ヴィルギネウス の主な分布は、
南アフリカの喜望峰のある西ケープ州からインド洋に向かって海に面している東ケープ州にかけての地域になります。
原産地では砂漠地帯や川や池の傍などで見つけられ、これといって限定的な環境でしか育たないという訳ではなさそうです。
それと3号や3.5号ポット苗での流通が多く見た目も草っぽく見えますが、常緑の低木です。
高さは1.5m、株張りは70cmを目安にしてください。
案外生育速度は速くなく、1mの高さになるのに3号苗からだと3〜4年ほど必要かなと思います。
それと日当たりの良いところを好みます。直射日光は最低でも1日4〜5時間は当たるところが良いかなと思います。
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育て方
1年以上防寒も防暑も雨避けもしない完全な「屋外」で放置してみて思ったことを。
完全なる「屋外」というのは、遮るものが何もなく年間を通じて平均してだいたい1日な中で7時間ほど直射日光が当たる場所です。
雪が降っても最高気温が40℃近くと予報された日でも屋外に置き続けました。
花期
年間を通じてこの植物の様子を見て思ったことが、
開花している期間が長い。
ということ。
花き市場で年が明け1月下旬ごろから3号開花苗での出荷をちらほら見受けられます。
1月下旬で開花している苗を見るたびに
「温室栽培で早く咲いた株を集めて出荷されたんだろうけど、本来ならもっと遅い時期の開花なんだろうな」
っと長年思っていましたが、
屋外放置株でも2月の中旬ごろから開花が始まります。
「本来なら3月頃から咲くアネモネを12月に咲かせる」ような特別な栽培をしなくても、
温室栽培でも屋外放置でも開花時期が大きくズレる、ということはありません。
しかも2月ごろに開花し始めるとだいたい5月中旬ごろまで咲いています。
開花しているモノが少ない2月から花盛りの5月まで咲いているので4ヶ月は開花しています。
黄花ということで好まれないかもしれませんが、植栽を考えられる場合は「開花しているモノが少ない時期からの花期の長さ」というのは一つのメリットではないかなと思います。
耐寒性
-5℃ほどの寒さでしたら凍傷などなく葉に痛みも入らず、また葉が萎れたりせず何事もなく越冬する程度の耐寒性はあります。
すぐに溶ける程度の雪でも株は痛みません。
積もっても数日で溶ける地域での話ですが、
50cmほどの樹高の株が半分ほど雪に埋まっても何事もなかったと地植えされている人から聞いています。
暖地で降る程度の雪や霜など総合的な寒さは気にしなくて良いかと思います。
余談ですがゴールデンクラッカーの原種について軽く検索したところ、分布地域の一部に標高1200mの場所があるようです。
南アフリカの1000mの地点に滞在したことがありますが、初夏でも夜は暖房が必要なほどの寒さでした。
なのでそれよりも高いところに分布しているので、-5℃よりも寒くても耐えるかもしれないのかなと思います。
耐暑性
本州ではもっとも「高温で多湿な環境」の1つとして数えられる地域である愛知県西部地方の夏を難なく越えました。
南アフリカの植物は高温はともかく高湿度の環境を嫌うモノが多いですが、
この植物はそうでもないのかなっという印象です。
ですが、ただ単に高湿度の環境に耐えるだけであって
夏の時期はこのように密集している箇所の葉が茶色くなります。たぶん蒸れて葉が傷んだのでしょう。
重複しますが高温多湿の環境に耐える性質を持っているものの、植える場所や土は乾きやすく水はけの良い状態の方が良いです。
やったことがないですが、保水力のある土に植えるとたぶん夏の間に根腐れを起こして枯れると思います。
それとぎゅっと混植えや密植えしても枯れるリスクは上がるので避けたほうが良いでしょう。
それと茶色の部分は元には戻りませんが、緑色の部分が多かったら気温が下がってくると緑色の部分が伸びていきます。
そこそこ育った株は上の方の画像のように地面に近い部分からでも新しい枝が真夏と真冬以外の気候が良い時期に出てきます。
剪定
割りかし地面に近い箇所から新しい枝が芽吹くので強剪定をしても耐えられるタイプの低木かなと思います。
新しく芽吹き始めている部分を残して古い枝は、このようにバッサリ切っても問題ありません(赤い丸の部分)。
半分どころか5分の1ほどの長さに切りました。
切る時期としては高温多湿に耐えると言っても、どちらかというと蒸し蒸しとした気候は苦手な時期なので切るのであれば梅雨前あたりまでに終えておくと良いでしょう。
秋以降に切ると花芽を切ることになるので、もし秋以降に切るのでしたら開花しないかもしれないっと思ってください。
というわけで今日はユリオプス 'ゴールデンクラッカー' でした~
ではでは~(^^)v