どもども~(^^)v
白花のエキウムのシンプレックス(Echium simplex)の育て方です。
青色や赤色の花の植物という印象が強いエキウムの中では数少ない白花種です。
白い宝石の塔が立ちます。
木立にならずキャベツや多肉植物のエケベリアのように葉を地面に近い位置で展開し、開花時期になると花茎を1つ立ち上げます。
白い花も特徴的ですが、光沢のある白みがかった葉も魅力的です。鉢植えでお庭に配置してもカラーリーフとして使用しても良いかなと思います。
画像とデータ
- 学名:Echium simplex
- 別名:プライド・オブ・テネリフェ
- 分類:ムラサキ科
- 原産:テネリフェ島
- 形態:非耐寒性多年草(二年草)
- 耐寒性:USDA 10a(1℃前後)
- 花期:春
性質は多年草ですが咲いたら枯れます。
カンディカンスと同じように発芽を早めるなど上手に育てると1年ほどで開花させられますが、基本的には種を播いてから開花までは2年は必要と思ってください。
草丈は花茎を含めると2~3m、株張りは40cmを目安に。
花茎の長さに比べると株張りは意外と小さいです。
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開花までの様子
発芽して1、2か月は他のエキウムと同じような見た目でシンプレックス特有の「光沢のある葉」ではありません。
発芽してからだいたい3か月経過したあたりから徐々に特徴が現れます。
発芽後三ヵ月を過ぎたあたりから葉に光沢が現れ特徴が現れ始めます。
メモ
余談ですがこの時に一度に7種類のエキウムを播種して、6種類は初めて見るモノだったのでそれぞれがどのエキウムかと特定するのには最終的に花を見ないと判断できず、
葉に特徴があるシンプレックスなどは早い時期に断定ができて良かったです。
葉に特徴が出始めて数か月後、株の中心部分に花芽が。
エキウムは株や茎の中心に花芽が出来、それが立ち上がりつぼみが現れます。
気温や日照時間も関係があると思いますが、花芽を確認してから約2週間経過した状態。
「暖かい」と感じるだいたい20℃ほどの気温を保つことができる温室のような環境ですと花芽の立ち上がり速度は速いです。
温室の外に置いて外気にしっかり当ててたら、もっと花芽の立ち上がりは遅かったのではないかと思います。
株の中心に花芽を確認してから約一か月後につぼみが。
カンディカンスもそうですがシンプレックスも開花直前の葉が一番光沢が出て白っぽくなります。
シンプレックスは決して白葉ではないですが、この時はほぼほぼ白葉に見えます。
数日後、このような形で開花。
開花まではこのような感じで生育していきます。
それで咲き終わり完全に枯れると
このように倒れ種を少しでも遠くに飛んで行ってほしいのか、根腐れや水切れとは違い根元は枯れずに倒れます。
多年草的な性質であればこのような「復活が難しいいかにも枯れてる見た目」でも、涼しくなってくるまでには元々の株があった位置付近から数本新しい芽が現れることがよくありますが、
シンプレックスに関しては花が咲き終わり枯れたような見た目になってから2か月経過してますが株元付近には雑草以外は何もありません。
育て方
このサイト内にあるエキウムを含めたムラサキ科のすべての記事に書いてあると思いますが(たぶん)、
ムラサキ科の植物はつぼみや花芽が作られる少し前から肥料を欲しがります。
レーシーファセリアやコンフリーなどは緑肥として使用するために育てられるほどです。しっかり綺麗な状態の花を見たい場合は、たい肥をしっかり混ぜた土や場所に植えるかしてください。
鉢植えなどにして根が詰まり肥料切れし黄色の葉が多くなってしまった場合は、液肥をしっかり与えてください。
耐暑性
酷暑と言われた2019年の夏を越えられるほどの耐暑性はあります。
しかしと言うのかやはりと言うのか、基本的に高温多湿の環境は苦手です。
木立にならず地際に葉を展開するタイプの他のエキウムと比べるとシンプレックスはまだ高温多湿の環境に強い方ですが、
発芽しポット上げができた15ポットの内2ポットはしっかり根を張っている状態でも根腐れをし枯れました。
これらの15ポットは5号株だったのでそれなりの大きさの株で置き場所は雨風が凌げる場所ではなく、しっかり雨が当たる屋外です。
そのためそれなりに大きく育った株でも根腐れを防止するためにゼオライトやパーライト等を入れしっかり水はけを良くした土に植えるのをおすすめします。
水はけの良い土に植えてしまえば夏越しにそれほど神経質になる必要はありませんが、心配な人は雨が当たらない風通しの良い場所で養生されるとより良いです。
耐寒性
寒さについてですが株の数が少なかったため、「何も遮るモノがない完全な屋外に冬中ずっと放置する」といういつもの耐寒実験は行っていないので把握していません。
ですが、いままで色々なエキウムを触ってきましたが寒さには弱い部類に入るような気がします。
というのも、ほぼ年中温暖な気候でスペイン領と言えどもスペインよりもモロッコやモーリタニアの方が距離が近いカナリア諸島のテネリフェ島原産です。
海外の園芸サイトをいくつか見ても、エキウム・シンプレックスの耐寒温度が-6℃と表記しているサイトもあれば、-1℃としているサイトもあります。
個人的にエキウム・ルシカムのようにロシアなどに分布しているエキウム以外は強めの霜でたいてい溶ける印象があるので、
エキウム・シンプレックスも念のため越冬は屋外ではなく屋内(雪、霜、寒風が遮られる場所)で行った方が無難と思います。
実際にこのページの株は当圃場の無加温温室にて越冬してます。
真冬に温室内の最低温度は-3℃まで下がった日がありましたが、
霜・雪・寒風など防寒ができている場所であったらこの程度の低温は問題ありません。この際は葉先がやや傷んだり、葉が赤色っぽくなります。
増産ができ余裕のある株ができたら真冬の屋外放置を行ってみようかと思います。
水やり
エキウム全般に共通していますが、最高気温が30℃以上の時期の水やりは株全体にかけるのではなく土にしっかり与えてください。
高温期に葉の上に水滴が残っていると運悪くそこから腐り枯れることがあります。
低温期は生育が緩慢になるため、水やりは控えめで。
年間を通じて「葉が萎れたら与える」を目安にされると良いです。
というわけで今日はエキウム・シンプレックスでした~
ではでは~(^^)v