(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

草花系ユーフォルビアの切り戻し(剪定)について。主にカラキアスとかアミグダロイデスのような常緑系です。

2016年6月29日

どもども~(^^)v

主にカラキアスとかアミグダロイデスの園芸品種に代表される、主にガーデニング素材や庭植えとして使用される常緑性草花系ユーフォルビアの切り方について、まとめてみました。

結果を先に言ってしまいますが、株元からガッツリ切ってしまってOKです。

株元からガッツリ切るのが怖い人は、半分の位置で切り戻しても良いです。

このような株が切り時

最初の題材は’ゴールデンレインボー'と呼ばれているユーフォルビア 'アスコットレインボー'

お住いの地域や暖冬であったりしますと早いと2月の下旬から咲き始める可能性がある品種ですね。

地植えでも鉢植えでも一度も切らずに約2カ月ほど切らずに何もせずに放置しおくと、6月の上旬あたりにはこんな↑感じで伸び伸びの株になってるんじゃないかと思います(手袋やら蚊取り線香入れやら切ったものやらを入れる発砲スチロールやらの指摘はご勘弁を)。

理想としては

花が咲き終わりタネっぽいのが出来始めてきたらその枝というか茎はその都度切り戻す

のが理想です。

しかしユーフォルビアに限らず5月~6月のこの時期はバラが開花し始めたりとかクレマチスとか、他の植物もどんどん良い状態になってきて

ユーフォルビアばっかりに気をかけてられないわよ

ということお気持ちはよく理解できますが、そう言ったお声を耳にしつつも頻繁に色んな方から

質問

  • 「いつ切ったらいいの?」
  • 「どこから切ったほうがいいの?」
  • 「なんで切り戻す必要があるの?」

と聞かれる機会が多かったのでまとめました。

株元の芽を残す

ではどこから実際切るかですが、

まず残すのは画像に〇で囲ってある小さい芽。

たいていの場合ですが咲き終わりタネが出来そう、もしくはタネが出来た・すでにタネが飛んでいった、という茎は最初の画像でもそうですが、

地面に近い株の下部の葉はほとんど落ちてありません

なので〇で囲ってあるように株元がスカスカの中に翌年の花芽になる茎が簡単に見つけられます。

で切る位置はその「株元の小さい芽」を残して

このような感じでがっつり根元付近から切りましょう。

「そんなに切ったら可哀そうじゃない!!!!」

とかそんな感情論は必要ないので有無を言わず、切りましょう。

余計なやさしさはまったく必要ありません。

切り戻し後の状態

6/13の状態です。

開花してからずっと数カ月放置したままだった株は上のような手順で一気に切ると↑のような株になります。

ちなみに切ったのが6/13で、

6/29の状態。
6/29の状態です。

その後の2週間ほどでこのような状態になります。 6/29の画像です。

もちろん肥料及び植え替えは行ってません。

「かわいそうじゃない的感情論」はわからないでもないですが、

切った方が

「ホントに取り返しのつかないかわいそう」

な状況になる確率はグッと下がります。

※「株元から新芽なんて出てないんだけど・・・・」という方はこちらへ↓

切る時期について

理想はタネっぽいのができ花が咲き終わったと目視で確認できる状態の茎はその都度、順次切ってください

上のように

丸坊主にするのであれば、できれば梅雨に入る前までに完全に終わらせておく

と良いです。

経験則ですが、切って日が浅い株が長雨にさらされると案外簡単に腐り溶けて枯死します。鉢植えの場合でしたら雨が当たらない場所に移動させると良いです。

また梅雨が明けて、30℃を連日越え湿度も80%を越える時期にガッツリ切ると、けっこうな頻度で1カ月後くらいにコロっと枯れ死することがなぜか多いです。

特にコロッと枯れやすいのは特にブラックバード(E. x martinii'Black Bird)と呼ばれるユーフォルビア

僕自身も切るのが遅いと分かりつつ何度も枯らしています。

そもそもなぜ切るのか?

そのまま花芽を残しておけばいいじゃん

確かにそうなんです。

しかしたいていの草花系ユーフォルビアは2カ月の間は株は開花しています。

花の上がりの良い1年草ではないのに多年草の割りにけっこう長い間、2カ月間は1つの株はほぼ咲いている状態が続きます。

そして

咲きながらタネを作りできたタネを飛ばします。

園芸学や植物学的な裏付けがあるわけではないですが、

一般的に植物はタネを製造する作用にかなり労力を費やす、と言われているのでユーフォルビアは上記の点で疲弊している期間が長く続きます。

さらには元々自生している土地(欧州)は基本的に湿度が低いため、高湿度を苦手としている

そのため、咲き終わりにさしかかり株が疲弊しきった頃にちょうど日本ですと高温多湿の時期がやってきて・・・と想像すると容易ですね。

咲き疲れで枯れる、というのはこの2点が大きな原因なんじゃないかなと思ってます。

そのために!

多年草だし何年も楽しみたいのであれば切ったほうが良い、ということです。

アミグダロイデス’フロステッド・フレーム’

低温に当たると真っ赤になって耐寒性にすこぶる優れたアミグダロイデス'フロステッド・フレーム'(E.amygdaloides'Frosted Frame')の名古屋地方での6月ごろの姿ですが、

まぁこんな感じです(笑)

これも

こうやって

パチン!

とやっちゃってください。

それで

↑のような花が咲いてない茎は残して

丸坊主な状態に。

でも、約2週間もしたら

上の画像みたいな状態に育ってくるのでご安心を。

この'フロステッド・フレーム'は3.5号のロングポットに植えっぱなしもう7カ月ほど経ってまして追肥も何もしてません。

ただ切っただけです。

それでもしっかり株元から葉がしっかり付いた芽がたくさん出てきてますよね。

まとめ

カラキアスなどの常緑性のユーフォルビアの切り戻しについての内容でしたが、

端的に言うと

バッサリね、切ってしまえば良いんですよ

繰り返しますが切り戻しを行う大事な理由は

種を付ける前にある程度咲き進んだ花芽は切り取り、湿度の上がる時期に疲弊させないようにする。

ということです。それほど難しくないことですね。

よろしかったら引き続きユーフォルビアの別の記事をご覧ください。

ではでは~(^^)v

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