どもども~(^^)v
今日は日本原産の植物で野生での絶滅が危惧されている紫根(シコン)とも呼ばれるニホンムラサキ(Lithospermum erythrorhizon)育て方についてです。
冷涼な環境を好みそうな印象を持っている方が多いかと思いますが、
意外と暑さに強く太平洋側の暖地でも鉢植えですが夏越しできました。
画像とデータ
- 学名:Lithospermum erythrorhizon
- 別名:ニホンムラサキ,シコン(紫根)
- 分類:ムラサキ科
- 原産:日本
- 形態:耐寒性多年草
- 耐寒性:USDA 6b(-20℃前後)
- 花期:初夏
古くは万葉集にも登場し、1200年ほど前から染料や漢方といった形で日本人と密に接してきた有用で有益植物です。
近年になり「忘れられた」印象の強い植物ですが、可憐で控えめな白花が意外に魅力的です。
草丈は60cm、株張りは20cmを目安にしてください。
白花
知らないオジサン
ムラサキって名前だけど白花じゃん。
っと言われそうですが、
ムラサキなのは花ではなく根っこです。
とドヤ顔で言ってみたものの、いざ写真に撮ってみたけどあんまりインパクトのある紫色に見えませんが。
しっかり育ち気温が低くなる秋ごろに掘り上げると根が紫色になり、
文字通りに紫根(シコン)というこの特徴的な紫色の根から紫色の染料を取ります。
育て方
耐暑性
このニホンムラサキを栽培するにあたり、1つ心配していたことがありました。
耐暑性
です。
紙媒体での情報がまったくないのでインターネットにて検索してみると、
「冷涼な環境を好む」
という記載をしているサイトがいくつかあり果たして夏は高温多湿の亜熱帯の愛知県西部で育つのかと・・・。
昔は関東の平地でも自生していたという話なども聞いたりしましたが、
現在まだ主に染料として使用するために栽培されている地域が500m前後と思ったより高い位置ではなく、
なんとなく
「高温多湿地帯の愛知県でも育つのでは」
と思いましていざタネを播き栽培をしてみました。
結果ですが、
ココがポイント
ポット管理で問題なく亜熱帯の夏と呼ばれる、愛知県西部の8月を越えてます。暖地と呼ばれる地域でも栽培は十分に可能です。
ただし、元々半日陰のような日光がそれほど強く当たらない場所を好みますので、
特に夏の間の朝陽や夕陽の強光線が当たらないところで管理してくださいね。
植えこむ際の土ですが、あまり気にかけてないですが高温期に根腐れを起こすことがあるので水はけは良い方が無難かなっと思います。
やや勾配のある法面は雨が降っても水が滞留しにくいので、そういった場所も適切かなと。
交雑が心配されてます
「ニホンムラサキ」と呼ばれるくらいですから、もちろん
「セイヨウムラサキ」もあります。
他には
引用元:Wikipedia
「イヌムラサキ」
というものも他にもあります。
このように花だけでも見比べることができると一目瞭然ですね。
他のそれぞれの特徴ですが、
ニホンムラサキ
- 花 純白
- 根 紫色
- 草丈 50cmくらい
- その他 茎が立ち上がっても倒れない。ほとんど分枝しない。原産は日本。
セイヨウムラサキ
- 花 やや黄色ががる
- 根 白色
- 草丈 1mくらい
- その他 茎が立ち上がると倒れる。よく分枝する。原産はユーラシア(北半球)。
イヌムラサキ
- 花 白色
- 根 白色
- 草丈 40cmほど
- その他 よく分枝する。葉にスジが入らない。原産は主に欧州・中近東。
となってます。
やや懸念されているのが、現存の野生ニホンムラサキと外来種ムラサキとが交雑しニホンムラサキの遺伝子を荒らすということです。
特にセイヨウムラサキは昔、
残念っ!
という無知が招いたとても残念な経緯があったりし、すでに交雑したモノが存在していると言われています。
ニホンムラサキは発芽させるのに様々な条件をクリアーする必要がある植物です。
いろいろな条件を満たさないと発芽してくれないため、ただ普通に播くだけではまず発芽しません。
交雑したモノは花が白っぽくなっているものがあるため、ニホンムラサキと似ているように見えると言いますが、
セイヨウムラサキの性質が入っているためにたとえ白花でも大きく育つとおそらく茎が倒れて寝て地面に茎が這っているような状態になっているのではないかと想像してます。
もしどこかで「ムラサキ」という植物を見かけましたら上の3つのどれか、
または交雑したモノか見比べてみるのも面白いかと思います
滋賀県・東近江市の花です
もちろん
鉢植えとして張り紙の傍にニホンムラサキがありました。
それではニホンムラサキについてでした。
ではでは~(^^)v