(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

バプティシア アルバ 白花のムラサキセンダイハギ?の育て方。

2023年10月26日

どもども~(^^)v

白花のムラサキセンダイハギ(Baptisia australis)ですっと言うと語弊があるかもしれませんが、
草丈や葉の形など見た目は「白花ムラサキセンダイハギ同然」のバプティシア・アルバ(Baptisia alba)の育て方についてです。


基本的な育て方や好む環境などはムラサキセンダイハギとまったく同じで良く、根さえ生きていれば復活できるほどの剛健さを持っています。

実生から5年育ててみてわかったことをまとめました。

画像とデータ

ザ・マメ科の花。

  • 学名:Baptisia alba
  • 別名:
  • 分類:マメ科
  • 原産:アメリカ
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 5(-25℃前後)
  • 花期:春

種小名のアルバはラテン語で白という意味です。

以前はバプティシア・レウカンサ 'アルバ' - (B.leucantha 'Alba') と呼ばれていたはずですが、ここ数年はレウカンサという名称はあまり使われていないようです。

この種を入手した数年前はまだ「B.leucantha 'Alba'」 でGoogle検索したら1ページ目はどのサイトのタイトルはほぼ「B.leucantha 'Alba'」 と書いてありましたが、

先日「B.leucantha 'Alba'」検索したら1ページ目はほぼ「B.alba」と書いているサイトばかりだったので、leucanthaというワードをどのサイトも消したのかな?と不思議に思いました。

以上余談です。

葉よりも先につぼみが出てきて花が咲きます。


草丈は約80cm、株張りは60cmを目安にしてください。

アルバは茎が地中から出て蕾が現れ、花が咲き出すと葉が現れます。

浜名湖花博2024のコンテントガーデンでの株。

育て方

花茎は黒い。

高温多湿に強くまた寒さにもかなり強いため育てやすい植物です。

一度根付いてしまえば簡単に枯れる心配のない植物です。

土も選ばず沼地のような雨が降ったら2週間は水が引かないなど、極端な土壌以外ならどんな土でも育っている印象があります。

害虫

低温が苦手なくせに霜がおりる間際までしぶとく付いてます。

バプティシアに関しては毎年自分が苦労させられるので書いておきます。

原産地ですとあまり虫による害はないようですが、当地ではミカンコナカイガラムシが毎年付きます。

ミカコナカイガラムシは気温が高ければ高いほど活動的になる印象がありますが、このバプティシアに付くのは晩夏から秋にかけてが一番多いです。

バプティシア・アルバに限らずその他のバプティシアは秋頃から葉色が薄くなり徐々に冬に向け地上部分が枯れる準備に入りますが、

たぶん虫はわかっているのでしょうね、弱っていっていることを。

だから暑さが落ち着いてくる時期から発生するのかなと考えています。

比較的に若い箇所を好む割に弱ってきたバプティシアにはどこでも付きます。

バプティシアを植えることでミカンコナカイガラムシを呼び込む可能性があるので、

この害虫を呼び込みたくないという人は事前にトクチオンなどの薬剤を散布するなどの防虫や殺虫をされた方が良いかなと思います。


薬剤を使用される場合はカイガラムシは「卵には効果があるけど成虫には効果がない」のように、

各段階それぞれで効果のある農薬がありまして、「●●はカイガラムシに効くって書いてあったのに全然効果ないじゃん!」という場合はしっかりどの段階のカイガラムシに適応するかを調べられた方が良いです。

ただコナカイガラムシは卵・幼虫・成虫と混在するので、早い段階で対処された方が良いです。

耐暑性

左:アルバ 右:ペンデュラ 枝垂れのペンデュラの方が草丈が引くい。共に実生5年株。

高温多湿に強いと言ってもどの程度か、という事ですが


メモ

・最高気温39℃

・湿度60~70%


この程度が数日続く環境は問題なく耐えます。

ただ耐えるのではなく葉焼けや葉色が悪くなるなどせず「普通の状態」というか通常運転というのか「暑さを苦にしない」です。

混植えや密植えは避けた方が無難かなと思いますが、高湿度や風通しが悪い場所でもあまり腐ったりしないのでそれなりに密に植えても問題ないかなとも思います。

水やり

水切れすると季節関係なく葉がそり返って黒くなります。

ただちょっと気をつけたいのが水切れです。けっこう水を欲しがります。

このバプティシアに合わせて水やりをすると、もしかしたら他の植物が根腐れする可能性があります。

それでアルバに限った事ではないですが、バプティシアの多くの種類は水切れすると葉が反り返ったり丸まったりし黒くなり落ちます。
言うまでもなく見た目が悪くなります。


水切れ度合いにより、葉の数枚がこのようになるか茎ごと全部真っ黒になるかの違いがありますが、

バプティシアの「水切れしてます状態」のわかりやすいサインです。

それでもたとえ全体が真っ黒になっても根っこさえ生きていれば復活してきます。

三つ葉のクローバーみたいな形。

ちなみにこちらは通常の状態の葉。

やや固めでそり返ってないです。

地植え株も鉢植え株も特に気温が高い夏の時期は水切れにはご注意ください。

耐寒性

アスパラガスのような見た目の茎が地中から現れます。

茎など地上部分をほぼ完全に枯らし、冬芽を残して越冬します。

低温については札幌でも植栽され越冬し何年も育っているので、日本国内ではほとんどの場所で越冬できると多います。

芽吹きは地域差と個体差があるので「ざっくり」ですが、4月上旬から下旬ごろが多いです。

アルバは上の画像のようにアスパラガスのような見た目の茎が地中からニョキニョキっと現れます。


というわけで今日は バプティシア・アルバ でした~

ではでは~(^^)v

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