どもども~(^^)v
なかなか異形で造花っぽい花のアリウム・シクラム (Allium siculum) についての育て方です。
お庭作りやガーデニング好きな方にとってはお気に入りの仲間に入りそうな造形じゃないかと思います。
「それっぽく」見えませんが、ニンニクやネギの仲間になります。
また名称(科名と属名)が変わったと言われているアリウム属(Allium)とネクタロスコルドゥム(ネクタロスコルダム)属(Nectaroscordum)の科と属についても解説いたしました。
画像とデータ
- 学名:Allium siculum
- 別名:シチリアのニンニク
- 分類:ネギ科
- 原産:地中海沿岸諸国
- 形態:耐寒性多年草
- 耐寒性:USDA 5b(-23℃前後)
- 花期:春
シクラムはシチリア島(イタリア)という意味ですが、ブルガリアやトルコ、黒海沿岸の西アジアと呼ばれる地域に渡り意外と広域に分布しています。
なお、「育て方」等のことを知りたい人はこちらをから。
高さは花芽を含めると1mほどで、葉張りは30cm程度を目安にしてください。
名称について
上手に育てる方法などを知ろうとしている方にはあまり有益な情報ではないかもしれませんが、アリウム・シクラムの分類について。
ユリ科?ネギ科?
植物の分類は旧体系の○○や新体系の▲▲と言った具合にちょっと理解しづらい部分があります。
他のアリウムではあまり見なかったのですが、アリウム・シクラムに限っては
ネクタロスコルドゥム(ネクタロスコルダム)・シクラムと変更になりました
といった投稿をよく目にし「そうなの???」っと思い、ちょっと気になったので調べました。
結論
アリウム・シクラムはアリウム・シクラムです。
アリウム=ネギ属で以前からネギ属は存在していました。
しかしネギ科はなくアリウム(ネギ属は)はユリ科やヒガンバナ科に位置していました。
この数年でのDNA解析で植物の分類がされ始め、それからネギ科が新しく設けられました。
したがってシクラムは現在チャイブやイトラッキョウ、ニラ、ニンニクなどと同じように分類されいます。
そのため分類的にアリウムはネギ科ネギ属になっています。
以前まではネクタロスコルドゥム属という属がありましたが、この解析による分類ではアリウム(ネギ属)にネクタロスコルドゥム属が組み込まれた形になっています(2011年2月20日の初版第3刷発行 訂正入り 時点)。
尚、この分類については大場秀章氏の植物分類表を引用しました。
※ちなみに植物分類表内でも「ネギ科はヒガンバナ科に包含される見解もある」と書かれています。
正解かどうかわかりませんが、Wikipediaのalliumのページにも同じ内容が掲載されています。
ページの真ん中部分のTaxonomy という見出しの部分ネクタロスコルドゥム属がアリウム属に含まれた、と書かれています。
アリウム・シクラムには産地によりいくつか亜種が存在しているせいか、このように属の位置が変更されたり戻ったりをしているのかなっと思います。
個人的な話ですが、とてもお世話になった植物学者先生から数年前にこの本を勧められ僕も先日ようやく買いました。
DNAで分類を決定されているので「花の形が似ているから」などで科が変わることがこの本のおかげでこれからはなくなるだろうっと生前言われていました。
育て方
アリウム・シクラムの育て方ですが、植え付け時期や追肥など基本的にニンニクとほぼすべて同じ育て方で良いです。
ざっくり言うと
- 球根を秋に植える(秋植えについてはこちら ➡ 秋植えのメリット)
- 葉が黄色くなったら掘り上げる
- 最低でもだいたい球根3つ分の深さの位置に植える
といった感じです。
1の秋植えですがシクラムに限らずアリウムは花芽を形成するのに一定期間以上の低温を経験する必要です。
そのため植え付けが遅かったりその年が暖冬ですと、花が咲かないなどの障害が現れることがあります。
3の球根を植える深さについてですが球根を植える位置が浅くても開花はしますが、花茎が短く花が小さいなどの原因になりますのでお気をつけください。
浅植えは花が咲き終わるのが早い場合も多いです。
アリウム・シクラムを鉢で育てる場合はこれらの理由で最低でも5号鉢サイズの深さのモノを使った方が良いです。
また直射日光が長時間当たらない場所や半日陰の場所でも開花します。
掘り上げる時期
「植えっぱなしで毎年開花してくれます」とよく言われますが、原産地の夏は雨量がほぼ0で夏期はアリウム・シクラムは休眠期になりこの時期に球根が水に触れると腐るため水分は厳禁です。
それと土中で球根が複数出来る植物なので翌年も良い状態で開花させるためにも、休眠期に入る前に球根を掘り上げた方が無難です。
ニンニクも掘り上げ、干すなどして乾燥させますよね。
それで掘り上げる時期ですが、ニンニクを掘り上げる一つのタイミングである
ポイント
で良いです。
ニンニクの場合は球根を太らせるために花芽を上げず取り除きますが、アリウム・シクラムは花を観賞する目的で育てられる人がほとんどだと思いますので花が咲き終わってから花芽を切り取ると良いでしょう。
まとめ
育て方のまとめです。
あれこれ書きましたが、基本的にニンニクやネギと同じ育て方で良いです。
もう一度言います。
まとめ
ニンニクの育て方と同じで問題ない!
というわけで今日はアリウム・シクラムでした~
ではでは~(^^)v