(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

エリンジウム・バリィフォリウム 葉脈に白い線のように入る模様がなかなかかっこいい。育てやすくおすすめ。

2016年7月10日

どもども~(^^)v

今日はあまり流通してなくそれほど知名度は高くないんじゃないかと思われるエリンジウム・バリィフォリウムについてです

花が無い時期でも個性的な模様の葉が存在感を出してくれます。

画像とデータ

  • 学名:Eryngium variifolium
  • 別名:モロッコの海ヒイラギ、マーブール葉の海ヒイラギ
  • 分類:セリ科
  • 原産:北アフリカ
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 5(-28℃前後)

しっかり開花した画像が見つからず・・・というか、いつ開花したかまったく覚えてなく手元にあったこの画像がいちばんそれっぽい感じだったんですが、

他サイトの開花画像を見ると、青花です・・・このエリンジウム。 ずっと白花だと思ってました。

でも上の画像を見ると青っぽくなってますね笑

夏越ししにくい理由

切り花やドライフラワーでは良く流通している印象の強いエリンジウムですが、

 

なかなか関東以南と呼ばれる地域や太平洋側の温暖な地域では夏の高温多湿な気候を超えられず枯死する

 

という話をよく耳にすることがあります。

特に多湿や蒸れに弱く本来の性質は多年草であっても日本の湿度の高い夏を超えられない品種が多いのですが、

エリンジウムの特徴として、マリチマムのようにもともとは海岸や砂地、草原に自生しているモノが多いせいか渇きに強いモノが多いです。

逆に言うとそのため多湿や蒸れに弱いのです。

ですが、このバリィフォリウムは国内でも屈指の高温多湿地帯の名古屋地方でも年中鉢植えの状態で真夏の炎天下でも放置しておいても水やりさえ忘れなければ問題なく夏を越えられます。

植え替えをせずに僕のもとでは3年余裕でした。

そのためバリィフォリウムは夏越しが簡単な部類のエリンジウムになるかと思います。

耐寒性は?

原産地が北アフリカのモロッコやその周辺のようですが、アメリカ農務省が定める植物生息耐寒性ゾーンでは-28℃あたりまで問題ないとされています。

モロッコにそこまで気温が低くなる場所が存在しているとは思えないですが、1日の気温の寒暖差が激しい時期がある北アフリカでさらに3000m級の山脈があるので自生地はその辺りなのかなっと想像してます。

少なくとも-10℃くらいまで下がる僕の住んでいる地域の寒さでしたら、なんの問題なく冬は越えています。冬の株の状態を見た感じではもっと気温が下がっても問題ないような印象はあります。

そのため国内のほとんどの地域で露地で育てられるんじゃないかと思います。

白い模様が出ないのは?

白い模様がない時もあります。

タネを播き、花芽が上がってくるまで上の画像のように、なんの特徴もない普通の緑色の葉をしてます。

発芽して半年くらいはこのように葉が緑色の状態になっています。

白いマーブル模様になるのは花芽が上がって来始めると

このように白い模様が浮き上がってきます。

タネを播いてから開花する少し前に現れる模様がまったく現れないので、先祖返りをしたかと思い心配しましたが、なんの問題もなくすべての株で白い模様がキレイに現れてます。

というか、変種が出たりたまたま偶然に他のモノと交配した種だった、という限り原種なので先祖返りはあり得ないな、と書きながら思いましたが(笑)

 

草丈が高くなったり、株が横に広がる種類の多いエリンジウムの中で、草丈40cmほどで株張りは30cmとコンパクトにまとまります。

と言うわけで今日はドライフラワーや切り花としても使え、乾燥にもそれほど弱くなく国内の暑さ・寒さなら問題なく育ち、葉の模様が独特で個性的なエリンジウム・バリィフォリウムでした。

ではでは~(^^)v

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