(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

タナセツム ジャックポット の育て方。 夏越しできなくてもこぼれ種で増える短命多年草。

2020年9月2日

どもども~(^^)v

白い花びらで中心が黄色という、いかにもキクの花!っというタナセツム 'ジャックポット' (Tanacetum niveum 'Jackpot')についてです。

これと言った手入れをしなくても自然にこんもりとした比較的キレイな半円形に育ちます。

耐寒性は優れていますが耐暑性、高温多湿の環境が苦手な多年草ですが関東以西では夏越しが難しいです。

ですが、こぼれ種で増えやすいので植えた場所以外で増えることがよくあります。

ちなみに短命な多年草です。

画像とデータ

花の大きさは2cm~4cm

  • 学名:Tanacetum niveum 'Jackpot'
  • 別名:シルバータンジー
  • 分類:キク
  • 原産:欧州
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 3(-35℃前後)
  • 花期:春

別名のシルバータンジー(Silver Tansy)ですが、ざっくり訳すと「銀葉のヨモギ」です。

葉の形は見るからに「それ」です。

ヨモギ感がある葉です。

ヨモギのような雰囲気で形をしていますが1枚1枚の茎や葉は小さく柔らかく、切れ込みが細かいです。

葉に香りがあり、ヨモギのような香りがします。まさにシルバーなヨモギです。

草丈は40cm、株張りは60cmを目安にしてください。

育て方

@tomiyama2225 さんのお庭にて。

ラベルやタグに「多年草」や「宿根草」と書いてあるのに、花が咲き終わり地上部分が汚くなり涼しくなっても新しい芽が現れず枯死するという、

 

多年草って書いてあるのに夏越しできない

 

という代表的な詐欺的(!?)多年草です。

関東以西の高温多湿な地域でも夏越しができない訳ではないですが、ちょっと運的な要素が必要になります。

夏越しというのか暑さに対して以外は、害虫もそれなりに付く程度で他はそれほど気を付けることはありません。

耐暑性

花が咲き終わった6月の状態。株が弱らないように種の部分を切りました。

それで暑さについてです。

湿度の低いカラッとした夏の北欧州原産ということもあってか、やはり高温多湿の環境や水はけの悪い土壌は苦手です。コンクリなどからの日光の照り返しが強く当たる位置も苦手です。

ご存じの通りに日本の夏は雨が多く湿度も高いため、秋に苗を植えてしっかりとした株に育ててあっても夏越し出来る確率はけっこう低いです。

しっかり根を張らせた5号ポットサイズの株を6つ夏越し用に観察してみましたが、実際に夏越しできた株は2つだけでした。

株元から新しい芽が現れます。

地植えにした株の夏越しはかなり難しいのかなっと印象があります。

ただし夏越しが出来ず枯れてしまっても、このタナセツムはこぼれ種で自然に増殖しやすいです。

開花する前もなかなか良い感じ。

@tomiyama2225 さんのお庭では毎年どこかから芽が出てくると言われています。

翌年もこのタナセツムを楽しみたい場合は、「多年草だけど夏越しはできないモノ」として考えてこぼれ種を期待するか、

種を採っておき秋口に色んな箇所に播くなりすると良いかなっと思います。

 

精神衛生的にもこの方法が良いかと思います。こぼれ種で勝手に増えてくれたらラッキーですしね。

ちなみに花が無数に咲くので種は売れるほど取れます。種を採ることが苦手という人でも必ず採れます。

運良く夏越しが出来た場合は株元から新しい芽が出てきます。

耐寒性

寒さにかなり強いです。

株が凍っても雪に降り積もっても問題ありません。

特に防寒などしなくても心配ありません。

というわけで今日はタナセツム 'ジャックポット' でした~

ではでは~(^^)v

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