(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

カライトソウ(唐糸草) の育て方。11月あたりまで咲き、かなり暑さに強く育てやすいです。

2018年6月26日

どもども~(^^)v

初夏から霜が降りるまでのやや長い期間ピンク色の穂のような形の花が咲くバラ科の多年草のカライトソウ(唐糸草)についてです。ワレモコウの親戚的立ち位置です。

思いのほか耐暑性に優れていて太平洋側の暖地でも十分に地植えで夏越しします。

サングイソルバ・ハクサンエンシスという学名の通りに、北陸地方にまたがる白山が由来です。日本に自生しています。

高山植物のような印象が強いですが高温多湿に強く育てやすいです

画像とデータ

牧さんのお庭の株です。光が反射?しててすみません。

  • 学名:Sanguisorba hakusanensis
  • 別名:ライラック色のリス(Lilac Squirrel)
  • 分類:バラ
  • 原産:日本、韓国
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 4b(-30℃前後)
  • 花期:初夏

トップ画像は八ヶ岳の萌木の村です。ポール・スミザーさんが手がけられたところですね。

ポールさんは日本の多年草を率先して植栽に使用されている印象がありましたので、初めて萌木の村に行ったときにカライトソウが群生しているのを見て「やっぱりな~」と思いました。

 

カライトソウと一緒にフロックス(オイランソウ)、ルドベキア、シュウメイギク、茶色のカレックスなんかが植えられていましたね。

草丈は1m、株張りも80cmを目安にしてください。

育て方

耐暑性

花の大きさは25cm~30cmくらいです。

サングイソルバ・ハクサンエンシスっていう多年草なんです~

 

と説明すると「へぇ~」っとだけ言われるのですが、

カライトソウって言うんですよ~

と言い換えると途端に

 

え!?山野草じゃないの?この辺り(愛知県西部)で育つの?

 

とよく言われてしまう不思議な現象がなぜかこの植物によく付いて回る印象があります。

山野草=夏の暑さに弱い

という認識が相当にあるな、とたびたび思いますがカライトソウに関しては問題なく庭植えで夏越しします。

 

一言夏越し、と言ってもアレなんで

平均して35℃が10日~12日ほどあり湿度が80%を越える愛知県名古屋地方の夏

 

でも問題ありません。

ちなみに名古屋って真夏に湿度が97%とかっていう日がありますからね、ホント。

 

下の方にも書きますがカライトソウはどちらかと言うと半日陰ほどの日照がそれほど多くない環境を好むので、直射光がバンバンあたるところは避けてください。3~4時間の陽射しがあれば十分に育ちます。

耐寒性

秋になり気温が低くなるとこのような葉色になり枯れます。

耐寒性、寒さについてですが自生地の白山地方がどのような環境かわかりませんが色々なサイトを見ていると、海外ですと-30℃くらいまで耐えたというデータがあるみたいです。

 

萌木の村の標高が確か1300mなのでそこそこの耐寒性はありますね。

太平洋側の暖地で植えられる際は寒さの心配はよほどしなくて良いと思います。

その他

植える場所や水はけですが、直射光は3~4時間あれば十分に育ちます。

明るい半日陰が理想かなっと思います。

 

そのためか、芽吹きの時に多少陽射しが弱くてもしっかり伸びてくれるのでジギタリスやホスタなど周りに葉が大きくなる植物があっても伸びてきてくれます。

 

水はけは良いほうが良いです。

いくら高温多湿に強いと言っても元々は山間部の斜面の岩場に自生している植物です。水持ちが良いと根腐れのリスクがあります。

葉もおすすめ

「ワレモコウ感」のある葉です。適度な日照量だと葉焼けせずキレイな状態を保てます。

他にはない形の花をしていますが、個人的に個性的でこれまた他の植物にはあまりない葉の形も見逃せないなっと思います。

植え付けて数年経った株は4月の上旬辺りから葉が展開してくるので、個性的な葉の形を春から楽しむことができます。

花がなくても存在感ありますよね。

こう見ると花がなくてもなかなか見逃せない、と思いませんか?「和モノ」ですが。

そうそう葉の形ですが、なんとなくメリアンサス・マヨールに似てると思ったのですが・・・

ギザギザ感がなんとなく似ているような・・・

こう見るとあまり似てないかも 笑。

ま、でも他の植物にはあまりない形なので差をつけるということでもカライトソウの使用価値はあるんじゃないかなっと思います。

花が上がってくると立体感も作れますしね。

というわけで今日はカライトソウでした~

ではでは~(^^)v

  • B!