(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

ミショウキシア カンパニュロイデス 育て方。 草丈1mで大輪の白花。

2020年6月18日

どもども~(^^)v

草丈が1m超えで花の大きさが12cmにもなるキキョウ科のミショウキシア・カンパニュロイデス(カンパヌロイデス Michauxia campanuloides)の育て方について。

短命な多年草です。二年草と言われることもあります。

大きな花で細い花びらが反り返り、雌しべがドーンと突き出ているせいか異質に見えます。そして一度にたくさん花が咲きます。

細い毛がたくさん。

茎や葉には目視できる細い線毛に覆われ、花の形も異質で「なんとなく不安にさせられる」と説明をして販売をしたことがありますが、

この花を見た方は「不安な感じにさせられたけど、それ以上にハマる!」っと言われた人がほとんどでどこか言い知れぬ魅力があります。

画像とデータ

たくさん咲きます。まーちゃんより。

  • 学名:Michauxia campanuloides
  • 別名:
  • 分類:スイカズラ
  • 原産:イスラエル、レバノンなど
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 7b(-15℃前後)
  • 花期:初夏

分布地域はイスラエル、レバノン、トルコなど中近東の地中海側の地域が中心です。ギリシャのクレタ島にも自生しているようです。

つぼみだけキキョウ科っぽい。

花の見た目はまったくキキョウ科っぽくないですが、つぼみはキキョウ科っぽいです。ホタルブクロ感があります。

花期は最高気温が30℃をちらほら超える時期です。

 

草丈は1m以上、株張りは80cmを目安にしてください。

 

上手く育つと1.5mを超える草丈になりますが、よほどのことがない限り自立します。支柱は必要ないです。

流通量が少ないので地域によっては手配が難しいかもしれませんが、それなりの大きさなるようにするには秋に植えるのを推奨します。年が明けてから植えても豪快に育たない場合があります。

育て方

存在感あります。

ミショウキシア・カンパニュロイデスは性質は多年草になりますが、短命な多年草です。

咲き終わり種が出来ると枯れる株がほとんどなせいか

 

二年草として考えた方が良い

 

と海外の園芸サイトでは書かれている事が多いです。

耐暑性

花の大きさの目安です。

気温40℃でも問題なく育ちほどの耐暑性はありますが、問題は湿度です。

高湿度の環境が苦手で、というかミショウキシアが分布している地域の湿度は20%未満という湿潤な気候に住んでいる日本人からするとものすごい乾燥している感じる環境です。

 

重複しますがミショウキシアは「開花し種を作り枯れる」場合が多い多年草です。しかも日本国内の大部分ではミショウキシアの種が出来る時期はたいてい湿度が上がり始めるので、

種が作られる時期に高湿度になるため株がものすごい疲弊するため夏越しできない

ということが想像できますね。

種が出来る時期では原産地の気候として最高気温35℃でも湿度20%未満という地域です。

 

余談ですがミショウキシアが分布しているイスラエルやシリアなどの地域の夏を2回経験して思ったのが、

 

参考

  • 肌が焼けるような強さの日光
  • 湿度が低いため体がベタつかない
  • 雨はほぼ降らない

 

といった環境です。

加えて中近東は草原のような環境は少なく、岩がゴロゴロしている通称・岩砂漠と呼ばれる場所がほとんどです。

荒廃した大地というか、草木がほとんど生えていない場所に自生していることが多く、そのため株元はできるだけスッキリさせ風通しを良くし蒸れないようにした方が育ちは良いでしょう。

自生しているホタルブクロもぺんぺん草も生えないような斜面やアスファルトの割れ目から出てたりするので、意外にミショウキシアも「他の植物が育ちにくいやや劣悪な環境」くらいの扱いの方が良いかもしれません。

夏越し例

二回目の開花を迎える株。@ _rosebranch_ さんにて。

種が出来ると枯れることが多いミショウキシアですが、ごくごくまれに多年草化することも。

上の画像は 開花間近の株ですが夏越しも冬越しもし種まきから3年目を迎えた株です。

滋賀県米原市のRose Branchさんより送っていただきました。

 

吸水力のあるコンクリ擁壁の傍の花壇ということもあり、付近にいろいろな植物があるものの土の中は乾きやすい環境だから夏越しできたのかなっと考えています。

試しにやってみた

短命多年草の性質の植物は種が出来るまえに切り取ると枯れずに残りやすいモノが多い、と言われています。

なので、

売れ残り株を

売れ残った株をポットのままですが開花させ、

地際でバッサリ。

っと実験台に。

切り口の様子。

切った数週間後に史上最も気温が高った夏を迎えます。

もっとも気温が高った頃にこんな地際から花が咲き、慌ててその花をもぎ取り経過を見ましたが、

3.5号ポットという根が回りまくり肥料不足のまま花を咲かせたせいなのか、このまましぼみ枯れました。

 

せめて5号ポット以上で「やってみた」を実行すれば良かったですが、なんとなく思うのは夏越しする場合は株の状態が良いのが条件のうちの1つであるかなっと思いました。

耐寒性

冬の間は地上部分のボリュームを減らし、地際に張り付いたような見た目になり越冬します。

寒さについてはこれと言って心配することはないですが、植えた場所の水はけが悪いことで冬の間でも根腐れを起こすことがあるので注意してください。

また越冬してもフロミスやジギタリスなどと比べると、葉が展開し始め動き出すのがやや遅いです。

地上部分がそれらの植物に覆われると日光が遮られ上手く育たず最悪枯れるので、植える時は周りに何が埋まっているかを確認しておいた方が良いです。

というわけで今日はミショウキシア・カンパヌロイデスでした~

ではでは~(^^)v

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