(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

ガイラルディア ピィナティフィダ 根腐れに注意。放置で育ちます。

2019年11月21日

どもども~(^^)v

ガイラルディア・ピナティフィダ(Gaillardia pinnatifida)と聞いてもピンとこない人が多いかと思いますが、下記の画像の色は違えどグレープセンセーションと呼ばれるガイラルディア(Gaillardia aestivalis var. winkleri 'Grape Sensation')に花の形が似ている、と思うと親近感を持てるのではないかと思います。

この記事内では花びらと葉の形が特徴的な黄花のガイラルディアついて育てる際に注意することについてまとめました。

花が咲き終わった後の姿というか様子が好みの人もいるかと思います。

画像とデータ

まーちゃんより送って頂きました。

  • 学名:Gaillardia pinnatifida
  • 別名:
  • 分類:キク
  • 原産:アメリカ、メキシコ
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 7b(-15℃前後)
  • 花期:初夏

メキシコ北部から国境を接しているアメリカの一部地域に渡り分布しています。

砂地というのか砂漠のような環境に自生している場合が多いです。砂漠のような砂地なので高い木や草が生えていません。

 

開花時期は晩春から初夏に咲き始め、花茎を切り新しく花芽を伸ばすようなことを繰り返すと長いこと咲きます。

気温が25~30℃以上ある時期はとりあえず咲いている印象があります。

 

草丈は60cm(花芽含む)、株張りは30cmを目安にしてください。

育て方

ガイラルディアなので、という書き方は乱暴ですが日当たりの良い場所に植えておけばなんとかなる、というくらい基本的に育てやすいです。

寒さもだいたい-15℃ほどまで耐え、暑さについても40℃前後の基本でも問題なく育ちます。

ただしどの時期も「高湿度」と「根腐れ」に注意してください。個人的な感覚として他の種類のガイラルディアよりも根腐れしやすい印象があります。

耐寒性

地際に張り付くような形になり越冬します。

越冬ですが他の多くの春に咲く宿根草や多年草と同じように、冬の間は葉を地面に張り付けるような形になります。

園芸用語で「ロゼットを組む」といった形ですね。

 

寒さに当たっても葉の色は変わらず緑色ですが、株の中心部分は画像のように赤くなります。

耐暑性

暑さですがガイラルディアだからという訳ではないですが、流石に強いです。気温が高いという理由で枯れることはないでしょう。

また砂漠のような環境に分布しているせいか、水切れにも強いです。

水切れを起こし「葉がヘナっ」となってもそこから12時間ほど放置し、その後に水をやると何事もなかったかのように数時間後にシャキっとします。

特徴的な葉です。放射状に大きくなっています。

細長く切れ込みのある葉や茎をちぎるとたくさんの水を含んでいるのがわかると思います。

こういったことから高温にも水切れにも強いのかなっと。

蒸れ

花が咲き終わると丸い球だけになります。

冬でも気をつけよう

暑さにも寒さにも強いガイラルディア・ピナティフィダですが、両季節というか年中気をつけないといけないことがあります。

 

ココに注意

高湿度と根腐れです。

 

僕も栽培初年度にやらかしましたが、真冬にポット内の土がカラッカラになった株があり水をやったところ、

しっかり土に水分が残り翌朝に-5℃程度下がったためポットがガッチガッチに凍り根が腐りました。

 

この時水やりを行わなかった他の株は問題がなかったので、土の中の含まれていた水の量が問題だったと思います。

特にポット苗の状態の株だったため凍りやすく根が傷みやすかった状態で、やや極端な例かもしれませんが「保水力のある土に植え土中の水分が冷えることで根腐れが起こる」とわかった初めての経験でした。

 

地面に葉が張り付いている時期は生育が超緩慢なので水やりはそれほど必要なく、ある程度の大きさに育った株はその他の宿根草と同じように基本的には何もしなくて良いくらいに捉えて良いかなっと思います。

夏も気をつけよう

夏のような活動が活発な時期も「蒸れ」には気をつける必要があります。

冒頭で書きましたが、ガイラルディア・ピナティフィダが自生している場所は「砂漠のような砂地」で「周辺に高い木や草がない」様な場所です。

 

この二点を言い換えると

関連

  1. 保水力のある土に植えない
  2. 密植えや混植えすると枯れやすい

ということになります。

 

砂地に自生しているので保水力のある土を好まないのはわかりますね。水切れしても枯れにくいという性質も納得できます。

冬に起る「水を含んだ土が冷えて根が腐る」という現象も保水力が有無のサラサラの土でしたら起りにくいでしょう。

 

密植えや混植えですがこちらも砂地を想像するとわかりやすいと思いますが、

分布地域は限られたモノしか生息していない砂地のため、風の通りが良く空気が滞留しないため蒸れることが考えられません。

もっと言ってしまうと他の植物と葉が触れ合うことすらないでしょう。

まとめ

タンポポみたいなのが出来ます。

簡単にまとめてしまうと、

 

ポイント

  1. 保水力のある土に植えない。水はけの良い土に植えて!
  2. 混植えはやめましょう。なぜなら自生している場所は砂漠のような砂地

 

というこれら2点さえ気をつければ余裕で育ちます。

 

私かも?!

花の形や花が終わった後の形がいいな~と思ったものの、ついつい水をやっちゃうのよね~

 

という人は5号鉢程度でも十分に育つので、鉢植えにして日光が6時間くらい当たる場所に置くと良いかなっと思います。

切り戻し

失敗例。

害虫もアブラムシ程度で少なく、特にこれといった気をつけることがないですが僕の失敗例を。

 

なんでもかんでも「強剪定」や「ガッツリ切り戻し」を行うことが仇と出たか、ガイラルディア・ピナティフィダは強く切り戻しを行うと芽吹かず枯れます

切り戻す前の状態

切り戻す前の状態の株です。5号ポットです。

花芽を残しても気温が下がるとちゃんとした形になります。

切り戻すにしても半分くらいか茶色くなった花芽を切るか、または葉が付いている部分を残した方が良いでしょう。

 

 

上の画像のように無理に切り戻しを行わなくとも、花芽をそのまま付けておいても元の株はちゃんと復活します。

見た目的にあまりよろしくないので、ここまで育ったら花芽は取り除いたほうが良いかなっと思いますが。

 

以上僕の盛大な失敗例でした。

というわけで今日はガイラルディア・ピナティフィダでした~

ではでは~(^^)v

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