(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

バンコクにて。

ポトス の育て方です。観葉植物が野生化している状況や環境が興味深いです。

2017年9月16日

どもども~(^^)v

今日は初心者向き観葉植物のポトスについてです~。

ポトスが好む気候で自生している各地で撮ったポトス画像が溜まってきたので、どんな感じで育っているかなどをまとめてみました。

観葉植物が野生化する場所なので、やはり亜熱帯から熱帯という気温も湿度も高い高温多湿の気候をポトスは好みます。

画像とデータ

タイのバンコク市内の公園で見つけた巨大ポトス。よく育つとこのような感じになります。ポトス感がまるでありませんが。

  • 学名:Epipremnum aureum
  • 別名:ポトス、マニープラント
  • 分類:サトイモ
  • 原産:タヒチやフレンチポリネシアなどのソロモン諸島
  • 形態:非耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 11b(7.2℃前後)
  • 花期:春

園芸や植物に関心がない人でも

ポトスは知っている

という人がいるくらい一般社会にて市民権を持っている植物の1つでしょう。

 

ポトスはオフィスや階段の踊り場や寝室やダイニングルームなど日光が届くことのない「暗所」と呼ばれる場所でも十分に育ち、落葉する修正もないく年中青々しているため観葉植物として様々な所で見かけることも、ポトスが有名な理由だと思います。

また肥料も水も定期的に与えなくとも徒長し草形が極端に崩れることも少なく、「まったく水やりをしない」「毎日水やりをする」など非常識的なことをしない限りは枯れることがなく、

植物栽培にまったくの初心者の人にも比較的に扱いやすいのもポトスが好まれる広く知られている理由でもある思います。

ポトスの性質

幼葉と成葉

よく園芸店で見かける吊り鉢ポトス。

と、いきなり専門用語からいきます。

上の画像は園芸店でよく販売されているごくごく一般的な5号吊り鉢に入ったポトスです。

ポトスはつる性植物のため、画像の株は伸びたツルは切られ出荷用に形が整えられ流通しますが、基本的につるが好き勝手に不規則に伸び動きが出ます。

 

好き勝手につるが伸びると株に動きが出るせいか、「生きてる感」とか「生モノ的扱い」として室内にこのまま置いてもインテリア的に使えますね。

それで実は細長いやや卵っぽい形をしている葉ですが、というかポトスというとこの葉の印象を持っている人がほとんどだと思いますが、

 

ココに注意

実はこの葉は仮の姿です。

 

正確に言うと、「幼葉」と言われる状態で株や茎が十分に育っていない時に現れる葉です。

では幼葉ではない、「成葉」はどんな感じなの?

という疑問が湧きますよね。

画像の株の上の方に切れ込みがある葉が成葉です。でもこれでもまだ小さい方だったりします。バンコク市内中心部の公園にて。

「ポトスってこんなイカつくないじゃん」感があふれ出てますが、

この画像の株の何枚かの葉に切れ込みが入ってますが、このようにポトスの成葉は葉に切れ込みが入ります。

なので、この株の葉は切れ込みがあるので成葉と言えます。

 

上の画像のポトスの葉は1枚の葉の長さが25cmを越えていて釣り鉢で国内で流通しているポトスと比べると大きさは比べ物になりませんが、それでもまだまだ25cm程度で小さい方です。

1枚の葉の長さが1mを越える葉もそれほど少なくないんですよ。

これでもポトスです。

 

確かこの画像を撮った時が僕が園芸を始めて2年と少し経った時でしたが、いま思うとよくこの形状を見て

 

あ!ポトスだ!

 

と気が付けたもんだと思い返すことがあります。

ちなみにモンステラやシンゴニウムなどのサトイモ科の植物は幼葉と成葉の状態を持つものが多く、ある程度この辺りの植物のことを知っていてもいざ成葉になっている実物を見ると見分けがつかないことがあったりします。

ポトスが育つ環境

ポトスのグランドカバー。香港の南Y島にて。

香港の南Y島(ラマ島)に行った際に薄明るいやや崖になったところで見かけた驚いた光景。

ポトスってツル性の植物でしたよね?!っと。これではまるで地面を覆うグランドカバー・・・。

ツル性植物は絡まる場所がないと地面を這うことがよくあります。

 

さらに驚いたのは、このグランドカバー状に広がっていたポトスのすぐ目の前が

海です。

海なんです。台風が来たら間違いなく塩水が降りかかるところだろうな、と容易に想像ができる場所です。

 

僕の勝手な印象で観葉植物として扱われるアンスリウムのようなサトイモ科の植物は南米のものがほとんどだと思っていたので、ポトスもそうなんだろうなと思ってました。

ですが、ポトスの原産地がポリネシアやソロモン諸島と知りこの香港の南Y島で蔓延ってる理由も少し納得。

 

ドデカいハリケーンなんかが来ると島中が潮まみれになる地域が原産だったら多少の潮に対しては耐性がありますよね。

ちなみに僕はポリネシアやソロモン諸島にまだ行ったことがありません。

つる性植物

この葉・・・・さては幼葉だ!

グランドカバー状態のポトスですが、これでもツル性です。

高さ50cmくらいの石で組んである歩道脇の塀?というのでしょうかね、そこに垂れ下がってます。

ポトスに浸食された塀。

少し離れて見るとこんな感じです。

ツル的要素が見受けられます。

基本的にポトスはグランドカバー的に地面に広がっていく植物ではなく大木や何かに付着して上に広がっていく植物です。

もう少し拡大してみると、

張り付いてます。

このように土や朽ちた木や塀に広がりながら張り付きます。

付着根というものを茎から出して栄養を取りながら、自分に合う環境を目指しながら彷徨います。

根っこが出てます。これが対象物に引っ付き自身を安定させます。

付着根を出して広がっていくタイプのつる性植物は地面を覆いながら生育することがありますが、

基本的には太陽光を求めて空に向かって伸びていくので、熱帯地域特有の何十メートルもある大木に絡まることがほとんどです。

 

ですが、おそらく南Y島で見たこのポトスは太陽光を求めて地上を覆っていったのかな、と思います。

画像をよく見ると、明らかに海側というか道側の方が光が射して明るいですからね。

 

でも本来は、

張り付いてます。

この画像のように空に向かって上に上に行くように大木に張り付きのが一般的です。

育て方

以上のポトスが野良化している環境を解説してみましたが、これらの点を踏まえて育て方的な話をしてみると、好む環境は

●タイや香港のように亜熱帯の地域特有の高温多湿の環境を好む

●日光は求めるものの、暗い所でもまったく問題なし

というものです。

 

この条件だけ覚えておけばポトスは育てられんじゃないかと思います。

高温多湿、というとでは冬はどうしたら良いの?という話になりますが続いて耐寒性。

耐寒性

耐寒性はいろいろ諸説はありますが、基本的に10℃を下回ると葉に傷みなり何かしら影響が出ます。

そのためかポトスを専門に栽培されている生産者さんの温室では、10℃か15℃を下回ると暖房が入れると言われていました。

 

ちなみに冬の間に数回最低-2℃近くまで下がる僕の温室ではポトスが越冬したことがありません。

 

そのため北海道など一部地域を除いて、関東以南の一般家庭ではなかなか-2℃以下になる地域はないと思うので、冬の間は一番暖かい場所に置いておけばまず大丈夫じゃないかと思います。

水やり

水やりですが、最初の方で書きましたが常識の範囲内で行えばまず問題ないです。

ですが冬の間や最低気温が10℃を下回る時期は極力控えめに。土の中に水気があり部屋の中が冷えると、水分を含んだ土が冷えてポトスの根を傷めます

なので寒い時期は極力水やりをしないのを前提にしてくださいね。

 

耐寒性と被る話ですが、野良ポトスがいる香港の冬は10℃近くまで下がる日があります。それと空気は乾燥してます。

このことからポトスの耐寒性はやっぱり10℃前後でないかなっと思います。

 

というわけで今日はポトスでした~

ではでは~(^^)v

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