どもども~(^^)v
数ある多肉植物の中でも碧魚連(ヘキギョレン - Echinus maximiliani ) は人気のある部類に入るんじゃないかと思います。なかなか増やしづらく流通量が少ないというの、人気がある理由なのかもしれませんね。
ここでは耐寒性や増やし方について書きました。
画像とデータ
- 学名:Echinus maximiliani
- 別名:碧魚連
- 分類:ハマミズナ科
- 原産:南アフリカ
- 形態:非耐寒性多年草
- 耐寒性:USDA 9a(-5℃前後)
- 花期:早春
咲いてみてわかりましたが花に光沢があるんですよね、碧魚連。
同じメセンのマツバギクと仲間だけありますね~花が似てます。
僕の下に来てもう5年になりますが、初めて咲いたと思います。
どういう状況になると咲くかはわかりませんが植え替えもせず(5年くらい2号鉢に入ったまま)肥料もやらずの株だったので、ちゃんと育てるともっと早く咲くのかな?なんて思います。
株張りは18cmは目安にしてください。はい性なので高さは出ません。
原産地
リトープスの類やマツバギクなどの「メセン」と呼ばれる多肉植物の多くが原産というのか自生している南アフリカに碧魚連も自生しています。
それら自生地は南アフリカの西部・クランウィリアム、ピケットバーグ、バンラインスドルプという3つの地域にまたがっていて、
これらの地域はケープタウンからそれほど遠くなく、ワイルドフラワーの宝庫のナマクアランドとのちょうど中間に位置しています。
そして誰得な情報からさらに誰得な情報を続けますが、google地図で自生地域を見たら僕はたぶんこの辺りを通過したことがあります 。
また、碧魚連はこれら地域の中でも海抜が250m~1100mの位置に自生していると言われています。
1100mはともかく、250mでもけっこう高いじゃん!と思いそうですが、
ナマクアランドも海に近いといっても標高600mを越える場所もありますし南アフリカの大都市のブルームフォンテンやプレトリアは標高が1000mを越えているので、
250mといっても南アフリカでは特別に高地な位置な場所ではありません。
耐寒性
増やしづらく実験して手持ちの株がなくなるのが痛手なので、いつも通りの「露地放置」にて耐寒性の確認作業を行っておりません。
というか、この辺りのコレクターアイテム的な要素がある植物は亡くなると心情的なダメージも大きいので 笑。
耐寒温度の目安は-5℃くらいと言われています。
自生している地域についてでも書きましたが「標高がやや高い環境で元々は育っている」という点で0℃程度ならまず問題ないでしょう。
無加温の当温室にて防風した状態で-2℃の状況になってもまったく痛みは入ってません。
それでも雪や雨といった水分的な要素のほとんどない「乾いた寒さ」という条件の元での耐寒性になります。
根が凍ったり強い霜に当たるとどうなるんだろ・・・たぶんアウトなんじゃないかなっと思います。雪ももちろんマズイんじゃないかな。
碧魚連の耐寒性について具体的に知ってるよー!って人がいらっしゃいましたら教えて頂けると嬉しいです。
増やし方
碧魚連について一番需要がありそうな情報は増殖方法ですよね~それも効率的でロスの少ないやりかた。
こればっかり(効率の良い方法)は僕にも良くわかりません。この植物は多肉植物生産のプロでも苦戦する部類と聞いてますので。
挿し木
効率と高確立なやりかたとしては王道中の王道ですが
大株にした後に根っこが出た茎を切り取り傷口を乾かしてか夏季休眠明けの秋に挿すのが一番ベストな方法だと思います。
ただし2号サイズの苗の茎がたくさん挿せるようになるには数年を要します。
>大株
を手に入れるなり育てるのもたいへんですが。
種播き
植物を増やすには栄養繁殖と実生繁殖の2つの方法になりますが、葉挿しや株分けなどで増殖するのが主流になりつつある多肉植物で、
あまり行わないもう一つの方法の「実生=種播き」ですね。
恥ずかしながら碧魚連の種播きは行ったことがないので、今回初めて花を見ることができたので採種まで行えたらやろうかな、と。
海外の収集家なんかですと碧魚連も実生で増やす人もいるみたいなので。
発芽率が良かったらけっこう楽に増殖ができますが、でも成長速度がかなりゆっくりなのでそれなりの株に育つのにはかなり時間(数年)が必要であろうと思いますが。
育て方
夏越し
育て方というか、気を付けることです。
「碧魚連を夏越しさせられない」
という人が多いのではないでしょうか。
僕は碧魚連の増殖はうまくいったためしがないものの、いままで何鉢か碧魚連を持っていましたが一鉢も枯らしたことはありません。
触る・触らない時期をはっきりさせておくと意外に楽です。
というか難しくない植物だと思ってます。
夏に水をやらない&日陰はNG
周知の事実ですが、碧魚連は夏季休眠型の植物です。
気温が25℃を越え30℃を越え・・・と気温が高い時期は基本的に活動が緩慢になります。「ほとんど動かない」という認識で良いです。
「ほとんど動かない」ということは「水もほとんど飲まない」ということです。
しかし碧魚連が休眠している時期ではニチニチソウなど他の多くの植物は
「暑い!ノドが乾いた!水をくれ!」
と水切れアピールを頻繁にしてます。
なのでそれらの植物に水やりするついでに碧魚連の鉢に水をやると・・・結果はおわかりですね。根腐れや蒸れてカビたりして死にます。簡単に。
それでも「完全に活動を止める」わけではなく「活動が緩慢になる」だけで、水切れは起こります。なので水やりは必要です。
このタイミングと量を見誤るとマズイです。でもけっこう簡単です。
葉がシワシワになり見た目が「水が切れて明らかに危ない」
くらいになったら、すぐに乾くくらいの量を少しだけ与えてください。チビチビ水やりでOKです。ドバッとたっぷりは必要ありません。
その後シワシワがなくなり葉にハリが出たらもう水やりは十分です。あまり飲まないので。
どの植物に対しても僕のいつも通りの水やり方法です。 ➡ 水やりの方法について
それと、
「休眠し始めたら日陰に移動させましょう」
ということもよく言われますが、
あんまり陽射しが当たらない暗い場所だと枯れます。
ウチの温室は6月から10月までの間は温室全体を遮光しますが、遮光と言っても30%くらいです。
そのため案外明るいです。光の入り方によっては遮光していても朝の陽などバンバン当たる場所があります。
というか碧魚連は「その朝の陽ざしは3時間はバンバン当たる場所」に置いてます。真夏でも。
という訳でまとめはこちら。
上手に夏越しさせる方法
- 気温が30℃を越えたら水やりはかなり控える
- その時期に水やりする場合は葉がかなりシワシワになってから少しだけ
- 置き場所は日陰ではなく、明るい半日陰のような場所
水やりについてもう一つ付け加えると、考え方によっては多肉植物は「貯水能力に長けた植物」なので
夏型であろうと冬型であろうと、
真夏であろうと真冬であろうと
そもそも水やりする必要ない
くらいの気持ちで良いんじゃないかと思います。
その他
夏休眠型なので肥料をやったり植え替えたりは「夏以外の時期」に行えば良いです。
ですがそもそもの性質として大きくなるスピードがゆっくりな植物なため、生育期に集中して肥料をバンバンやればすぐに大きくなるわけではないです。
逆に生育期とは言え液肥とかやりすぎると根腐れを起こすのでお気を付けください。
長くじっくり付き合う植物なのかなっと思います。
というわけで今日は碧魚連(ヘキギョレン)でした~
ではでは~(^^)v