(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

実物はもう少し青っぽいです。

アリステア エクロニー(aristea ecklonii - ソライロキキョウアヤメ)の育て方。

2020年2月27日

どもども~(^^)v

濃い青色の花が咲くアヤメ科のアリステア・エクロニー(Aristea ecklonii)について。

花は咲いたら1日で枯れる「一日花」ですが、開花期は2か月近くあり次々に咲くため長く楽しめます。

花が咲き終わり、枯れて花芽が茶色くなった状態も個人的には良いと思います。

 

ここでは雪や霜などの耐寒性や高湿度や夏越しなど耐暑性など主に育て方についてまとめました。

国内の多くの地域で基本的に植えっぱなしで夏越し、冬越しします。

画像とデータ

実物はもう少し青っぽいです。

  • 学名:Aristea ecklonii
  • 別名:ソライロキキョウアヤメ
  • 分類:アヤメ
  • 原産:中央~南部アフリカ
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 9b(-6℃前後)
  • 花期:春

原産はカメルーンから南アフリカ、とアフリカ大陸の大部分に渡ります。

赤道に近いとは言え国土のほとんどが標高1000mを超えるタンザニアにも自生しています。

花はこれくらいの大きさです。

花の大きさも形も枯れた様子もどことなくニワゼキショウ(シシリンチウム)に似ています。

葉の幅は大型のシシリンチウム、ストリアツムの半分ほどの大きさです。

 

草丈は60cm、株張りは30cmを目安にしてください。

アヤメ科なので、という訳ではないですが地下茎で増えます。

他の植物を駆逐するほどあっちこっちから爆発的に増える、ということはないですが苗を増えた付近からいくつか小さい芽が出てくるので株が大きくなるというより勝手に群生していく、というイメージの方が良いです。

しかしながら参考までに、スリランカやオーストラリアの一部地域では自然増殖し「侵入種」として取り扱われています。

育て方

雄しべは黄色です。

日当たりの良い場所を好みます。1日にだいたい4時間程度の日照時間があれば十分に育ちます。

ですが、木漏れ日があたる程度の明るさの半日陰と呼ばれる程度の明るさの場所でも花数は少なくなりますが、それなりに育ちます。

植える際の土は、根腐れしにくいですが保水力のある土よりは水はけの良い土の方が良いです。

 

土に関して意識したことはありませんが、酸性の土壌の方が育ちが良いと言われています。この情報は南アフリカの植物サイトによるもので、ph値について酸性とありました。

こう書かれるとph値が気になってしょうがない、でも調べられない、という方は植える際に鹿沼土を少し混ぜて置けば良いです。

耐寒性

@ bluemoon_cottage さん の2月の時点の様子。

アヤメ科というと雪や霜など総合的に寒さに強いという印象を持たれている人が多いと思いますが、耐寒温度は-6℃程度なのでそれほど寒さに強い訳ではないです。

それでも太平洋側の暖地と呼ばれる地域では地植えや鉢に植えて屋外に冬中ずっと置いておいても、枯れることなく越冬します。

-6℃で降りる霜や雪が直接的な原因で枯れることもないでしょう。

 

それ以下の温度になる地域では何かしらでマルチングし凍らないようするなどの工夫を行うと良いかなと思います。

耐暑性

青々としてますが、開花が終わると葉の入れ替わりが少しあります。

他のアフリカ大陸原産植物がそうであるように、アフリカ産の植物は高湿度の気候に弱い種類がいくつかあります。

夏の間に蒸れて「ドロッ」と溶けるモノがいくつかあります。

ですがこのアリステアは高温多湿の環境下はまったく問題なく育ちます。

水切れの心配をする必要はありますが、庭植えや地植えの場合は一度根付いてしまえば自然雨で十分に育ちます。

夏季休眠型という訳ではないですが、夏季は生育が緩慢になるのは多くのアフリカ原産の植物に共通する点ですね。

枯れた様子

種さやは硬いです

枯れて黒くなった部分を残すのは人それぞれの考えだと思いますが、個人的には黒く小さなユリのタネがはじけた後のような形は「アリ」なんじゃないかと思います。

花茎がそのまま枯れます。

不規則で自由で動きのあります。

上手に乾かしてドライフラワーとしても使えそうな気がします。

というわけで今日はアリステア・エクロニーでした~

ではでは~(^^)v

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