(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

パールアカシア (アカシア ポダリリーフォリア)の育て方。耐寒温度は-6℃ほどならOK。

2020年3月9日

どもども~(^^)v

「パールアカシア」という名称で流通しているアカシア・ポダリリーフォリア(Acacia podalyriifolia)について、耐寒性や耐暑性、その他ちょっと気を付けてほしいことなど、育て方全般になります。

白みを帯びた丸い葉が好きな人は多いのではないでしょうか。シンボルツリーとしてお庭に植えてる人ももういるでしょう。切り花として飾る人も多いです。

 

そんなパールアカシアのいきなり注意点を書きますが、軽い水切れでもかなりの量の葉を落とします。

まるで枯れたような見た目になります。元の見た目の株に戻るのに半年ほどかかりますので注意してください。

水切れだけ気を付ければ毎年勝手に咲きますし育てやすい種類のアカシアだと思います。

 

ちなみに和名はムクゲアカシアと言われています。

画像とデータ

10年モノの地植え株。

  • 学名:Acacia podalyriifolia
  • 別名:ムクゲアカシア
  • 分類:マメ
  • 原産:オーストラリア
  • 形態:常緑樹
  • 耐寒性:USDA 9a(-6℃前後)
  • 花期:早春

開花時期は早春としてますが、国内で、です。

具体的に早いと1月ごろから、だいたい2月末から3月上旬には咲いてます。

国や地域によっては通年で開花し種ができる、と言われています。

 

また根に根粒菌が共生するため、窒素分を土中に生成します。

肥料分が少なく痩せた土地でも生きながらえやすい強さがあります(強さはあるけど無肥料で育つ訳ではないです)。

 

このような理由からかケニアやタンザニアなどでは、その生育の早さや増殖力、気候が合えばどこでも生きていけるということで元々自生している植物を駆逐しているため「侵略種」として注意されています。

剪定を繰り返すとたまに現れる羽状の葉。種類によっては他のアカシアにも現れます。

樹高は5m、株張りというか葉張りは2mほどを目安にしてください。

下記にも書きましたが、成長速度は早い方です。3.5号の苗を植えてもかなり高い確率で5年以内に5mの高さに育つ場合が多いです。

育て方

直射日光が5時間ほど当たればパールアカシアは十分に育ちます。

また植え替えの時期は気にしたことはないですが、真夏以外は問題ない印象です。

寒さや暑さについては以下に。

耐寒性

雪が積もった中で開花してた年も。1月下旬で当地は-6℃ほど下がった日がありました。

耐寒温度ですが-6℃までの寒さは問題ないです。

またその程度の気温で降る雪や霜も問題ありません。

 

しかしながら葉がちょっと霜焼けしたようにちょっと黒っぽくなります。特に枝の先端の新しい部分の葉です。

残念ながら黒くなってしまった部分は気温が上がっても色が変わることがなく、古くなり落ちるまでそのままの色です。

 

メモ

葉の状態をキレイに保ちたい場合は、キツイ霜や雪を避けるために寒冷紗などを被せると良いです。

 

レモンなどの比較的に温暖な気候を好むミカン科の常緑樹も氷点下になると葉が霜焼けを起こし最悪枯れる場合があるので、冬の間ずっと寒冷紗をかける人もいます。

パールアカシアは切らずに育てると、3年ほどで3~4mの高さにはなるので寒冷紗をする場合はお気をつけてください。

 

尚、つぼみは雪や霜では痛みません。

耐暑性

9月ごろからつぼみが確認できる年もあります。

オーストラリアの植物は高温はともかく高湿度を嫌うモノが多いという印象を持っている人は多いかと思いますが、湿度80%を超える環境でも生育には問題ありません。

気温40℃でも問題ありません。

夏の暑さが原因で枯れるということはおそらくないのではないかと思います。

 

ですが、気を付けなければならないことが1点あります。

水やりですね。

水やり

水切れに注意

強烈な水切れには要注意。

いままでアカシア・フロリブンダやブルーブッシュ、ブリスベン、テレサなどいくつか育ててましたが、

水切れして葉を落としたのはパールアカシアだけだったと思います。

2015年の早春です。

10号鉢で管理していた葉張り1m超えの株です。

鉢管理だったため初夏に水切れを起こしてしまいました。

2016年の1月です。

角度が違うので比べようがないかもしれませんが、同じ株の一年後です。

密集していた葉はほぼ落ち、水切れ後に伸びた新しい枝に葉が少し付いているだけです。それでもつぼみがあります。

 

パールアカシアは水切れを起こすと葉を落とします。

葉を落とし切ってしまい「ハゲた状態」になってしまった株ですが、生きているか・枯れているか、がわからないためそれを確認する方法として、庭植え株も鉢植え株も2週間ほど毎日たっぷり水やりし続けてみてください。

生きていたら幹から葉や枝が出てくる、など「動き」があります。

 

生きているのを確認し枝を落とすなどをして形を整える等を行い、「なんとか見られる株」になるのは水切れを起こし葉が落ちた状態から最低でも1年はかかります。

そういった訳で水切れには注意してください。

 

強烈な水切れは庭植えや地植えし長い時間経過した株は心配する必要はないですが、

植えたばかりや植え替えてすぐの場合は、最低でも2週間は乾かないように注意する必要があります。

剪定

剪定についてはどのアカシアの基本通りで、花が咲き終わってからすぐに切ること、です。

花が咲き終わり数か月経過してからの剪定は多くの花芽を切ることになります。つまり花が咲かない状態になります。

 

というわけで今日はパールアカシアでした~

ではでは~(^^)v

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