(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

アノダの育て方。ピンク花のキャンディーカップと白花のシルバーカップの2種があります。

2020年1月10日

どもども~(^^)v

晩春から秋ごろと長期間開花するアノダ(Anoda cristata)についてです。和名はニシキアオイ。

最高気温が25℃以上ある時期によく育ちます。アッという間に大きく育ちます。

ここでは切り戻しなどの育て方や寒さについてまとめました。

 

また地域によっては農作物の生育に影響を及ぼすことがあるかもしれないので、庭植えなどを行う場合は気を付けてください。

画像とデータ

キャンディ・カップ

シルバーカップ。

  • 学名:Anoda cristata
  • 別名:ニシキアオイ
  • 分類:アオイ
  • 原産:中南米、アメリカ
  • 形態:非耐寒性一年草
  • 耐寒性:USDA 10a(1℃前後)
  • 花期:初夏

ピンク花(薄いラベンダー色)と白花の2種類があります。

 

白花のシルバーカップですが商品名なのかな、スノードロップ(Snow drop)という名称で海外で販売されています。

もう少し掘り下げると白花はピンク花の変種(Anoda cristata 'alba')のようです。

ちなみにシルバーカップは日本国内で使用されている商品名です。

 

花はアオイ科ということもあり一日花です。開花したら一日で枯れます。

日差しは5時間あたる場所でしたら十分育ちますし、開花もします。

完全な半日陰のような明るくない場所でも花が見られると思いますが、圧倒的に日差しのある場所よりかは花の数が少ないと思ってください。

 

草丈はだいたい1m、株張りは20cmを目安に。

群生しているように見せたい場合はいくつかまとめて植えると良いでしょう。

育て方

耐暑性

花が少ない真夏でもバンバン花が上がります。

晩春あたりに種まきしても30~50日後には開花します。

高温大好き植物に共通していることですが、気温が高いとすぐに大きくなります。

 

アノダの場合は最高気温が25℃を超える時期になると脇芽が出てきてドンドン大きくなります。

ポット苗の株でも60~70cmの高さに育ちます。

 

画像ですがrosebranchさんの植栽風景ですが、10月の中旬の様子です。

10月でもこれくらい咲きます。

耐寒性

温室内ですと1月でも枯れる様子がありません。

「高温大好き植物あるある」ですが、寒さに弱いです(当たり前ですが)。

夏以降に気温が下がってくると黄色い葉が目立ってきて徐々に枯れていきます。最初に降りる軽めの霜で枯れる印象があります。

 

温室でなくても室内に取り込む程度の防寒ができる場所でしたら越冬します。

地植え株を堀り上げて越冬させたい場合は9月末、遅くとも10月の中旬までには行うと無難ではないかなっと思います。

切り戻し

これといって手入れが必要な植物ではないですが、伸びやすく直立してても倒れることがよくあるので倒れるとイヤな人は切り戻すと良いです。

切り戻しの位置は特にありません。

切りたい位置で切ってしまえば良いです。

極端な例。

極端な例ですが、30℃以上の気温の時期でしたらここまで切っても問題ありません。

これをやれる人はなかなかいないと思いますが。

新しい芽が出てきてます。

ですが極端に深く切っても新しい芽はこのように出てきます。

僕の中でアノダは「水と土と日光と高温度」があれば枯れない、という認識です。なのでここまで切れます。

 

心配な方は半分から三分の一あたりの位置で切ってもらえれば良いかなと思います。

木質化してます。

徒長して茎がヒョロヒョロな状態の株も切り戻すこと株をしっかりさせられるので、

間延びした箇所のやや下の硬い部分で切ってもらえれば上の画像のように硬くなり、しっかりした見た目の株に仕立てられます。

白花は太陽の下で映えます。

切り戻し方法について書きましたが、場所が許すのであれば大きく育ち倒れた状態でそのまま地面に這わせても良いかなっと思います。

花が咲き終わるとこのような形状のモノが茎に残ります。この五角形の中に種があります。

時間が経つと乾燥し徐々に色があせていき、茶色の五角形になります。

乾燥し茶色く枯れた姿が好きな人もいるかも、です。

 

他の高温を好む植物でも同じですが、15℃以下あたりになるとアノダも種が入っているこの部分が枯れても種が生成されないです。

採種したい場合は真夏の一番活動的な時期に行い、翌春に播いてください。

注意

大きく育つと茎は倒れながら、花は太陽に向かって咲きます。

いくつかアノダについて海外サイトを見てたところ、マメ科系の作物地に侵入すると良くないという記述がありました。

オーストラリアの熱帯気候の地域では自然増殖し特定外来生物指定となっている記事もありました。

 

ですが寒さにそれほど強くなく気温が下がってくると徐々に弱り霜に当たると枯れる、

という生育サイクルの植物という認識なため日本国内ではあまり気にする必要がないかなっと思っていましたが、

日本国内の一部地域ではもう影響が出ているようですね。

 

元農林水産省系の国立研究機関が2019年11月14日に刊行紙に掲載されていました。

 

こぼれ種での増殖は僕の活動地域では低温が理由で出てきたことはないですが、なんとなく

  • 開花期間が長い
  • 開花量が多くさらに種が出来るも早い

ということで「場所によっては増えるだろうな」っと思っていたのでやっぱりか、という感じですね。

 

それほど霜が降りず比較的に冬でも温暖であろう地域、茨城県(ニシキアオイpdfの問い合わせ先)や千葉県、静岡県、和歌山県、鹿児島県、沖縄県あたりの一部地域では植える際はちょっと考えた方がよいかもですね。

ちなみにこれら地域は僕の勝手なイメージです。他意はまったくありません。

害虫

マメコガネ・・・・

っとそんな警戒されているアノダですが、マメコガネがよく葉を食べにやってきます。害虫ですね。

好んで食す、という感じではなく色々好きな葉はあるけど今日はこれを食っておこうかっという感じなので、1つの株に何十匹も集まるということはありません。

ですが、害虫を呼び込むことにもなり兼ねないので念のため諸情報の一つとして。

 

というわけで今日はアノダ・クリスタタでした~

ではでは~(^^)v

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