(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

トリフォリウム 'レッドフェザーズ' の育て方。耐寒性と夏越しを解説しました。

どもど も~(^^)

トリフォリウム・ルベンス 'レッドフェザーズ'(Trifolium rubens 'Red Feathers')の育て方です。

一言で育てやすい多年草です。日当たりの良い場所であればそれなりに健全に育ちますが、夏越しには注意が必要です。特に高温多湿の環境では根腐れが起こりやすく、これが枯れる主な原因となります。そのため、水はけの良い土壌で育てることで防げます。

耐寒性は優れていて、特に気をつけることはありません。冬には地上部分が枯れても春には元気に芽吹きます。

 

初めて種まきから育て5年ほど経過し、だいたいわかりましたのでまとめました。

画像とデータ

  • 学名:Trifolium rubens 'Red Feathers'
  • 別名:ルビークローバー
  • 分類:マメ科
  • 原産:
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 5b(-25℃前後)
  • 花期:春

原種の原産地は中欧や南欧になります。もともと牧草に使用されるために各国に導入されたからか英国やアイルランドなどで野良化しているようです。

種小名のルベンス(rubens)ですが、ラテン語で「赤い」や「赤くなる」という意味です。

白色が少し強く現れる株もあります。

原種のトリフォリウム・ルベンスもレッドフェザーズも花色にさほど差はありませんが、レッドフェザーズは株が全体的に光沢があり銀色っぽく見えます。

特に花茎は銀色がかかります。

 

草丈は約70cm、株張りも70cmを目安にしてください。

メモ

白花品種のトリフォリウム 'フロスティーフェザーズ'の記事はこちらにあります。

トリフォリウム ’レッドフェザーズ’ の育て方

つぼみはかなりシルバーがかる。

個人的に育てやすい宿根草(多年草)だと思います。

日当たりは1日4〜6時間ほどあれば花も上がり徒長もせず花も上がり健全な生育をします。

 

花はだいたい5月下旬から6月中旬くらいから咲き始め、1ヶ月ほど咲き続けます。

マメ科なので肥料がそれほど必要がないかと思われがちですが、開花期を迎える1ヶ月前までにIB化成なら株の大きさに応じて適応量を与えるとしっかりした花茎があがり開花を楽しめます。

 

それでこの植物については冬越しよりもどう夏越しをするかを気をつけると良いです。

耐暑性

暑さについてですが、2024年に最高気温35℃以上の猛暑日を47日あった年でも屋外で夏越しができています。

ただ原産地はここまで気温が上がることがなく性質的に「なんとか耐えられる」という状態なのでこの時期はストレスがかかるせいか、成長が鈍化します。というかほとんど動きがありません。

夏は葉焼けしやすい。

特に長期間にわたる高温が続く環境では、水切れが原因ではなく葉など茎が茶色く焼けるなどの高温障害が出ます。

 

高温障害が株に現れても根さえが生きていれば、最高気温はともかく最低気温が25℃〜22℃ほどになり肌感で「暑さはひと段落したかな」という頃になると株元から新しい葉が出てきます。

あまり気にすることはないです。というか葉の入れ替わりと思って「古い葉は傷む」と思ってOKです。

傷んだ葉や茎は株元から新しい葉が出てきているのを確認できたら、切ってしまって良いです。

使用する土について

トリフォリウム ’レッドフェザーズ’ が夏越しできず枯れる原因のほとんどは経験則から「根腐れ」がほとんどだと思っています。

保水力のある土ですと土中の水分が長く根を暖め、というか過熱し続け根が溶けます。

多くの植物が、観葉植物のような熱帯・亜熱帯原産植物以外で夏の間に元気がなくなり溶けて枯れるという原因のほとんどはこれです。

 

そのため水はけのよい土に植えるのをおすすめします。

水はけの良い土は水分が土に長く留まらず温度上昇を抑えることで、根が熱から逃れられ根腐れを確率を下げられます。

特に鉢植えの場合はパーライトを入れ水はけに気をつけてください。

 

庭植えの場合は法面ほどの角度はなくても、すこし勾配がある場所が良いです。水が滞留しない場所がおすすめです。

耐寒性

秋に綺麗な葉が現れても冬になると枯れます。

寒さについては日本国内で栽培する限り気をつけることはないかなと思います。

 

冬季は地上部分の葉をほとんど枯らして越冬します。

関東以西の太平洋側の地域では11月下旬から12月に入った頃から葉が枯れ始めます。

一般的に原種の性質よりも劣ると言われている園芸品種ですが、原種は-30℃以下の地域でも自生していると言われているので劣ると言えど園芸品種でも-10℃に耐えられないということはないとでしょう。

とりあえず参考までに愛知県東部でもやや冬は冷える当地では、-5℃が10日近く続いたある年の冬に屋外で3号ポットのまま放置していまして毎日ポットが凍ってましたが、暖かくなったら芽吹いてきました。

それでも心配な場合は覆土やマルチングなどをし、根を保護すると良いでしょう。腐葉土などでマルチングすると春に向けて生育環境を整える効果もあります。

個体差はありますが見分け方

赤い花が咲くレッドフェザーズは花茎が赤くなることが多い。

レッドフェザーズの多くは、というかほとんどの株は上の画像のように花茎は赤黒くなります。

ただ株によっては個体差というのか赤くならないモノもあります。

後ろの株の花茎は赤黒いが、手前は色付いていない。でも赤花が咲きます。

体感的に100株くらいに2~3割は花茎が赤くならず上の画像のように「普通の花茎」は出ます。

初めて生産した時に「先祖返りしたかっ!」っと不安になりましたが、赤くならなかった花径でもちゃんと赤花で咲くので安心してください。

ちなみに

こちらはトリフォリウム ’フロスティーフェザーズ’の花茎です。

こちらは白花のフロスティーフェザーズの花茎です。

白花だからか赤くなりません。

というわけで今日は トリフォリウム 'レッドフェザーズ' でした~

 

ではでは~(^^)v

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