どもども~(^^)v
咲き始めがとても濃い紫色の花が咲くシムフィツム・オフィシナレ(Symphytum officinale)、通称・コンフリー(Comfrey)についての育て方です。
暑さにも寒さにも強く簡単には枯れる事はないので注意することはありませんが、オランダの道で見かけた自生株がどのような環境で育っているかなどを紹介しつつまとめました。
尚、花は咲き始めは濃く徐々に色が薄くなっていきます。
画像とデータ
- 学名:Symphytum officinale
- 別名:ヒレハリソウ、コンフリー
- 分類:ムラサキ科
- 原産:欧州
- 形態:耐寒性多年草
- 耐寒性:USDA 3(-34℃前後)
- 花期:春
日本国内でも野生化している植物ですね。
現在日本では何種類かのコンフリーが確認されていますが、
コンフリーと言うとこの紫花のオフィシナレを指します。
どのコンフリーがどの地域に野良化しているかなどの細かいことは把握できませんが、地域によって種類が違うような印象があります。
例えば愛知県では白花のコンフリー(S.orientale)たまに青花のプリックリーコンフリー(S. asperurn)を見かけることが多いです。
長野県ではプリックリーコンフリーが畦道で見かけることが多いとも聞いたことがあります。
この紫色のオフィシナレは野良ではまだ僕は見たことがありません。
草丈は最大で1m前後、株張りは70cmほどを目安にしてください。
白花コンフリーよりも少し小さいですが、ドワーフ系コンフリーよりは大きくなります。
育て方
このコンフリーは川や運河など割と水に近い場所に主に自生しているため、乾燥しやすい場所や水があまりもらえない場所では育ちが悪い、もしくは育たないことがあります。
真夏に2週間以上一滴も水がもらえないなどの超極度の水切れを起こさない限りは、枯死することはほとんどありません。
というのもある程度育ってくると根が肥大化し、そこに貯水できるようになります。
球根を連想してもらえるとわかりやすいかと思います。
貯水できる根ですが根腐れにも強いため、幅広い場所で自生します。
アムステルダムで下を向いて歩いていると、開けた場所や朝陽しか当たらない花壇など、色々な状況や場所で見つけられます。
ですが、日本の多くの場所では「日光が強い」という表現が適切かどうかわかりませんが、直射日光に長い時間さらされる開けた場所や特等席のような場所はこのコンフリーには向きません。
「丸2日曇って半日晴天」のような気候の英国やオランダなどと比べると日照時間がはるかに日本のほうが長いからです。
半日陰や明るい日陰程度の明るさの場所でも十分に育つので、植えられるのでしたらそういった場所をオススメします。
別の理由は次の項目に。
耐暑性
他のコンフリーと同様にこちらのコンフリーも高温にも多湿にも、亜熱帯気候のような夏であっても問題なく夏越しします。
欧州原産の植物の中で葉高温多湿に強い、というだけで基本的には日本の暑さや高湿度はどちらかと言うと苦手です。
そのため密植や混植すると株が腐ることがあるのでお気をつけください。
また夏の熱を持った直射日光が長時間当たる場所も生育には問題ないですが、葉色が薄くなるかもしくは地上部分がけっこうボロボロになることがありますので注意してください。
ですが、どのような状態の見た目になっても根っこさえ生きていれば気温が下がってくる時期には新しい葉が地中から現れ元通りの良い状態に戻ります。
耐寒性
語る必要もなく寒さに強いです。
たとえ豪雪地帯であっても根付いてさえいれば余裕で越冬しますし、地中が凍結し根が長期間凍る地域でも越冬します。
俗に言う「寒さでやられた」はこの植物には通用しないかなと思います。
改良種でなく原種だからなのか春の芽吹きはほぼ同じ時期に発芽し育った苗でもこれだけ違います。
開花している株もあればようやく芽吹きが始まった株もあったりします。
だいたい最高気温が15~20℃あたりの日が続くと芽吹きが始まってきます。
その他の注意点
昔は食べられていたコンフリーですが、今は食べてはいけないということになっていますっといった内容ではなく、園芸的な観点から。
ムラサキ科全般に言えることですが、基本的に肥料食いです。
特にコンフリーはファセリアと同様に緑肥として使用されることもあるくらい肥料要素を吸い上げます。
そのためバラなど花を咲かせるためにたくさん肥料を与える植物のそばに植えるとドンドン大きくなるので、植える場所や付近の植物との兼ね合いにはお気をつけください。
というわけで今日はコンフリーでした~
ではでは~(^^)v