どもども~(^^)v
スティパ・テヌイッシマ(Stipa tenuissima)、通称でエンジェルヘアーと呼ばれるグラスの育て方についてです。
暑さにも寒さにも強く、雪や霜でもあまり痛まないのでほぼ常緑と捉えて良いです。
ポット苗の姿と育ち切った姿がまるで違い、僕の中ではスティパは現時点で
これがあぁなるの!!!!
と良い意味で言わせる植物の最上位クラスに位置してます。
寒さにも暑さにも強く、乾燥にも強く多少水はけの悪い場所でも育ちやすく宿根もして、こぼれ種でも勝手に増えてくれるのでかなり重宝するんじゃないかと思います。
穂が光に当たるとキラキラ光った感じに見えるのもポイントが高いかと。
個人的にはホルデューム・ジュバタムよりもオススメ。
画像とデータ
- 学名:Stipa tenuissima
- 別名:メキシカンフェザーグラス、ポニーテイルグラス
- 分類:イネ科
- 原産:主に北米
- 形態:耐寒性多年草
- 耐寒性:USDA 7b(-15℃前後)
- 花期:春
この記事内の画像の素晴らしいスティパはすべて牧さんのお庭の株です。
草丈は約1m、株張りは30~40cmくらいを目安にすると良いです。
スティパ = ナセラです
牧さんのオープンガーデンなどで訪れコテージ前に超自然に育っているスティパを見てほとんどの人が
「このグラスって何?」
と言われます。それくらいの存在感があります。
「スティパのエンジェルヘアーって言うんですよ~」
と牧さんが説明されても大半の人が「それ何?」となります。
このやりとりを目撃すると毎回「やっぱりグラスってあまり使われてないんだな~」と思ってしまいます。
余談ですが、スティパはガリウム・オドラツムと同じようにシノニム(同意語または別名)がありナセラ・テヌイッシマ(Nassella tenuissima) という名称があります。
英名はメキシカンフェザーグラス(Mexican Feather Glass)という名称です。
海外ではこちらの方が一般的なようです。
色々検索してみてなんとなく思ったのですが、スティパはともかく 「エンジェルヘアー」 という名称は日本向けに付けたのかなったと推察しています。
検索したら日本の某種苗会社の海外支店がヒットしたので、その会社が日本向けに名称を変えたのかなっと。
育て方
こぼれ種
イネ科あるある!
ではないですが、スティパは他のイネ科と同様に国内のほとんどの地域で宿根し、さらにはこぼれ種で勝手に増えていきます。
爆発的に増えてお手上げにはならないですが、発芽率が良いためにけっこうあっちこっちから発芽します。
そのせいか国によっては以下の通りに、
スティパの生育環境とオーストラリアの環境との相性がとても良く、固有植物の多いオーストラリアで自然増殖してしまい、深刻な環境被害を引き起こしてしまっています。
Wikipediaより
特定外来種として認定されてしまっている国もあります。日本では特定外来種には指定されてません。
そのために環境が合ってしまってたくさん増えて困る人は、増えてほしくない所に現われた小さい株は小まめに抜き取るのが一番良い方法と思います。
というかこれ以外は有効な手段がないような・・・。
フェザー(羽毛)と言われているだけあり、タネがけっこう遠くまで飛びます。
そのため
「アレ?もしかしてこんな所までタネが飛んだ?」
というようなことがあるかもです。
耐暑性
暑さに関しては真夏は外からの風を入れても余裕で40℃を越える当温室内でも問題なく育ち、80%を越える湿度になる愛知県西部でも多少見た目が汚くなりますが十分に育ちます。
暑さに強いグラスでも蒸れに弱い物がいくつかありますが、スティパは高温多湿の環境でもまったく苦にしないように見えます。
耐寒性
寒さについてですが、温度はデ-タ的には-15℃付近までは問題なく生育するようです。
ちなみに-8℃では霜焼けなどなくそのまま常緑な見た目で残ります。
雪にすっぽり株が長期間埋まってしまうとどうなるかわかりませんが、冬季に10cmの積雪程度では枯れ死することないです。
なんとなく雪に埋まっても大丈夫なような気がしますが。
以上の2点からかなり育ちやすい性質ということはおわかりいただけたかと思います。
ポット苗での状態
一番の見ごろの頃によく
「このグラスがほしい!」
と言われます。
しかしながら光りたなびく穂が上がっている状態から、いかにも「雑草な状態」のポット苗が同じ植物なのかを見分けできる人は決して多くはない思います。
仕入れ担当の人が「イケる!」と思って仕入れてみたんでしょうね~でも全然数がさばけず、見切り品や処分品として販売されているのを以前よく見ました。
この記事を機会にもう少し認知されると嬉しいなっと思います。
というわけで今日はスティパ 'エンジェルヘアー'でした~
ではでは~(^^)v