(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

やや濃い紫花。

リモニウム ブルガレ の育て方。やや濃いめの紫花とへら形の葉が特徴的。

2020年5月21日

どもども~(^^)v

宿根スターチスと呼ばれることもあるリモニウムの一種、リモニウム・ブルガレ(Limonium vulgare)について。

やや濃いめの紫花とへら形の葉が特徴です。花茎は硬くスターチスのように切り花に使えると思います。

ここでは耐寒性や耐暑性などの育て方全般をまとめました。

画像とデータ

このような草姿になります。

  • 学名:Limonium vulgare
  • 別名:海のラベンダー
  • 分類:イソマツ
  • 原産:英国、アイルランド
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 8a(-10℃前後)
  • 花期:初夏

原産地の英国とアイルランドについてですが、グレードブリテン島と北アイルランドを含むアイルランド島になります。

厳密な国名で言うところの、イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド・アイルランドになります。

 

原産は上記の国々なりますが、種が流れ着いたのか近年ではモロッコなどの地中海沿岸諸国でも見つけられているようです。

1つの花茎から枝分けれしてたくさん花が咲きます。

草丈は40cm(花茎)、株張りも40cmを目安にしてください。

株が育ってくると葉が立ち上がりますが、葉が立ち上がってもせいぜい高さ15cmほどです。

育て方

左・ブルガレ、右ブルーダイヤモンド、の花。

育て方で注意することは、こちらのリモニウム記事と同じ内容になります。

 

リモニウム・ブルガレも「水はけが良い土・場所」での管理を心がけてください。

このリモニウムが自生している場所の多くが海岸です。水はけがかなり良い砂地です。

海岸や海岸に近い場所に自生しているので、植える時や植え替えの時にはミネラル分の補給として有機石灰(貝化石など)を適量で良いので入れると育ちが良いです。

 

日当りは半日陰の場所でも育ちますが、基本的には日当りが良い場所の方が育ちが良いです。真夏でも1日8時間当たる場所でも良いです。

 

尚、種まきから開花までは早くても1年は必要で、一般的には3年目から開花すると言われています。

耐寒性

2月の様子です。

寒さですがだいたい-9℃前後までなら問題なく越冬すると言われています。

上の画像は当地(愛知県尾張地方)で-4℃に下がった日に撮りました。

 

雪が降る・積ることが少ない地域なので雪が被ったりした場合にどうなるかはなんとも言えないですが、水はけが良い場所なら地上部分がほんの少しだけ残り越冬するのではないかと想像します。

耐暑性

地下茎あります。8月下旬の様子。

80%以上の高湿度を含む亜熱帯のような高温多湿の環境下でもポットや鉢植えで夏越しできています。

株がボロボロになり夏越ししたわけではないので、水はけさえよければ地植えでも夏越しはそれほど難しくないかと思います。

 

ただし水はけが良い環境を好みますが、水切れには気を付けてください。

 

かなり極端な水切れを起こしても枯れることはないですが、葉が焼けるなどの障害は現れます。

個人的な意見ですが、多肉質なので水切れには強いものの30℃以上の気温になると意外と水を欲しがるなっという印象があります。

特徴

へら形の葉。

見分けできなくどの種類か断定できない多くの植物は花を見れば判明できる

 

っと園芸を始めた頃にある人から言われたことがあり、それ以来「この植物は何か?」と困ったときのほぼ100%は花を見て解決してきました。

しかし数種類の「宿根スターチス」と呼ばれる多年草のリモニウムを栽培してみて、初めて花だけでは何かを断定できない場合があることを学びました。

 

こちらのリモニウム・ブルガレの特徴として、

 

メモ

  1. やや濃い紫色の花
  2. 葉は細長いヘラ状(へら形)
  3. 地下茎からいくつも株ができ「小さな株立ち」の状態になる

 

という花以外の要素で確認する必要があります。

葉の見た目は「細長いスプーン」と表現される場合もありますが、葉の付け根部分にかけて細くなります。

花茎は細く乱立する。

このリモニウムを栽培したり育てたりする人は決して多くないでしょうが、国内でいくつか流通しているリモニウムと見分ける際にはこの3点を目安にしてもらえると嬉しいです。

というわけで今日はリモニウム・ブルガレでした~

ではでは~(^^)v

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