(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

ヘレニウム 'オータムロリポップ' 育て方。ある1点だけ気をつければ余裕です。

どもども~(^^)

花びらがないように見えるヘレニウム 'オータムロリポップ' (Helenium puberulum 'Autumn Lollipop') の育て方について。

「ヘレニウムなので」と荒っぽい言い方をしますが、性質はかなり強く放置してれば勝手に育ちます。

暑さにもだいぶ強く高温で多湿な環境下でも平気ですし、寒さについてもそこそこ強いのでかなり育てやすい部類に入る多年草だと思います。

ただ他の種類のヘレニウムと比べると水切れに割と弱いので、水切れには注意してください。

画像とデータ

花びらは申し訳ない程度にちょろっと存在する程度。

  • 学名:Helenium puberulum 'Autumn Lollipop'
  • 別名:
  • 分類:キク科
  • 原産:アメリカ西海岸
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 7a(-17℃前後)
  • 花期:花

切り花やドライフラワーとして一度は目にした人が多いのではないかと思います。

 種小名の puberulum ですがあまり見ないというか初めて見たので意味を検索しました。

puber が「産毛のような」や「非常に細かい毛で覆われている」という意味で、
rulumが「棒」や「軸」と言った意味なのでこの場合は「茎」かなと。


なので意味的には「とても細かい毛のある茎」という感じかなと思います。

茎はザラザラしてるけど細かい毛・・・あったかな???

開花前は蕾が茎ごと下を向き時間が立つと植えを向いて開花します。

分布地域はアメリカの西海岸のカリフォルニアに元々自生していて、アメリカの他の州にあるものは帰化したものと言われています。

草丈がざっくりで90cm以下で開花するモノを オータムロリポップ と一応呼ぶみたいです。

この定義ですと国内で流通しているほどんどのオータムロリポップは90cm以上に育っている印象があるので、先祖返りした?っと思います。

丸くなく楕円っぽい形で現れることもあります。

そのため植えられる際は一応目安としては100cmから160cmほどにはなると思われた方が良いかなと。

株張りは50cmほどを目安にしてください。

植えた場所で活着し順調に育っていくと年々根っこが大きく育つからか、株立のように地中から芽が出てきます。

横に大きく広がり邪魔と感じられましたらスコップなどで思い切って半分ほどの大きさに分けてしまって良いです。

育て方

ほぼほぼ地際で切っても地中から新しく芽が出てきます。

ヘレニウムなので、という訳ではないですが「1点を除けば」言うまでもなく剛健です。

暑さや寒さについては下記に書きましたが、高湿度にも耐え土質も選ばないのでかなり育てやすい多年草と断言して良いです。

 

花期は長く地域によっては6月上旬ごろから11月末まで花が上がることもあります。

夏ごろに咲き疲れを起こして花の上りが悪くなることがありますが、半分ほどに切り戻すと新しく現れる茎(脇芽)にはほとんどにつぼみが付きます。

ある程度の高さになり花がたくさん付きそれらの開花が終わると重くなるのか、倒れます。

倒れて邪魔になる場所や直立していないとマズイ場合などでも、一旦半分くらいの高さに切ることでそういった問題もクリアできます。

 

日当りは1日6時間はしっかり日光があたる場所で。

日の当たりが弱いと花の上りが悪くなりますし、茎が細くなり茎が直立せず倒れたりし「暴れる」形になりますので注意してください。

こぼれ種で増えやすい

 

発芽してしばらく経過した見た目の小苗。

種が出来そのまま放置し環境が合うと勝手に増えることがあります。

いわゆる「こぼれ種で増える」という部類の多年草です。

 

ただ他の多年草の中では割と「種で勝手に増えやすい」というだけで、

お隣さんのお宅では勝手に増えてるけど我が家では増えない、ような環境的に合う・合わないがあります。

耐暑性

先端が丸いモノが浮いている感じ。

「ヘレニウムだから」という訳ではないですが、昨今の気候変動からの長く続く夏の高温に耐え、高湿度にも強いです。

根腐れすることも少なく、天気が悪い日が続きいきなりピーカンになり気温が上がることで暑さでヘタって枯れる、ということもほとんどありません。

 

それくらい性質が強い割に上で「1点を除けば」と書きましたが1点は致命的にまずいことがあります。

その1点は水切れです。

他の種類のヘレニウムは茎が萎れて葉がシワシワな状態からでもしっかり水をやると復活しますが、

オータムロリポップは乾燥に弱く他のヘレニウム並の水切れを起こすと復活せずそのまま枯死します。

鉢植えでも育ちますが、生育速度が早いため気温30℃を超える時期になると鉢植えですと一日2回の水やりでも根の周り具合によっては水切れすることがあります。

ともかく水切れにはご注意を

耐寒性

最低で-5℃程度しか下がらず積雪も少ない地域の冬での様子。葉は枯れずにしっかり残る。

寒さについてはアメリカのサイトを見てるとzone 5 (-29℃)の地域でも越冬してるとの記載がちらほらあるので、かなり寒さに強いモノと思って良いでしょう。

上の画像のように-5℃程度の寒さでは地上部分はやや赤みを帯びる程度でしっかり残ります。

根さえ生きていれば仮に地上部分が完全に枯れても問題ないので、-29℃はともかくそこそこの低温下でも問題なく越冬すると思います。

というわけで今日は ヘレニウム 'オータムロリポップ' でした~

ではでは~(^^)v

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