(元)バックパッカーな園芸家・伊藤章太郎が植物のことを中心に綴ってます。

ショウタロウブログ

葉色が濃いから花色も濃いかと思ってました(^^;)

ゲラニウム 'エスプレッソ' の育て方。銅葉?黒葉?エスプレッソ色葉?暖地OKです。

2017年7月4日

どもども~(^^)v

銅葉というのか黒っぽい葉のゲラニウム(Geranium maculatum 'Espresso')の育て方についてです。

比較的に高温多湿に強く育てやす部類に入るゲラニウムです。

画像とデータ

実物はもう少し花色は濃いです(^^)

  • 学名: Geranium maculatum ‘Espresso’
  • 別名:
  • 分類:フウロソウ
  • 原産:アメリカ東部(原種)
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 5(-28℃前後)
  • 花期:春

薄い紫色というのかほのかなピンク色というのか、淡いラベンダー色というのかちょっと表現しずらい、微妙な花色のゲラニウムです。

このゲラニウムについては花色よりもどっちかって言うと「葉色」が一番特徴てきなんじゃないかなっと思います。

草丈は40cm、株張りは50cmを目安にしてください。

憧れのゲラニウム

まずは個人的なゲラニウムに対しての印象を。

北海道や東北、北信越などの比較的に夏が太平洋側の都市圏と比べて冷涼で湿度が低い地域以外にお住まいのお庭好きな方に対してですが、

お庭好きな方って英国の〇〇さんとか▲▲ガーデンとかの本とか画像をたくさんご覧になられてきたからか、

意外とゲラニウム好きの人って多いですよね?!

さらに、

>色々な種類のゲラニウムを集めて植えてみたもののほとんどが夏越しできずに終了

>という残念&無念な経験された、もしくは現在進行形の方も多いんじゃないでしょうか?

英国だったりの本によく載ってる「ジョンソンズ・ブルー」なんかのゲラニウムのほとんどは都市部のように80%を超える「高温多湿」と呼ばれる夏にはめっぽう弱く、すぐに株が溶けて腐る→終了のある意味

「憧れだけが先行してしまっているのは理解してるけど、それでも誰にこの怒りをぶつけてよいのか」

というやるせなさにも似た感情だけが残る・・・

デルフィニウムやアストランチアを太平洋側の暖地で育てた経験がある方は似たようなことを思われたことは一度はあるのではないでしょうか。

と長々と書きましたが、僕はゲラニウムに対してこのような印象を持っています。

高温多湿の環境下でもイケる種類

暖地だと10月くらいから「根だけ」の状態になるゲラニウム 'エスプレッソ'(^^;)

パーフェクト・ゲラニウム、と呼ばれるゲラニウム 'ドリームランド'や

ミセスケンドクラークやスプリッシュスプラッシュなどのプラテンセ系↓

などなるべく「憧れ」を実現出来たらと思い、このブログでは「高温多湿の環境下でも枯れにくい種類」をまとめています。

育て方

本題ですが、葉に色がついている人気のありそうなゲラニウムが太平洋側の暖地を越えられるのか、

ということで1年の生育サイクルを観察しました。

で、

1年どのような感じに生育するのかがだいたいわかったので、ゲラニウム ’エスプレッソ’ をまとめようかな、と思いました。

ここでは主だった特徴を書きます。

地上部がない期間が長い

 

2回目の登場の画像ですが、どういうわけか僕の元では9月下旬から10月上旬あたりからどんどん地上部がなくなり結局、10月中にはこのような状態になります。

そしてこの状態のまま3月までほぼ変化がありません

いや~キツイっすよね~(^^;)

10月からほぼ半年もの間、地上部がない状態になりますからね。本来なら気温も落ち着いてきてまたモリモリに盛り返してくる秋にドンドン枯れていったので、

僕自身も

あぁ~やっぱり普通のゲラニウムだったぁ~溶けたかぁ~

という訳で生産してはいけないリスト入りしそうだったのですが、どうも根が死んでいる感じがしなかったのでそのまま持ってましてね。

そうしたら

2月末あたりからでしたかね~思った通りに。

思った通り・・・・アウツではなかった・・・・

そして3月下旬頃から黄色の丸のように葉が展開してきまして・・・・根が死んでる感がしなかったのは気のせいではなかったよね~だよね~ということで、

 

約半年ぶりの葉を確認・・・&一安心・・・。

なのでこのゲラニウムは9月末あたりから枯れ始めても根に生気があるようでしたら、そのままの状態で様子を見る

 

ということを覚えておいてください。そうしたら半年くらい経つと良いことがあるかも 笑。

でも夏が名古屋のように熱くない地域ですと、10月下旬でもこのように

たぶんエスプレッソ・・・・だと思う

しっかり葉を残しているので、地上部が早い時期から無くなる理由は太平洋側の暖地では暑さのせいなんでしょうかね?!

葉の色について

日光に当てないと葉は緑色になります。

半日陰の環境を好む、と言われるゲラニウムが多いですが生育面ではこのゲラニウムも該当するかもしれません。

ですが、日当たりが良くないというか直射日光にある程度当たる時間がないと特徴的な葉色が現われず上のような

「どこにでもあるゲラニウムの葉色」

になってしまうので注意してください。上の画像は遮光率が30%の当温室内での様子です。遮光率がたったの30%でもこれくらい葉の色が緑色になります。

その他

なかなか葉も展開してくれない(-_-;)

日当りについて書きましたが、続いて水やりですが特に乾燥気味に、とかそういうのは気を使わなくて良いかな、と思います。

ゲラニウムは性質的に高温多湿を嫌うので水はけの良い土であったり、地植えでしたら水が溜まらないような所やレンガなどのそば(レンガは吸水力がありますから)など、が良いです。

 

それと長持ちさせたかったら外国の雑誌のように混植しないこと

というのも夏の湿度が諸外国と日本では圧倒的に違いますからね。

太平洋側の暖地でアレをすると蒸れて枯れる原因になります。

余談

葉色が濃いから花色も濃いかと思ってました(^^;)

ここ数年ですが、そんな「高温多湿」地帯にお住いでゲラニウム好きの皆さんの残念&無念を晴らそうと思い、毎年何種類かのゲラニウムをスパルタ教育してみて(ある意味自爆営業じゃないのこれって)、

>暖地で「何がイケて、何がイケないか」を判断してます。

 

認識の違いがあるかもしれませんが、一応すべて実体験なのでご了承くださいませ^^;

 

というわけで今日はゲラニウム 'エスプレッソ' でした~

ではでは~(^^)v

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