ジギタリスに似た花

PR イソプレクシス 分類 多年草(宿根草) 植物

イソプレクシス・イサベリアナの育て方。カナリア諸島原産です。ジギタリスの親戚的な立ち位置ですが寒さには強くないです。

2019年4月15日

どもども~(^^)v

ジギタリスに花も姿もなんとなく似ているイソプレクシス・イサベリアナ(Isoplexis isabelliana)についてです。

「オレンジ色の花」は品種改良された園芸種には多いですが、原種の割になかなか鮮やかなオレンジ系の花色が咲きます。

 

ここでは主に育て方についてまとめてあります。

気になる耐寒性についてや、もちろん耐暑性や置き場所についてもしっかり記しました。

この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

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画像とデータ

ジギタリスに似た花

ジギタリスに似ています。

  • 学名:Isoplexis isabelliana
  • 別名:
  • 分類:オオバコ
  • 原産:カナリア諸島
  • 形態:半耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 9b(-1℃前後)
  • 花期:春

イソプレクシスは4種ありまして、エキウム・カンディカンスの自生地でもあるマデイラ島に1種(スセプトルム I.sceptrum)、残りのカナリア諸島に3種(カナリエンシス I.canariensis、チャルカンサ I.chalcantha、イサベリアナ I.isabelliana)と限られた地域にわずかに分布しています。

イソプレクシス・カナリエンシスは2014年に国内で販売され始めた花色が鮮やかで「ハイブリッド・ジギタリス」と呼ばれ話題になったジギタリスの交配親として有名です。

 

上記の4種ともにどれもが自生地で絶滅が危惧されています。

イソプレクシス・イサベリアナの花

花の見た目はジギタリス。

っと自生地で絶滅が心配され野生株が少ない状況であるものの、趣味家や種苗会社、植物園では数多く株を所有しています。

園芸的な雰囲気がなく原種特有の「野性味」がイソプレクシスにはあり、一定数そのような「野性味」を好むユーザーがいるためか2019年には園芸種としてのイソプレクシス・イサベリアナがベラ(ベッラ?)という名称で発表されます。

 

 

茎がイサベリアナよりも赤いなどの違いがいくつかありますが、ベラは草丈などを見ると60cmなのでイサベリアナのわい性的な感じなのでしょうか。

2020年ごろには日本国内でもたぶん販売されるのではないでしょうか。

上から見てもオレンジ色。

それでイソプレクシス・イサベリアナですが、草丈は120cm、株張りも120cmを目安にしてください。

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育て方

イソプレクシス・イサベリアナの蕾

開花前はちょっと赤みがかります。

暗めの場所

ジギタリスと同様に強めの直射日光に数時間連続して当たると葉がしおれます。

自生地では1500m地点の開けた場所に自生しているようですが、3月や4月のまだ日光に熱を感じられない時期でさえ当温室の朝日がしっかり当たる場所でしおれます。

 

暗い所に移動すれば元の状態に戻りますが、

おそらく自生している地点は雲が頻繁に発生しているため直射日光に当たる機会がそれほど多くないのでは

と想像しています。

 

もしイソプレクシス・イサベリアナに限らずイソプレクシスを育てる場合は「半日陰くらいの明るさの場所で」ということを頭に入れておくと良いかと思います。

僕も良い場所を温室内で探しましたが、遮光率が50%の寒冷紗の下で栽培してましたが、晩秋から初春は西日が3時間ほど当たる場所が一番育ちが良かったです。

ご参考になればと思います。

耐寒性

毎度のことながらですが一切の妥協をしたくないのでいつも通りの方法で検証です。

イソプレクシス・イサベリアナは暗所を好むため年中寒冷紗がかかっているハウスへ。

12月

イソプレクシスの耐寒性について

となりのオキザリスが季節を偽ってないことをお伝えしてます。

ハウスと言っても四方は常に全開で風が冬の冷たい風がバンバン当たる環境です。

雪と霜が当たらないだけの防寒です。

オキザリスの隣に置いておきました。この画像は12月上旬に撮っています。

この株は11月の中旬からこの場所に置いているので気温変化など環境には順化していたはずです。

1月

isoplexis hardiness -5 degree

やばめの見た目。

毎年恒例の年末寒波がやってきてからのある年の1月10日の様子です。

寒波と言っても-5℃が一日あっただけなのでそれほど冷えたという印象はなかったですがこの様子です。

両隣のニゲラとスイートピーのビンビン具合と比べると明らかにマズイ状態とわかります。

イソプレクシス特有の葉の光沢が一切なくなり諦めが入る見た目ですね。

左のニゲラは売られていきました。

そして1月30日の状態です。

耐寒実験なので問題ないですが、そこそこ値段のする植物なので冬の状態でこのような見た目になったら心が折れる人は多いのではないでしょうか。

4月

イソプレクシス・イサベリアナは耐寒性はほぼほぼありません

男気を見せました。

見るまでもないと思いますが、もちろん復活はしていません。

イソプレクシスに価値があるかどうかわかりませんが、僕は価値があるかどうかよりもたまに有益な情報を優先することがあります。

ン万円するディクソニア・アンタルクティカも完全露地放置して枯らしてますからね。

結論

イソプレクシス・イサベリアナの耐寒性についての結論です。

メモ

  • 完全露地での耐寒限界温度はおそらく-1℃
  • 霜、雪、寒風は必ず避けること

この2点は必ず守りましょう。

無風で霜・雪が当たらない加温しない温室内に入れてあった株は一時的に-2℃になった日でも痛みが入らなかったので、防寒してある環境でしたら-2℃までなら問題ないです。

エキゾチックなガーデンを目指している人はイソプレクシス・イサベリアナの冬越しについては参考になるのではないかと思います。

 

地植えし育つことのできる環境は日本国内ではかなり絞られるので、ほとんどの方が鉢植えでの管理になるかと思います。

耐暑性

イソプレクシス イサベリアナの開花間近

開花間近のつぼみです。

前提として

暗めの場所での管理

 

ということが挙げられますが、気温だけですと45℃ほどでもまったく問題ありませんでした。

 

3号サイズほどの大きさに育っていれば問題ないですが、発芽したての苗への水やりはこれくらい(40℃以上)の気温の時はちょっと気を付けた方が良いです。

あまり水やりの頻度が多いと、小苗は腐ります。たぶん根が傷むんでしょうね。

 

3号サイズ以上になるとダボダボに水やりをしても枯れることはほとんどありませんのでご安心ください。

特徴

見た目的な特徴を4点ほど簡単に。

花の頂上にも花が咲く

経年株は花の頂上にも冠のように花が。

実生から3年ほど経過した経年株は花茎の尖った頂上が画像のように「冠」を被ったかのように開き、そこにも花が咲きます。

2018年あたりからこのように「茎の頂上が開花する」というちょっと変わった園芸種のジギタリスが販売されましたが、

勝手な想像ですがもしかしたらイソプレクシスの血が少し入っているのかなっと思ってしまいます。

冠のように花の上に花が咲く

上から見た画。

上から見るとこのような形状です。

イソプレクシス イサベリアナの葉

葉の縁がギザギザ。

イソプレクシスは葉の縁がギザギザです。丸くツルッとはしていません。

このギザギザが野性味があって好き、という方もいるようです。

 

またやや暗所を好むせいか葉の緑色は濃いです。

日光が強い場所で育てると葉色が薄くなります。運が悪いと葉焼けしますのでご注意してください。

木質化

イソプレクシス・イサベリアナは木質化します。

株元から徐々に木っぽくなります。

木ではないですが木質化します。

自生地で大きく育っている画像を見ましたが、「幹立ち」しているような感じで木質化した部分にはほとんど葉が付いてなく「立ち上がっている」見た目です。

➡ イソプレクシス・イサベリアナの画像を見てみる。

ちなみに風にはあまり強そうではなく、強めの風が吹くと折れそうなので何か支えがあると良いかと思います。

花が咲く位置

イソプレクシス イサベリアナのつぼみ

茎の先端から蕾が現れます。

花は茎の途中など中途半端な位置から現れることはなく、茎の先端部から現れます。

頂芽優勢の法則なんでしょうかね。

今のところ脇芽に花芽が来ている茎は確認していません。

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というわけで今日はイソプレクシス・イサベリアナでした~

ではでは~(^^)v

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