シノグロッサム クレティクムの花

花びらはピンクっぽい色から青色に変わります。

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シノグロッサム・クレティクム の育て方。夏越しは難しい。

2022年1月25日

どもども~(^^)v

青い花びらに青い筋(ベイン)が入る変わった花のシノグロッサム・クレティクム(Cynoglossum creticum)についてです。

性質は短命多年草ですが、上手に夏越しできると翌年もちゃんと育ちます(地域限定ですが)。

ここでは育て方や花の様子などをまとめました。

この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

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画像とデータ

シノグロッサム クレティクムの花

花びらはピンクっぽい色から青色に変わります。

  • 学名:Cynoglossum creticum
  • 別名:
  • 分類:ムラサキ
  • 原産:地中海沿岸部
  • 形態:耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 7b(-15℃前後)
  • 花期:春

種小名のクレティクム(creticum)ですが、地中海浮かぶギリシャ領のクレタ島という意味です。

位置的に北アフリカと欧州、小アジアを繋ぐ中継される場所なので紀元前から交易として利用されているような島で、

現在は観光として有名な島ですね。

ほうれん草のような葉

ほうれん草のような葉と呼ばれることも。

「クレタ島」という名称が付けられているからクレタ島原産かと言われれば、そうではなくポルトガルなど地中海沿岸部に分布しています。

アルゼンチンやチリ、オーストラリアの一部で野生化しているようで、アメリカの一部州では侵略的外来種として扱っているようです。

日本国内でも環境が合う地域ですとこぼれ種等で増える可能性があります。

 

草丈は花茎が伸びると約60cm、株張りはだいたい20cmを目安にしてください。

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育て方

シノグロッサムの花の付き方

茎の先端部が咲きます。

性質的には多年草ですが数年も生き続けるモノではなく、いわゆる「短命多年草」と呼ばれる多年草です。

ですが開花し終わった後の夏越しさえ気をつければ翌年も楽しむことができます。

 

それと基本的に年中乾燥している状態を好みます

 

雑多に色々なモノが植えられていて空気が滞留したり(いわゆる風通りが良くない)、頻繁に水やりが必要な植物のそばに配置すると冬でも根腐れします。

 

理由と方法は下記の耐暑性の項目にて。

 

注意!

単純に「シノグロッサム」として認識されている中国原産の「シナワスレナグサ(支那勿忘草) - Cynoglossum amabile」とは若干性質が違うので注意してください。

シナワスレナグサは越年草と呼ばれ咲いたら枯れる二年草です。

ムラサキ科なので肥料食いです

セリンセやエキウムと同じムラサキ科なため、基本的に他の科の植物よりも肥料を欲しがる植物です。

 

開花直前辺りから青々とした葉の色がいきなり薄くなる・黄色っぽくなったら液肥のような速効性のモノを使用し、

植える際はしっかり肥料成分が効いてる土に植えると株が青々としながらもたくさん花が見られると思います。

 

コンフリーやファセリアの1種は緑肥として畑にすき込むのに使用されるほど肥料分を吸うので、どれくらい「肥料食い」なのかはわかるかと思います。

このシノグロッサムも「肥料食い」なのはもちろん該当します。

 

当サイトのムラサキ科一覧はコチラ

耐暑性

シノグロッサムの夏越し

夏越しをして2年目を迎えた株。

シノグロッサム・クレティクムだけではないですが多くの地中海沿岸部に分布している植物の共通していることとして、

 

高温多湿の環境を嫌いそのような環境を乗り越えられないモノが多いです。

 

そのため夏に雨が多く不快指数が80を超える高温多湿の地域が多い日本では、このシノグロッサムを夏越しさせるにはやや注意する必要があります。

「やや」ではないですね。むちゃむちゃ気を付けましょう。

 

注意

地中海沿岸部に分布している、もしくは原産の植物のほとんどは雨量が多い時期と高温多湿の環境が苦手です。

夏越し方法

株元から伸びる花茎

花茎は株元から伸びます。

ではどうすれば良いの?って話ですが、

 

ココがポイント

  1. 雨が降っても水が抜けやすい斜面や吸水力のあるレンガの傍に植えると良い。
  2. 鉢植えでも庭植えでも排水性に優れたパーライトやゼオライトなどを混ぜ根腐れしにくい土に植えること。

 

夏越しさせるには最低でもどちらか1つは行っておいたほうが良いでしょう。

それと上の方でも書きましたが水やりを頻繁に行う必要がある植物のそばに配置すると枯れることがよくあります(特に初夏から夏)

 

地植えする場合は、いろんな植物が雑多に植えられている場所に密植えせず、

何もない場所に植えるのであれば他の植物との間隔に余裕をもたせて完成形になっても株元同士に距離があり、一定の空間があるのが理想です。

 

それと春に咲く他の多年草と同じように、開花期を過ぎると40~50cmほどあった葉は枯れて茶色くなり全体的にボロボロな見た目になります。

この状態の時に「元気がないように見えるから」と水をじゃぶじゃぶ与えるとトドメを刺すことになります。

 

憶えておこう

夏期に株の見た目が瀕死っぽく見えても根が生きていれば秋には復活するので、とにかく乾燥しやすい環境を用意することです。

 

無事に夏越しができると気温が落ち着いた秋頃(最高気温が25~20℃ほど)からまた生育を始め、

2年目に入り株が充実するからか元々の株の足元から小さい株がいくつか現れます。

 

まとめますと

がんばろう

国内の多くの地域では夏越しさせるのにはかなり気を使う植物です。

そして夏越しさせるにはかなり難しいということを念頭に入れておきましょう。

耐寒性

シノグロッサムの冬の様子

やや冬枯れします

寒さについては分布している地域の最低温度が-9℃〜-17℃あたりなため、ここら辺りまでの低温は問題ないかと思います。

ちなみに当地では-5℃、積もっても半日程度ですぐに溶ける程度の雪に上のような状態のポット苗で放置しっぱなしで葉が少しだけ冬枯れしたような状態になった程度です。

 

春に咲く他の多年草で寒さに耐えるために地上部分を枯らしたり、「ロゼット」と言われる地面に張り付くように葉を展開させるような状態にもなりません。

もう少し寒さが厳しい地域では違った形になるかもしれませんが、冬でも案外青々としています。

花の様子

 5月に咲く青い花

初開花は温室内で5月上旬でした。

シノグロッサム・クレティクムの花色は青色が主体ですが、つぼみから咲き始めはピンクやオレンジ色っぽい暖色系です。

開花機は青色の中に暖色系を花茎に見つけることができます。

シノグロッサムのつぼみ

つぼみの段階

上の画像はつぼみですが、すでに赤みがかっています。

オレンジな花色のシノグロッサム

ここだけ見ると薄赤花。

開花初期の段階はこのような色をしていることがしばしばあります。

青花だって聞いてたのに赤いのが出たっとクレームを入れたくなるかもですが、花色は変わります。

暖色系から青色に変わっている段階

暖色系から青っぽくなっていく様子を見るのもちょっとした楽しみかなと思います。

 

というわけで今日はシノグロッサム・クレティクムでした~

ではでは~(^^)v

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