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日々草(ニチニチソウ) 育て方。立ち枯れる理由は?葉が丸まるのは病気? 切り戻し時期など。

2017年8月1日

どもども~(^^)v

今日は夏の一般花壇苗・日々草(ニチニチソウ)の総合的な育て方についてです。

突然立ち枯れたり、葉が丸まるのはどうして?

という経験をされた方は多いのではないでしょうか。ここでは詳しく解説をいたしました。

ニチニチソウと言うと、立ち枯れ病とか雨に弱い、というイメージが強いですね。

ポイント

ニチニチソウの切り戻しと立ち枯れる原因や理由を知りたい人は多いと思いました。

ここでは実際に発芽したてのプラグ苗の状態からお店で並んでいる状態の苗になるまでを生産現場で携わっている人の視点での記事です。

また切り戻しなどの育て方もまとめてあります。

この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

もう少し詳しいプロフィールはこちら

画像とデータ

ニチニチソウのボルカッドットのはい性タイプ。
ボルカッドットのカスケードと呼ばれるはい性タイプ。
  • 学名:Catharanthus roseus
  • 別名:日々草
  • 分類:キョウチクトウ
  • 原産:マダガスカル
  • 形態:非耐寒性常緑樹
  • 耐寒性:USDA 11(7℃前後)
  • 花期:気温が20℃以上の時

原産は南部アフリカの東側に位置するバオバブなど独自の生態系があるマダガスカルになります。

マダガスカルはインド洋にある島国で、対岸のモザンビークまで約1000kmほど離れています。

1000kmはだいたい東京から北九州市までの距離です。

草丈ははい性などあるので一概に言えませんが、目安として30cm、株張り30cmを。

名称について

  1. 漢字では日々草と書きますが、このページ内では馴染み深い市場などで表記されるカタカナのニチニチソウで統一します。
  2. またビンカ(Vinca)という名称で呼ばれることがありますが、ビンカは旧学名になります。現在は適用されていませんが、古く長く使用されているためか変わらずビンカと呼ばれることが多いです。

切り戻し

台湾の市場で見たポット苗のニチニチソウ。やや伸びてるなぁと思いました。

「ニチニチソウ 切り戻し」や「ニチニチソウ 切る 時期」というワードが検索トレンドに入ってくる7月~8月。

ペチュニアは意外とどう切るかを聞かれますが、ニチニチソウは正直あまりありません。

それでもベゴニアのセンパの時と同じように、栽培している現場ではニチニチソウも出荷できないくらい大きくなってきり伸びた株は順次切り戻してます。


ニチニチソウはよく育ち株にボリュームが出てくるとはい性タイプでも、

なんか見た感じで伸びてきたな~とか、ヒョロくなってきたな~と感じましたら切り時です。

どこで切るの?

これくらいまでは切っちゃいますね。

ベゴニアにしてもネペタにしても宿根系のサルビアにしても、返り咲きするものはなんでもこれくらいまで、

バッサリ

切ります。切り落とします、という表現が良いかな。

え・・・・こんなに切るの・・・・


っとややドン引きされた人は半分くらいにする感じでも良いです。

それでこれくらい切っても気温が25℃を越える時期でしたら7日~10日後には

この画像は下のほうでもう一度使用します。

生育スピードの速い株はポットの土を隠すくらいのボリュームの株に育ってきてますね。

それでさらに7日~10日後には

もうそろそろ花が咲きそうな株に。

気が付いたら、

えぇ!!!もうこんなに大きくなったの!

と子供の頃に普段会わない親戚のおじさんやおばさんに言われたような状態まで戻ります。

ニチニチソウは温度があるとすぐに大きくなりますからね。

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時期は?

ニチニチソウの切り戻し時期ですがけっこう重要です。ちょっと感覚的で精神論的な感じになってしまいますが・・・・


こう書くのはあくまで個人的な感覚です。


個人的な感覚ですが以下の条件の時は切り戻すのは避けた方が良いです。

  1. 湿度が連日70%を超える時期
  2. 切ろうと思った日が高湿度で曇りor雨模様、そして翌日はピーカン(雲一つない晴れ)の予報のとき
  3. 真冬


常識的にニチニチソウを触らない時期の3番目を除いてこれらの条件の時にハサミを入れると・・・

1ポット¥400くらいする品種モノのニチニチソウでも、「雨に強い」とかラベルに書いてあるニチニチソウでも¥100くらいの一般的なニチニチソウでも、同じように枯れ死するリスクがかなり高いです。


こぼれ種で伊豆半島とか沖縄の離島でも勝手に自生している原種っぽいのを除き、

湿度が高い時期は切ったところから菌が入るせい枯れる確率が高いです。

次の項目で書いてありますが湿度が高い時に切ると「立ち枯れ病」が原因ですね。

ブランド苗や品種モノや見切り品とかそんなのは関係なく、高湿度の時に立ち枯れるのはニチニチソウ一切合切全般的に同じ印象があります。


例えば6月末に切り戻したニチニチソウですが、

ここで再度登場のこちらの画像。
赤丸以外にも危うい苗が。

7/2の時点で赤い〇で囲った苗がすでに「枯れて」います。

ココがポイント

雨が直接当たらない栽培ハウスの中ですが、風通しの良い場所にて置いているのにもかかわらず、です。


生産しているサイドの意見として、これくらいの割合で廃棄苗が出ると正直「来年は栽培するの止めよう」レベルでしょうね。

では切ってはいけないの?

ですが、

正直・・・・ニチニチソウに限っては高温多湿の時期に切り戻して生き残るかどうかは運次第としか言えません。

というのも生産現場的視点からですと、ニチニチソウの出荷が始まる5月の最初の頃から6月中あたりまでは伸びてきた株を切り戻しても立ち枯れして即終了な株はあまり出現しませんが、

7月に入ったあたりから切り戻した株もそうでなく普通に育ってた株も途端に「立ち枯れ率」が上がります

おそらく湿度と温度が上がることでカビの発生が活発になります。

 カビ=立ち枯れ病 です。

ニチニチソウ 立ち枯れ病
こんな感じの「腐り」が株全体に蔓延ります。

事前にというかまだ立ち枯れ病になるリスクが低い時期にはどこの生産者もたぶん行ってると思いますが、もちろん当温室のオーナーもダコニールなどの予防剤を散布します。

植物に発生する「病気」には対処療法よりも事前に予防しておくことが一番効果があるからです。


それでもニチニチソウなど高い確率で「発生=即死」につながる植物には、残念ながら100%の効力を発揮してくれるわけではありません。

さらにある程度育ってきてからも順次殺菌剤も散布し予防を試みてますが、それでも立ち枯れ病は出ます。


しかも立ち枯れ病は伝染します。なんせカビなので。


発生したら抜くしかないですね。

ちなみに僕はダコニールの愛用者です。

その他の予防剤も使ってますが。、ウドンコ病やその他の病気の予防剤として万能性の高いダコニールの効力を十分に信頼してます。

決してダコニールの効能が悪い、と言っているわけではありません。

さらには

切り戻しを行いしっかりしてきた株は病害虫に対して「強く」なるような印象がありますが、残念ながらニチニチソウは・・・です。

何回も切り戻して「木」っぽくなってきたニチニチソウでも立ち枯れます。

乾燥に強い?!

ニチニチソウ 葉が丸まる
水が切れてないのに葉がしおれるというか丸まる・・・・これも危険です。危険と言うかほぼ「終焉」を迎えています。

「ニチニチソウは乾燥に強い」

と園芸本にも某サイトにも書かれてますが、これもね~実際どうなんだろって思います

10年以上ニチニチソウを栽培している私が借りている温室のオーナーとこの辺も話しをしていて、

ニチニチソウは乾燥に強いって言うけど、ポットや鉢の中で根詰まりしている株を水切れさせると高い確率で元の状態に戻らず、

そのまま水が切れた状態のように葉が丸まったまま腐る印象あるよね~特に7月以降の株ね。


思わず、ですよね~っと言ってしまいましたが、


僕も6年ほど前からパートさんがいないときはオーナーのニチニチソウのお守りをしてて、水やりをしながら同じことを思ってました。

ニチニチソウ しおれる
「終焉」に突き進んでいるニチニチソウ。

たいていの植物でしたら水切れしていて葉が萎れていても数時間で戻るのですが、ニチニチソウは・・・・数%くらいは水やり後数時間たっても元に戻らないんですよね。

かと言って、水をやりすぎると加湿になり根腐れを起こす・・・

水やりがけっこう難しい植物、という印象があります。

原産地の気候は?

ワオキツネザル

ニチニチソウの原産地はアフリカ大陸の右側にある細長い島、マダガスカルです。ワオキツネザルとかバオバブとかで有名な島国ですね。

ちなみに僕は行ったことがありません。行きたかったですが、情勢不安で南アから飛行機が飛ばず行けませんでした。

「マダガスカル 気候」で検索してみると、マダガスカルは大きく分けると4つの気候に分けられるようで雨が多い地域であったり乾燥している地域だったりあるようです。

ニチニチソウがマダガスカルのどこに自生しているかは定かではないですが、仮に首都のアンタナナリボ近郊の湿度を調べてみたら

「冬の時期はなんと90%前後なんです・・・・気温は20℃前後と低いですが」

さらには年間の平均湿度が75%くらいのようです。

えー!?予想と全然違う・・・

これではニチニチソウが原産地でどのような環境で生育をしているか仮説も立てられないじゃん・・・と思っていたのですが、

年間平均最高気温が24℃・・・・


あ、なーるほど。


ちなみに年間平均最低気温がだいたい15℃くらい。10℃台の月もあるくらいです。

確かに多湿ではあるけど、立ち枯れ病が発生しやすいと言える環境ではないと思います。

というのか、

最低気温が10℃の月がある気温帯の環境で湿度が高くてもカビって発生するのかな?


と不思議に思います。


また、位置的にはモザンビークやジンバブエと同じなので、なんとなく想像できるのは真夏の陽射しはかなり強いだろうな、と思います。

初夏のモザンビークとジンバブエには行ってますので感覚で覚えてます。

立ち枯れさせないためには

ボルカドット ニチニチソウ
体感的に一番立ち枯れ病になりにくいのはボルカドットだと思います。

以上のことからニチニチソウを切り戻したり植えたりするのに良いかな、と思う時期の1つの指標としてニチニチソウは、

ポイント

  • 切り戻しは6月中頃までにしておいて真夏はあまり手を入れない方が良い。切ったりするのは9月に入って湿度が下がってきてからのほうが枯れ死するリスクが低い
  • 植えるのは梅雨が完全に明けてからの方が良い場合が多い
  • 密植は避けたほうが良い(寄せ植えもできたら避けた方が無難)

です。

理由は上に書いてあることの重複になりますが、

  • 梅雨明けに植えるのが良い理由は、圃場で春先から何回か切り戻しソコソコ良い株になって流通している確率が高い
  • また梅雨明けに出回っている株は「立ち枯れ病」を起こさず生き残った元々生存力のある株の可能性が高い
  • 高湿度に慣れた株が多い

とこの3点なんですが、要するに

「生育段階で枯れていってる株がある中、そこで生き残った株なので手元に来ても多少の環境の変化でヘタる可能性が低い」


という訳です。

文字にすると当たり前のことなんですが、4月辺りから脱落していっている苗を見ている側としては納得してしまいます。


またこちらの

切り戻しは6月中頃までにしておいて真夏はあまり手を入れない方が良い。切ったりするのは9月に入って湿度が下がってきてからのほうが枯れ死するリスクが低い

についてですが、咲き終わった花や鞘になった種は取るなどの作業は行ったほうが良いです。

ニチニチソウの咲き終わった花は葉に張り付いてしかも保水力があるので、それが腐ってカビるとカビが蔓延して株が死にますので。

あと、切り戻すときには切れ味の良いハサミを使ってください。


切れ味が悪いハサミですと切った箇所がふさがるのに時間がかかり雑菌が入る時間を与えるので、ニチニチソウが「終焉」を迎える可能性が上がりますので。

それとできたら植物を切るためのハサミは毎回アルコール消毒、最低でもしっかり水洗いしてくださいね。

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と、長々とニチニチソウについて書きましたが、

あくまで個人的見解です。絶対に上記の事柄が正しい訳ではありません。1つの参考になれば良いかなっと思います。

というわけで今日はニチニチソウのあれこれでした~

それでは良いニチニチソウ・ライフを。

ではでは~(^^)v

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ショウタロウ

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から園芸業界へ。 知識、経験、資金、人脈もほぼ0の状態から始めた元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。 ⇒もう少し詳しいプロフィールはこちら

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