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アガベの最高峰 'ピンキー'について。世界中の愛好家さんが欲しがる人気種。斑がキレイ!

2016年9月22日

どもども~(^^)v

今日は最高峰というか最高ランクのアガベです~

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この記事を書いた人

巨大NGOの下部組織(ブラック)で事務職という名の雑用の後に、なんとなく一人で仕事をしてみようと2008年後半から知識や資金などなど、重要なモノがほぼ0の状態から園芸を生業にした元バックパッカーです。2010年から度々NHK Eテレの趣味の園芸に出演させて頂いています。

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画像とデータ

アガベ・ピンキーの良株

小さくても存在感があります!

  • 学名:Agave filifera var compacta 'Pinky'
  • 別名:ピンキー
  • 分類:リュウゼツラン
  • 原産:
  • 形態:非耐寒性多年草
  • 耐寒性:USDA 10b(2℃前後)
  • 花期:

何十年も前から「入手困難なアガベ」の中で常に最高位に挙げられるほど人気があり生産量が圧倒的に少ないため具体的な管理方法などがあまりよくわからないため、

「○○さんはピンキーの育て方はこう言ってた」

「●●さんはああやったらしいぞ」

など実物を触れた経験がある人が少ないため、ちょっとした「おとぎ話」や「都市伝説」化している印象がありました。

諸先輩方に比べたら僕は少ないかもしませんが2年ほど栽培していたことがあるので、どこかのタイミングで’ピンキー’ことをまとめたいなーと思ってました。

ピンキーって何???

アガベに詳しい人にとっては周知の事実ですが、

’ピンキー’とはわい性のアガベ ’王妃笹の雪A型 白覆輪’のことを指します。白覆輪、つまり白い斑が葉の縁に入る、ということですね。

斑入りは英語だとなんでもかんでもとか「バリエゲーション = Variegation」ですが、

日本では万葉の時代から園芸が嗜まれてきたからか一言で斑入りと言ってもとても多くの言い方が実はあったります。ここではこの話は割愛しますが。

ちなみに斑入りという単語はラテン語にも日本語の表現ほどではないですが、「medio alba = 白中斑」や「marginata = 白覆輪」などなどいくつかあります。

 

わい性のアガベ ’王妃笹の雪A型 白覆輪’とありますが、この王妃笹の雪は「A型」ですが、「D型」まで4種類あるようで「C型」までは僕も見たことがありますが、「D型」の存在はいまだに何か知りません(^^;) 

「C型」ももう頭の中から抜けますが(-_-;)

元々は日本に2株しかありませんでした

横から見るとこんな感じ

まだ天然資源の乱獲という概念が薄く貴重生物保護のためのワシントン条約もなかった頃に、たぶん第一次サボテンブームの終わりの頃だと思いますがアメリカからこの'ピンキー'が2株やってきたと言われています。

しかも原産地のメキシコでこの王妃笹の雪A型の斑入りを偶然見つけそれを掘り上げてアメリカに持ち帰った、という人から渡ってきた、と。

そのうちの2株が日本に来て、少しづつ増殖していって数十年経ったわけですがいま日本でわずかながら流通しているピンキーの多くはこの2株から元々生まれた「クローン株」の可能性が高いです。

その後の2株ですが1株は2000年前後に枯死しています。

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増やし方

増やし方

一般的なアガベの増やし方とかぶりますが大きく分けて3つあります。

  1. 株分け
  2. 実生
  3. 通称「割る」

ですが、言葉から1と2は理解できると思いますが、長く園芸を行っている人でもこの3番の「割る」というのは想像しにくと思います。

しかしながら言葉通り「割る」んです。

 

生長点を中心として切れ味のよいキレイな刃物で真っ二つに株を「割る」んです。

 

真っ二つ、とか、両断、をイメージしてください。

「割った」株の傷口が完全に乾いた後、数カ月後に乾いたところから子株(脇芽)が出てくるのでそれをある程度の大きさになったら挿す、という方法です。

またハオルチアなどの増殖の時にも「胴切り」とか「頭飛ばし」という手法も同じようなやり方でこちらも文字通り株を横から切り、生長点がある方の傷口も切った側の傷口も一度完全に乾かして、

その後生長点がある方は乾いた傷口を土の上に乗せておくと発根し、切った側からは子株(脇芽)が出るのでそれを挿す、という流れなので切る個所が違うだけで基本「割る」と同じ行程になります。

大概のレアなアガベと呼ばれる種類はこの「割る」方法で増殖されてます。ピンキーは子株が出にくいので増殖はこの「割る」という3番目の方法が一番現実的です。

「割った」後に注意すること

割った後にはできれば切り口にダコニール等の殺菌剤を散布した方が良いです。

多肉植物と呼ばれる植物の多くは、体内に入ってきた雑菌に対しての抵抗措置を持っていない、という負の特徴があります。

葉挿しにしても切り口を完全に乾かしてから地中に挿すのはそのためです。

おそらく水分が体内に多く蓄えているために腐りやすいのでは、とも思っています。

さらに、ですが数十年前に'ピンキー'の増殖が難しいと言われていたのは、

「割った」後の雑菌等の発生で枯死することが多かったからではないか

と想像してます。

最近の殺菌剤は効力が高いので枯れ死するリスクを軽減しれくれるかと思います。

ダコニールです↓

殺菌剤はベンレートでも良いですよ(^^;)

子株はある程度育ってから外しましょう

「割った」後に出てきたいくつか子株はできれば1~3cmほどの大きさになってから外して挿したほうが良いです。

'ピンキー'に限った話ではないですが、レアな斑入りアガベの多くの種は斑が入っているせいか、生長がすごく遅いです。

子株が出たばかりで小さい時に外した株はなかなか活着しません。というか根が出る前に枯れることが多々あります。

そして根が出ても子株が小さいとそこからが長い・・・・( 一一)

僕は以前色々な種類のアガベ持っていましたが手放してたため、現在ほとんど手元にアガベはありません。

1種類だけレア・アガベをいま育ててますが2年前に1cmくらいの大きさで子株を外し挿しましたがそれから2年経ちようやく4cmほどの大きさになりました・・・

ある程度の大きさになるまで親株にくっつけておいたほうが圧倒的に生長が早かったなぁ~と少し後悔してます。焦って子株を早く外して活着せずに枯れていったレア・アガベが実は何個かありましたし・・・(-_-;)

特に’ピンキー’はわい性+斑入りということもあってか生育はとてもゆっくりです。子株ももちろん生育がゆっくりなので小さい苗の時に外しても何カ月も発根せず・・・なんてことがよくあります。

できれば3cmほどの株になるまで待つのが一番です。

割ってから子株がそこそこ独り立ちできそうな大きさになるのに1年はかかると思ってください。

また取り外し挿し木するベストな時期は3月~4月です。

湿度も高くなく気温も高すぎることもないのが理由です。

もちろん簡易温室でもよいので管理は屋内で。

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耐暑性と耐寒性

耐暑性

「ピンキーは高温多湿に弱い」

といった印象をお持ちの方が多いかと思いますが僕の住んでいる地域は6月後半から9月上旬の相対的な湿度が連続して70%を超える地域です。

また他の記事を読んでもらえればわかると思いますが、僕は園芸屋でアガベや他の多肉植物ではなく一般草花をメインで扱っているために、

夏の時期は他の植物の兼ね合いで毎日2回は温室中が水浸しになるくらい水を撒きます。

そのため水を撒いた後は多少風が入りますが蒸し暑さと言ったらありません(-_-;)扇風機もありませんしね。

周りが田園で平地ではないですが開けた場所なので夜温は下がりますが、このような環境で最大でピンキーを7株保持していたことがあります。

1株も蒸死というか枯死してないので暑さや蒸れについては他のアガベと同じ扱いで問題ありません。

あ、少しでも(3割くらいの遮光率で)良いのでもちろん遮光はしたほうがよいですよ(^^)

 

耐寒性

耐寒性についてもそれほど気にかけたことはありませんでした。

ウチの温室は常時無加温で、12月から3月の間は夕方5時から朝8時までは温室側面と天井は2重のビニールを張り寒さ対策をしますが、

それでも毎年何日かは0℃以下になることがあります。この設備でも過去一度だけ-2℃まで室温が下がったことがあります。

低温を経験したためか毎年ピンキーの斑が入っている部分が赤色になっていましたが、この程度の低温で痛みが入ったことはありませんでした。

もちろん冬の体温を奪う寒風にはまず当てませんでしたし、昼間は無加温と言えども真冬でも15℃くらいはありましたのである程度の防寒はしてましたが。

冬越しは保温に努めることが大切かな、と思いますね。

もちろん霜・雪は厳禁ですよー(^^)

まとめ

この状態からですともうあと1年くらい育てると葉が薄くなって平ぺったい形になって(通称)ヒゲが出てかっこよくなりますよね(^^)

まとめますと、

  • 増殖は「割り」で。「割った」後は防菌剤を!
  • 子株はある程度の大きさになってから外すこと!小さいうちに外すと枯死するリスクが高い。
  • 耐暑性と蒸れはそれほど心配しなくて良いですが、ある程度の遮光はしましょう。
  • 耐寒性は保温ができる設備があれば他のアガベと同じ扱いで問題ありません。ですが寒風には当てないこと。

になります。

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というわけで、今日はアガベ ’ピンキー'でした。

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ではでは~(^^)v

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